2012年3月28日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は欧州時間に82円半ばまで下げる場面があったものの、
NY市場では一転して上昇。日本の景気回復や株高などを材料に
ドル円は節目の83円台に載せ、83円39銭まで上昇。
その後も83円台前半を維持して引ける。米長期金利が低下したにもかかわらず
ドルは堅調だった。 - ユーロドルは1.33台後半まで買われたものの、1.34台載せは
ならず、1.33台半ばで推移。依然方向感がつかめない展開が続く。 - 株式市場は3日ぶりに反落。住宅指数や消費者信頼感指数の下落が
重しとなり、利益確定の売りが優勢だった。 - 債券相場は反発。入札が好調だったことや、経済指標の悪化から債券に資金が
流れ価格は上昇。10年債利回りは約2週間ぶりに2.1%台まで低下。 - 商品相場はまちまち。金は小幅に下落し、原油は小幅に続伸。
- 1月ケース・シラー住宅価格指数 → −3.78%
- 3月消費者信頼感 → 70.2
- 3月リッチモンド連銀製造業指数 → 7
| ドル/円 | 82.85 〜 83.39 |
| ユーロ/ドル | 1.3312〜 1.3349 |
| ユーロ/円 | 110.39 〜 111.24 |
| NYダウ | −43.90 → 13,197.73ドル |
| GOLD | −0.70 → 1,684.90ドル |
| WTI | +0.30 → 107.33ドル |
| 米10年国債 | −0.066→ 2.187% |
本日の注目イベント
- 独 独3月消費者物価指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏マネーサプライ
- 欧 モンティ・イタリア首相、日本と中国訪問
- 欧 コンスタンシオ・ECB副総裁講演(フランクフルト)
- 英 英2011年10−12月期GDP(確報値)
- 米 2月耐久財受注
- 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演(ロンドン)
82−83円のレンジを抜け81円を目指すのか、あるいは83円台にしっかり載せ再び84円を目指すのか、
意見の分かれる中、個人的には依然、後者の相場展開を維持しています。
昨日のNYではドル円はしっかり83円台に載せ、今回は「83円台でNYの取引を終えている」状況です。
昨日はアジア時間でも83円台載せを示現しましたが、やはり高値警戒感からか、83円台での滞空時間は短く
結局82円台後半まで落とされる展開でした。
しかしNY時間に入るとドル円は一転して上昇し、上記83円台にしっかりと載せ、83円39銭までドル高円安に
振れています。
83円30銭前後には「週足」の120日移動平均があり、この抵抗線にしっかり頭を押さえられた格好でやや下落しています。
相場観的には予想通りの展開でしたが、しかし今回の上昇には違和感が残ります。
住宅関連指標の悪化は先週来続いていますが、昨日発表された1月のケ−スシラー住宅価格指数もやはり悪化していました。
同指数は前年同月比でマイナス3.78%と、これは約9年ぶりの低水準でした。
主要20都市のうちほとんどの都市で住宅価格が下落していることが確認されています。
また、コンファレンスボード発表の消費者信頼感指数は、事前予想よりは良かったものの、前月より悪化していました。
このような経済指標を受け、債券価格は上昇し、長期金利は低下しています。
米金利の低下は通常、ドル売り円買いに繋がるケースが多いわけですが昨日は、それでもドル円が上昇しています。
昨日の日本株はほぼ全面高で今年最大の上げ幅だったことや、北朝鮮での「衛星打ち上げ」が最終段階に入っている、いわゆる
「地政学的リスク」から、「円売りドル買い」に反応したとも考えられますが、それなら昨日のアジア市場で観られたはずです。
上値の重い83円台をあえて買うには、それなりの理由があると考えられますが、「ストップロス」のドル買いが執行された
可能性も指摘されます。
しかし、これも先週末発表された投機筋のポジションを観ると、ドル買い円売りの枚数がかなり減っています。
なかなか説明しにくい動きだったと思われ、このあたりに違和感を覚えます。
やはり83円台にしっかり載せ、83円台を維持するにはドル買い材料が必要です。
一旦後退したかに思えた「QE3」の可能性はバーナンキ議長の「牽制球」によって、再び期待感が高まっています。
加えて、米経済指標では住宅関連が「総崩れ」でした。
これらがドル円の頭を抑えることは十分考えられます。
回復基調にある米景気をさらに活気づけ、「QE3」の期待感を後退させるには、はやり来週の「雇用統計」ということになります。
昨年12月から3ヵ月連続で20万人の増加が続いている非農業部門雇用者数ですが、現状では昨年の2月以降と同じ状況です。
ここで雇用者数の増加が失速すると、昨年同様米景気の停滞要因となりドル売りに繋がり易くなります。
その意味で来週発表予定の3月の雇用統計は非常に注目されます。
また、一部には4月24−25日のFOMCで追加緩和に踏み切るとの予想があることから、来週の雇用統計以降、
FOMC辺りまでには「調整」も終えて、新たな方向性も見えてくるのではないかと考えています。
ドル円は今朝のオセアニア市場でも83円台前半を維持しています。
決算月の最終週であることや、日本の株価に対する強気の見方が台頭する中、83円台が維持されるかどうかが焦点です。
予想レンジは82円70銭〜83円30銭程度と観ていますが、昨日のNY市場での高値83円39銭を抜けるかどうかにも
注目です。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 2/29 | バーナンキ・FRB議長 | 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 | ドル円80円半ば → 81円台前半に |
| 3/2 | ブラード・セントルイス連銀総裁 | 「現在は米景気にとって状況が改善しているようであり、成り行きを静観する時期だ」追加緩和は不要との立場を示す。カナダのテレビ局とのインタビューで。 | ---- |
| 3/14 | バーナンキ・FRB議長 | 「米経済にはこのところ改善の兆候が見られるものの、景気回復はいらだたしいほど鈍い。」地域銀行の業界団体の会合で。 | ドル円80円半ば → 81円台前半に |
| 3/16 | エバンス・シカゴ連銀総裁 | 「より力強い景気拡大を促進するため追加の金融政策を講じること可能であり、そうすべきだ」と、追加緩和に前向きな姿勢を示す。 | ---- |
| 3/21 | バーナンキ・FRB議長 | (燃料価格の高騰について)「少なくとも短期のインフレ圧力を生じさせる。その上、家計の購買力に対して税金のように作用し、消費支出を減少させる」下院での証言で。 | ドル円84円前半 → 83円前半へ |
| 3/22 | フィッシャー・ダラス連銀総裁 | 「経済成長はわれわれが望むよりも遅いが、前向きであり勢いづいている。もっと力強い成長であってほしい。改善しつつあるし回復している」と述べ、「QE3」を支持しないとの認識を示す。 | ---- |
| 3/24 | 白川・日銀総裁 | 金融緩和は必要としながらも「副作用や限界も意識する必要がある」ワシントンでの講演で。 | ---- |
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