今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年3月30日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は米経済指標が予想に届かなかったことや、米長期金利の低下
    などを材料に下落。約1週間ぶりに82円台を割り込み81円90銭まで円高に。
    その後は株価の戻り歩調などに合わせ82円40−50で取引を終える。
  • ユーロドルは欧州の景況感の悪化やスペインでのゼネストを嫌気して下落し、
    1.32台前半までユーロが売られる。依然方向感がない中、
    1.32−1.34でのもみ合い。
  • 豪ドルも大幅に下落し、対ドルでは1.33割れ目前まで、対円でも
    約3週間ぶりの84円台半ばまで円高が進むが、84円台では買い意欲も強く
    85円台に押し戻されて引ける。
  • 株式市場は資源株やエネルギー株などが売り物優勢となり、ダウは小幅に続落。
    一方ナスダックは小反発しまちまち。
  • 債券相場は堅調。株安やドル円ではドル安に振れたことから、安全資産を
    買う動きが優勢。10年債利回りは2.15%台まで低下。
  • 原油価格は大幅に続落。欧州各国が戦略備蓄を放出するとの見方から
    前日比2.63ドル下落し、2月中旬以来の102ドル台に。
  • 金価格は続落。資源株や原油価格の下落が材料視された。
  • 新規失業保険申請件数 → 35.9万件
  • 2011年10−12月期GDP(確報値) → +3.0%





ドル/円81.90 〜 82.47
ユーロ/ドル1.3251 〜 1.3305
ユーロ/円108.76 〜 109.57
NYダウ+19.61 → 13,145.82ドル
GOLD−3.00 → 1,645.90ドル
WTI−2.63 → 102.78ドル
米10年国債−0.043→ 2.159%


本日の注目イベント

  • 日   2月失業率
  • 日   2月消費者物価指数
  • 日   2月鉱工業生産
  • 中   中国3月HSBC製造業PMI
  • 欧   ユーロ圏3月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   EU財務相・中銀総裁会合
  • 米   2月個人所得
  • 米   2月個支出
  • 米   2月PCE・コアデフレーター
  • 米   3月シカゴ購買部協会景気指数
  • 米   3月ミシガン大学消費者信頼感指数
  • 加   カナダ1月GDP








ドル円が先週金曜日以来の82円台割れまで下落しました。


上海などの株価が軟調なことや、豪ドル円などクロス円の売りの影響もあり、ドル円でのドルの上値を抑えた格好に


なりました。





ドル円はNY市場では一時81円90銭まで売られ、先週末の円の高値を若干ですが更新しましたが、そこからは大きく反発し


82円40−50銭で取引を終えています。


82円割れの水準から2度反発したことで「Wボトム」を形成し、82円台の底固めを行っている状況と考えられます。


さすがに84円台が遠くなりつつありますが、82円から下値もしっかりしており、これまでの予想通り、


「82円台でのもみ合い」が続く公算が高くなりました。





短期的には80円台を割り込む可能性はかなり低いと思いますが、84円台を再度トライし、85円に向かうには


材料不足であることが次第に認識されてきたように思えます。


今週はバーナンキFRB議長の講演が何度かありましたが、議長はそのたびに米景気に対する楽観論をけん制する発言を


繰り返してきました。


改善傾向を見せている「雇用」についても、「金融危機直後の大規模な雇用調整の反動」と、足元の雇用増加にはまだ


満足してないとのメッセージを再三発しています。


そのため、一時2.4%台まで上昇した長期金利の水準は「行き過ぎだった」という見方も出て、再び低下傾向を見せています。





次回FOMCは4月24−25日に予定されていますが、来週の3月雇用統計の結果も含めて、それまでに発表される経済指標次第では


「QE3」への期待感が再び台頭してくる可能性も否定できません。


議長はこのあたりの政策についても「あらゆる手段を排除しない」と述べており、これら一連の発言がドル円の上値を抑えている


大きな要因でもあります。





昨日のこの欄では豪ドル円についても触れ、「ドル円が82円を割り込めば豪ドル円の85円割れもあり得る」との予想通り


NY市場では84円60銭まで売られ、約3週間ぶりの水準まで下落しました。


「8時間足」を観ると、120日移動平均線を上から下へ割り込むのは昨年12月以来のことになります。


NYの引けにかけては85円台半ばまで急速に値を戻していますが、対ドル、対円ともに上値の重い展開は続くと予想します。


対円では、ドル円が82円台を固めつつあることや、下値では依然として買い需要も強いことから、大きく下落しにくいとは


思いますが、昨日も述べましたが日本からの「豪ドルのエクスポージァー」が相当大きいことから、下落に弾みがついたら


値幅もかなり大きくなることは意識しておくべきかと思います。





本日の東京市場では上も下も動きづらい展開かと思いますが、期末ということもあり、円買いドル売りが出易いとの予想も


あります。


その場合には再び82円を試す展開も考えられますが、昨日の場面でドルを買い損ねた人たちが、どの程度ドル買いに出てくるのか


も注目されます。


予想レンジは81円90銭ー82円60銭と観ています。





ようやく暖かくなってきました。


明日は九州など南の地方では「花見」でにぎ合うことでしょう。


良い週末を・・・・。















What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
2/29 バーナンキ・FRB議長 労働市場は「前向きな進展」が見られるが、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠い」半期に一度の議会証言で。 ドル円80円半ば → 81円台前半に
3/2 ブラード・セントルイス連銀総裁 「現在は米景気にとって状況が改善しているようであり、成り行きを静観する時期だ」追加緩和は不要との立場を示す。カナダのテレビ局とのインタビューで。 ----
3/14 バーナンキ・FRB議長 「米経済にはこのところ改善の兆候が見られるものの、景気回復はいらだたしいほど鈍い。」地域銀行の業界団体の会合で。 ドル円80円半ば → 81円台前半に
3/16 エバンス・シカゴ連銀総裁 「より力強い景気拡大を促進するため追加の金融政策を講じること可能であり、そうすべきだ」と、追加緩和に前向きな姿勢を示す。 ----
3/21 バーナンキ・FRB議長 (燃料価格の高騰について)「少なくとも短期のインフレ圧力を生じさせる。その上、家計の購買力に対して税金のように作用し、消費支出を減少させる」下院での証言で。 ドル円84円前半 → 83円前半へ
3/22 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「経済成長はわれわれが望むよりも遅いが、前向きであり勢いづいている。もっと力強い成長であってほしい。改善しつつあるし回復している」と述べ、「QE3」を支持しないとの認識を示す。 ----
3/24 白川・日銀総裁 金融緩和は必要としながらも「副作用や限界も意識する必要がある」ワシントンでの講演で。 ----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和