2012年5月10日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 欧州不安を背景にドル円は緩やかな「ドル安円高」が続く。欧州市場では
一時79円半ばを割り込み、79円43銭まで下落。米長期金利の低下も加わり
円が買われ易い展開に。NYでは79円半ばから30銭程度の値動きに終始。 - ユーロドルは1.30台を大きく割り込み1.2912までユーロ安が進行。
スペインの大手銀行が国有化になるなど、同国の株式、債券が大幅に下落したことで、
ユーロは主要通貨に対して軒並み値を下げる。 - スペイン政府は同国の銀行「バンキア」を公的管理下に置くと発表。
バンキアは国内不動産保有ではスペイン最大手の銀行。 - 株式市場は6日続落。スペインの10年債利回りが再び6%を超えるなど、欧州危機が
拡大するとの見方が強まり、ダウは97ドル安と1万2900ドル台も割り込む。 - 債券相場は続伸。連日利回りが低下している10年債は、この日もギリシャの政局混迷
を材料に価格が上昇し利回りは1.82%台まで低下。 - 金は続落し、引け値で1600ドルの大台を割り込む。原油価格も6日続落。
原油在庫が記録的な高水準であったことが嫌気され96ドル台まで下落。
| ドル/円 | 79.50 〜 79.75 |
| ユーロ/ドル | 1.2912 〜 1.2974 |
| ユーロ/円 | 102.75 〜 103.41 |
| NYダウ | −97.03 → 12,835.06ドル |
| GOLD | −10.30 → 1,594.20ドル |
| WTI | −0.20 → 96.81ドル |
| 米10年国債 | −0.016 → 1.826% |
本日の注目イベント
- 豪 豪3月雇用統計
- 日 3月経常収支
- 日 3月貿易収支
- 日 4月景気ウオッチャー調査
- 中 中国4月貿易収支
- 欧 ECB月例報告
- 英 BOE政策金利発表
- 英 英3月鉱工業生産
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 3月貿易収支
- 米 バーナンキFRB議長講演
- 米 ゼーリック世銀総裁講演
- 米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
ドル円は昨日の欧州市場で79円の半ばを割り込み、79円43銭まで下落しました。
その後のNY市場では79円50銭以上を維持してはいますが、引き続き上値の重い展開が予想されます。
ドル円そのものを手掛ける参加者は多くはないものの、ユーロ円や豪ドル円など「クロス円」で参加してくる
個人投資家が目立ってきたように思います。
その「クロス円」の売りがドル円の上値を重くし、主要通貨ではドル高が進んで行く中、円だけが買われる展開が続いています。
ドル円が一気に77−78円台まで下落しないのも「市場全体ではドルが買われている」ことが背景だと思われます。
ユーロ円は102円台後半まで下落し、2月16日以来の安値を記録しています。
昨日の動きを見る限り、市場はフランス大統領選の結果を問題にしているわけではなく、ギリシャの政局の混迷を嫌気して
いると思われます。
ギリシャ国債の下落がスペインなどへ波及し、再び重債務国の債務問題が注目される展開になっています。
特に注目されているのがギリシャのユーロ圏離脱問題です。
ドイツのショイブレ財務相は昨日「ギリシャがユーロ圏にとどまらないと決めた場合、われわれが残留を強制することは
できない」と発言し、ユーロ圏に残るかどうかは国民が決めることと冷めた言い方をしています。
またECBのアスムセン理事も「ギリシャがユーロ圏のメンバーに残りたいのなら、合意した財政再建プログラムの
代替策は存在しないことを自覚する必要がある」と言い放っています。
ギリシャの資金繰りが徐々に厳しくなっているような印象を覚えます。
1.30の大台を大きく割り込んだユーロドルは今後もギリシャの混迷を材料に売り圧力が強まってきそうです。
今年1月13日には1.26台前半まで下落しましたが、徐々にその水準を試しそうな気配です。
1.29台から下値には重要なサポートはなく、どのレベルで下げ止まるのか目処がつきにくい状況です。
欧州時間には注意が必要です。
ドル円は79円台半ばで推移していますが、世界的な株安が収まらないとドルの大幅な反発は望めない状況です。
株安はリスクが取れないことを意味し、リスク資産は売られ、安全資産が買われます。
債券価格の急騰は金利の低下に繋がり、米国、ドイツ、日本では10年債利回りが記録的な水準まで低下しています。
特に日本の10年債は0.85%まで金利が低下し、今後の「下げ余地」は限定的であることから、「誰が最後のババを引くのか」
という状況も近いのではないかと考えています。
円が主要通貨に対して買い進まれるのもこの流れから来ていますが、われわれ日本人が考える以上に海外では「円は安全」といった
見方が依然として主流のようです。
本日は朝方8時50分に日本の「4月上中旬分」貿易収支が発表されます。
予想では430億円程度の「貿易赤字」と観られていますが、赤字幅が拡大していると円がやや売られる展開も予想されます。
本日のレンジは79円30銭〜79円90銭を予想しています。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/1 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 | ---- |
| 5/1 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 | ---- |
| 5/7 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 | ---- |
| 5/9 | ファンロンパイ・EU大統領 | 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 | ---- |
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