2012年4月11日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- スペインなどの欧州債務国の国債の利回り上昇や、昨日の日銀の政策会合で
追加緩和が見送られたことから、円は主要通貨に対して全面高の展開。 - ドル円は約1ヵ月振りに81円を割り込み、一時80円65銭まで円高に。
NY株式市場が急落し、米長期金利が2%を割り込んだことから円買いドル売りが加速。
日銀による追加緩和見送りによる失望感もドル売りに拍車をかけた。 - ユーロドルも軟調な展開に。イタリアやスペインの国債が売られ金利が上昇したことが背景。
円の上昇に伴いユーロ円は約2ヵ月ぶりに105円台まで下落する。 - 株価は大幅な下落。欧州不安の台頭やバーナンキ議長が米景気の回復に慎重な
見方を示したことから、金融や住宅関連株が下げを主導しダウは213ドルと大幅安。 - 株価の大幅下落から債券相場は急伸。10年債利回りは低下し、3月7日以来となる
2%割れを示現。 - ドル安から金は大幅高となり1660ドル台を回復。一方原油価格は、景気の不透明感から
続落し101ドル台まで売られる。
| ドル/円 | 80.65 〜 81.21 |
| ユーロ/ドル | 1.3054 1.3138 |
| ユーロ/円 | 105.48 〜 10 |
| NYダウ | −213.66 → 12,715.93ドル |
| GOLD | +16.80 → 1,660.70ドル |
| WTI | −1.44 → 101.02ドル |
| 米10年国債 | −0.062→ 1.986% |
本日の注目イベント
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 3月財政収支
- 米 ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
- 米 ホーニング・カンザスシティー連銀総裁講演
- 米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
- 米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
- 加 カナダ3月住宅着工件数
日銀は2日間にわたる金融政策決定会合を終え、現行の金融政策を維持し、追加緩和を見送りました。
市場の一部には今回の会合で追加緩和が実施されるとの見方もあり、失望感から株価の下落、ドル売り円買いの流れが
加速しています。
実際、株価は見送り決定の報が流れてから急速に売られ、日経平均株価は値を崩しマイナスに転じ、ドル円も81円台半ば
から下げ足を速めています。
日銀総裁はその後の記者会見で、月末の会合まで状況を慎重に見極めるとのコメントを残しています。
また、24−25日には米国でFOMCが開催され、そこで米国が追加緩和に踏み切る可能性もあることから、日銀としても
「相手の出方」を見極めたいという姿勢もあるようです。
ユ−ロ圏でも再び債務国の債券が売られ始め、国債の利回りが上昇し始めており、今年初めの欧州危機の再燃を危ぶむ声も
でてきました。
ユーロは対ドルでは軟調な地合いが続き、そのドルに対しても円が強含んでいることでユーロ円も大幅に下落し、市場は年初に観られた
「リスクオフ」の状況が急速に強まり円全面高の様相となっています。
円はその他高金利通貨に対しても買われ、豪ドル円は2月初旬以来の82円台半ばまで円高が進んでいます。
リスク資産の株式が大幅に下落し、ダウは213ドル下げていることからも、市場は「リスク」を嫌っていることが伺えます
円が買い進まれる時には、常にスピードが速く次々にサポートラインを切ってきます。
しかし、81円の壁を割り込んだ昨日の下落も、テクニカルで言えば「週足」の雲の上限である、80円65銭でピタリと
下落を止められています。
この雲は厚さもあり、下抜けするには相当はパワーが必要なことは容易に読み取れます。
下値の目処は、やはり上記80円50−65銭と、今回の円高修正局面での上昇幅の「半値戻し」にあたる80円10銭が
重要です。
特に80円10銭は、「80円台という心理的な節目」でもあるだけに、この水準を割り込んだら円高が加速することが考えられます。
バーナンキ・FRB議長は昨日の講演で「米国の景気回復は完了からは程遠い」と、これまでの慎重な見方を繰り返しています。
先週末の雇用統計で雇用の増加に急ブレイキがかかったことも意識されていたと考えられ、急速に追加緩和第3弾(QE3)の
可能性が浮上しています。
個人的には今月末のFOMCでは追加緩和の実施は見送られる公算が高いと予想しています。
スペインなど、再び債務国の国債が売られてはいますが、ギリシャ問題で揺れた1−2月の状況とは異なります。
EFSFやESMだけではなく、IMFも同様に資金増強が計画されるなど、万が一に備えた安全網の拡充が着実に進んでいる
からです。
さらにFRBが追加緩和を実施したら原油価格の急騰にもつながりかねません。
米国のガソリン価格は既に4ドル(1ガロンあたり)目前の水準です。
原油価格の一段の上昇は、個人消費の減少に繋がると言われ、そのボーダーラインが「4ドル」と観られています。
追加緩和実施は株式市場にとってはプラス要因ですが、同時に余ったお金が原油市場にも流れ込み原油価格を押し上げ、
結局米景気にマイナスに作用する可能性があります。
またFOMCの中にも「タカ派」的な立場を主張するメンバーが増えていることもあり、バーナンキ議長も悩むところでは
ないかと思います。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 4/3 | ロックハート・アトランタ連銀総裁 | 「かなり深刻な状況にならない限り、追加の量的緩和を私は支持しない。見通しは十分明るいため、追加緩和が必要だとは思わない」ブルームバーグ・ラジオとのインタビューで。 | ---- |
| 4/4 | ドラギ・ECB総裁 | 「出口戦略について語るのは時期尚早だ。景気見通しには引き続き下振れリスクがあり、インフレは中期的には抑制された状態が続く」定例理事会後の記者会見で。 | ユーロドル1.31台半ばから→1.31割れ目前に |
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