今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年3月22日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は欧州市場で上昇し84円台に載せる。NY市場では84円10銭まで
    ドルが買い戻されたが、その後の住宅関連指標や、FRB議長の議会証言を材料に
    ドルは急落。83円30銭まで売られドル安値圏で引ける。
  • ユーロドルも欧州市場の朝方には1.32台後半まで上昇したものの、その後
    イタリアなどの国債利回りの上昇を手がかりに下げに転じ、1.32台前半まで
    下落。
  • 株式市場は続落。資源株などが下げをけん引し、ダウは45ドル安、ナスダックは
    小幅に上昇するも、株価の調整がは始まったとの声も。
  • 債券相場は続伸。NY連銀が40億3000万ドルの国債を購入したことや、
    中古住宅販売件数の悪化から買い物優勢となり、10年債利回りは2日連続で低下。
  • 金価格は小幅に反発。原油価格も在庫の減少を手がかりに大幅反発。
  • 2月中古住宅販売件数 → 459万件





ドル/円83.30 〜 84.10
ユーロ/ドル1.3178 〜 1.3257
ユーロ/円110.05 〜 111.18
NYダウ−45.57 → 13,124.62ドル
GOLD+3.30 → 1,650.30ドル
WTI+1.66 → 107.27ドル
米10年国債−0.063→ 2.300%


本日の注目イベント

  • 日   2月貿易収支
  • 独   独3月製造業PMI
  • 独   独3月サービス業PMI
  • 欧   ユーロ圏3月製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏3月サービス業PMI
  • 欧   ユーロ圏3月消費者信頼感(速報値)
  • 欧   ECB理事会
  • 英   英2月小売売上高
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   2月景気先行指数
  • 米   バーナンキ・FRB議長講演
  • 米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演
  • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演








ドル円は上値を試し、3月15日以来となる84円台載せを果たしましたが、高値は84円10銭と、前回の84円18銭を


抜けなかったばかりか、その後急落し「84円台の重さ」だけを残した格好になりました。


NY株式市場が続落し、米債券の需要が高まり長期金利が低下したことが背景ですが、バーナンキ・FRB議長が


依然として景気に対して慎重な見方を繰り返したことで「QE3」の可能性がちらついたことも、ドル売り円買いに


拍車をかけたと思われます。





議長は下院で証言を行い、欧州危機は緩和したものの依然警戒が必要とし、再び金融情勢が悪化した場合「米市場を安定させる


ために必要な手段を使う用意がある」と述べ、追加緩和の可能性に含みを持たせました。


さらにガソリン価格の上昇が米経済の懸念材料であることを改めて指摘し、エネルギー価格のさらなる上昇は景気を鈍化させる


恐れがあると述べています。





「QE3」実施の可能性が徐々に後退してきたことで、米景気に対する期待が高まり、株価の上昇、長期金利の上昇に繋がって


いましたが、昨日の議長の証言はそんな「楽観論」にくぎを刺したと言えそうです。





さらにドル円を押し下げたのは中古住宅販売件数の数字でした。


前日の住宅着工件数と同様に、主力である戸建ての中古住宅販売件数がマイナス1%と振るわなかったことが


市場の雰囲気を悪化させました。


米経済指標の全体的な改善傾向が確認されるなか、はやり住宅市場の底入れについてはまだ時間がかかることが


確認されたと思われます。





84円台での定着に2度失敗したドル円は、依然として「調整」というより、「もみ合い」の状況と言えそうです。


84円台までは短期間に上昇しましたが、ここからさらに85円を目指すには「時間の経過」も必要です。


83−84円台でのもみ合いから再び上昇に転じるには、まず83円台を維持できるかどうかが試されそうです。


本日は8時50分に2月の日本の貿易収支が発表されます。


市場のコンセンサスは1200億円の「赤字」で、先月の大幅赤字は特殊要因が重なったことから例外的だったと考えられています。


この数字が「赤字」であれば円売りが加速し、再び84円に近づくことになりそうですが、黒字幅が拡大してるようだと、


83円割れが試されるかもしれません。





また、やや調整ムードが漂ってきたNY株式市場ですが、日本の株式市場にも同様な影響を与えるのかどうかも注目されます。


日経平均株価が大きく下落するようだと決算月と言うこともあり、予想外に円高に振れることも考えられます。


大手信託銀行のインサーダー取引に関連して大手証券会社が関与していたという事実も、株価にとっては


マイナスに作用しそうです。





足元では、まず83円21銭に「1時間足」の200日移動平均線があることから、ここが破られるかどうかに注目です。


そして83円台が維持できるかどうかですが、既に「1時間足」ではトレンドラインを下抜けしており、上値のメドも


83円50−60銭あたりで頭を押さえられそうな形状を見せています。


予想レンジは83.00−83円60銭と観ています。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
2/29 バーナンキ・FRB議長 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 ドル円80円半ば → 81円台前半に
3/2 ブラード・セントルイス連銀総裁 「現在は米景気にとって状況が改善しているようであり、成り行きを静観する時期だ」追加緩和は不要との立場を示す。カナダのテレビ局とのインタビューで。 ----
3/14 バーナンキ・FRB議長 「米経済にはこのところ改善の兆候が見られるものの、景気回復はいらだたしいほど鈍い。」地域銀行の業界団体の会合で。 ドル円80円半ば → 81円台前半に
3/16 エバンス・シカゴ連銀総裁 「より力強い景気拡大を促進するため追加の金融政策を講じること可能であり、そうすべきだ」と、追加緩和に前向きな姿勢を示す。 ----
3/21 バーナンキ・FRB議長 (燃料価格の高騰について)「少なくとも短期のインフレ圧力を生じさせる。その上、家計の購買力に対して税金のように作用し、消費支出を減少させる」下院での証言で。 ドル円84円前半 → 83円前半へ

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和