今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年3月16日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 昨日の東京市場では84円18銭まで上昇したドル円は、東京時間では
    84円台を維持したものの、海外市場に入ると下落。NYでは83円19銭まで
    「調整」が入った後、米経済指標の改善を材料に再び上昇し、83円半ばで引ける。
  • ユーロドルもドル高が一服したことで1.31台前半まで上昇したが続かずに
    再び下落。連日1.30台割れは回避できているものの、上値が重い展開が続く。
  • 株式市場は7日続伸。経済指標の好転が続き、長期金利が上昇していることが背景。
    ダウは58ドル高で引け、1万3200ドルを回復。
  • 一方債券相場は7日続落。ただ4ヵ月ぶりの安値から下落幅を縮小し、利回りは
    小幅な上昇に留まる。
  • 前日大幅な下落を見せた金は反発。
  • 原油価格は4日続落。米英が戦略石油備蓄の放出で合意したとの報道から
    一時103ドル台まで下落したが105ドルで引ける。
  • 3月NY連銀製造業景気指数 → 20.2
  • 2月生産者物価指数(PPI) → +0.4%
  • 新規失業保険申請件数 → 35.1万件
  • 3月フィラデルフィア連銀景気指数 → 12.5





ドル/円83.19 〜 83.68
ユーロ/ドル1.3041 〜 1.3120
ユーロ/円108.58 〜 109.31
NYダウ+58.66 → 13,252.76ドル
GOLD+16.60 → 1,659.50ドル
WTI−0.32 → 105.11ドル
米10年国債+0.005→ 2.279%


本日の注目イベント

  • 日   日銀政策決定会合議事録(2/13.14日分)
  • 日   1月景気動向指数(改定値)
  • 独   メルケル首相記者会見
  • 欧   ユーロ圏1月貿易収支
  • 米   2月消費者物価指数(CPI)
  • 米   2月鉱工業生産
  • 米   3月ミシガン大学消費者信頼感指数








最近の特徴として、東京時間内でドルが高値をつけに行く傾向が目に付きますが、昨日の朝もドル買いが先行し、


戻り高値となる84円台を記録しました。


一旦84円台に載せた後は、底堅い動きを見せ、高値84円18銭まで上昇しています。


約11ヵ月ぶりのドル高水準であったため、実需のドル売りも出た様ですが、日経平均株価の続伸もあり


ドル買い需要も旺盛でした。





しかし、さすがに今年2月の円の高値からはわずか1ヵ月半で8円強の下落は、短期的には円の売られ過ぎでした。


欧州市場に入ると84円を割り込み、一旦は83円台半ばでは下げ止まったものの、NY市場ではもう一段下落し83円19銭


まで円が買い戻されています。


昨日1日では約1円の「ドル安円高」に振れたことになり、今回のドル上昇局面では2回目の「調整」と観ることができます。





それでも1回目同様、調整幅は1円程度ということで「本格的な調整」とは呼べません。


昨日も83円前半では、82円台を覗く場面もありそうでしたが、その後に発表された経済指標がドルの水準を上方へ


押し上げました。





新規失業保険申請件数は先週より1万件ほど少なく、雇用統計の改善傾向と合致しています。


さらに、NY連銀、フィラデルフィア連銀製造業景気指数はともに市場予想を上回っており、製造業の回復傾向が鮮明になって


きました。


項目別でも、雇用指数が上昇しており、今後の製造業雇用者数も改善することを示唆しています。





このように、今回のドル高の進行は米景気の改善傾向がより鮮明になってきたことが根本にあります。


それでも、上述のように、短期的にはドルの上昇はやや行き過ぎの様に思います。


ブルームバーグも海外勢の見方として「日本が金融緩和により積極的で、米国はそれほど積極的ではないとの見方が


傾き過ぎたかもしれず、それがドル円でのドルの動きに影響した」との意見を紹介しています。





昨日の84円台から約1円の下落は、84円がやや重くなりつつあるとの印象を残していますが、本日再び84円台に


載せるようだと、ドル買いの勢いを再認識しなければなりません。


特に今夜のNYで84円台に載せて引けるようだと、来週はいよいよ85円台を試す公算が高くなりそうです。


しかし個人的な予想としては、週末でもあり、ポジションの整理や利益確定の動きも出易くドルの上値は限定的と観ています。


株式市場でも、利益の乗ったポジションを整理する動きは出易く、これがドルの上値を抑える可能性もありそうです。


また、NY株式市場も7日続伸していることから、ポジション調整があってもおかしくない状況かと思います。





予想レンジでは83円30−80銭程度と考えますが、クロス円全般も円安に振れていることから、利食いの売りが


どの程度出て来るのかも焦点になろうかと思います。


ドル高基調が続く中、昨日始まった調整局面が1日で終わるのか、それとも数日続いていくのかを確認するステージに


いると考えられます。





夜明けが速くなり、早朝の出勤も気分的に楽になってきました。


ただ、まだ気温だけは「冬」のままです。


良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
2/29 バーナンキ・FRB議長 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 ドル円80円半ば → 81円台前半に
3/2 ブラード・セントルイス連銀総裁 「現在は米景気にとって状況が改善しているようであり、成り行きを静観する時期だ」追加緩和は不要との立場を示す。カナダのテレビ局とのインタビューで。 ----
3/14 バーナンキ・FRB議長 「米経済にはこのところ改善の兆候が見られるものの、景気回復はいらだたしいほど鈍い。」地域銀行の業界団体の会合で。 ドル円80円半ば → 81円台前半に

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和