2012年3月19日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 2月の消費者物価指数(CPI)が予想ほど上昇していなかったことを
受けて、現在の政策が維持されるとの見方が広がりドルは主要に対して下落。 - ドル円は欧州市場ではややドル買いが優勢となり83円後半までドル高が
進んだものの、CPIの発表を受け下落。
83円18銭まで下落した後83円30−40で引ける。 - 一方ドル安が進んだためユーロドルは大幅に上昇し、一時1.3187まで
上昇。ユーロ高に引っ張られユーロ円も109円88銭と約2週間ぶりの
高値を記録。 - 株式市場は8日ぶりに反落。原油高やインフレ懸念からダウは前日比
20ドルと小幅に反落。 - 債券相場は株価の下落にも関わらず8日続落し、10年債利回りは
一時2.3%まで上昇。 - 金価格は小幅に反落。原油価格は5日ぶりに大幅な反発を見せ、107ドル
台に載せる。 - 2月消費者物価指数(CPI) → +0.4%
- 2月鉱工業生産 → 0.0%
- 3月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 74.3
| ドル/円 | 83.18 〜 83.94 |
| ユーロ/ドル | 1.3073 〜 1.3187 |
| ユーロ/円 | 109.55 〜 109.88 |
| NYダウ | −20.14 → 13,232.62ドル |
| GOLD | −3.70 → 1,655.80ドル |
| WTI | +1.95 → 107.06ドル |
| 米10年国債 | +0.011→ 2.290% |
本日の注目イベント
- 欧 ユーロ圏1月経常収支
- 欧 ノボトニー・オーストリア中銀総裁講演
- 米 3月NAHB住宅市場指数
- 米 ダドリー・NY連銀総裁講演
週末のドル円はやや方向感がない中、84円台載せはならなかったものの、下値でも83円20銭前後が底堅く
前日の取引レンジ内での動きとなりました。
2月の消費者物価指数が発表されましたが、これは原油価格の上昇等が考慮され、事前予想が前月比+0.4%
と高めの予想がされていたこともあり、結果は予想と一致しています。
FRBが「QE3」を実施すれば、さらに行き場のない資金が原油市場に向かい価格の上昇に繋がる懸念があることから、
消費者物価指数が予想以上の上昇を示さなかったことで、「現行の金融政策に変更がない」と、「QE3」の可能性は
依然として残るとの見方に傾き、ドルがユーロや円に対して下落しています。
米景気が順調に回復していることで、市場の注目は、今後「QE3」実施の可能性がまだ残っているのかどうかに
集まっています。
インフレ懸念が台頭し、「QE3」の可能性が無くなったと判断されれば、景気回復の鮮明化 →出口戦略の前倒し →ドル高
との連想に動きますが、現在のところのその可能性はやや後退してはいるものの判断できる段階ではなく、市場も迷っている状況です。
迷っているのは市場だけではなく、FOMCメンバーの中でも「ハト派」「タカ派」の意見が以前にも増して
極端に分かれてきているように思えます。
先週15日にも、ラッカー・リッチモンド連銀総裁は「インフレ抑制に向け、恐らく来年には利上げが必要になる」との
見方を示す一方、「ハト派」の代表格のエバン・シカゴ連銀総裁は「より力強い景気拡大を促進するため追加の金融政策を講じることは可能
であり、そうすべきだ」と発言し、さらに足元の景気回復についても「かなり楽観的な見通しでも、潜在成長率をわずかに上回る
程度の成長にすぎない」と、追加緩和には前向きな姿勢を維持しています。
また、先のFOMCでは米景気の見通しを上昇修正しているにも関わらず、バーナンキ議長は講演で「米景気の回復はいらだつほど
鈍い」との発言をおこなっています。
おそらくこのまま米景気が順調な回復を見せれば、夏場あたりには「QE3」不要論が定着し、出口戦略の前倒しの時期を
探る展開になるのではないかと予想されます。
今週もドル円は上値をトライする展開を予想しますが、その前に一度83円割れを試す可能性もあると考えます。
84円18銭の直近ドル高値から1円程度の調整は観られましたが、まだ「不十分」といったところです。
82円台の半ば、あるいは82円程度までのドル下落なら、米経済指標の下振れなどがあれば 十分考えられます。
また、順調に上昇している米株式市場に変化があれば、これもドル売りに繋がり易いと思われます。
一方ドルが一段と上昇した場合、先週の高値84円18銭を抜き、85円台に載せるかどうかが焦点になりそうです。
先週発表されたシカゴ通貨先物市場の「建て玉」を観ると、円の売り持ちがその前の週と比較し「倍以上」に拡大しています。
ドル円が85円台に載せれば一旦利益確定の売りが出ててもおかしくはありません。
昨年1年間のドル円の値幅は約10円でした。
欧州のソブリン問題で大揺れしたため、円は蚊帳の外で、値幅としては例外的であったとしても、今年はすでにその8割の
値動きを観測していることになります。
しかもその動きは一方的に円安の方向です。
やはり、ある程度の調整は必要だと考える方が自然だと思います。
明日(3月20日)は祝日のため「アナリストレポート」はお休みとさせていただきます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 2/29 | バーナンキ・FRB議長 | 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 | ドル円80円半ば → 81円台前半に |
| 3/2 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「現在は米景気にとって状況が改善しているようであり、成り行きを静観する時期だ」追加緩和は不要との立場を示す。カナダのテレビ局とのインタビューで。 | ---- |
| 3/14 | バーナンキ・FRB議長 | 「米経済にはこのところ改善の兆候が見られるものの、景気回復はいらだたしいほど鈍い。」地域銀行の業界団体の会合で。 | ドル円80円半ば → 81円台前半に |
| 3/16 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「より力強い景気拡大を促進するため追加の金融政策を講じること可能であり、そうすべきだ」と、追加緩和に前向きな姿勢を示す。 | ---- |
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