2012年5月18日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米経済指標の悪化や欧州危機の拡大懸念から、ドル円は急落し
前日比1円以上の円高ドル安となる79円13銭まで下落。
- ユーロドルは1.27台前半から1.26台半ばまでユーロ安が継続。
スペインの大手銀行バンキアから預金が大量に流出しているとの報道から
預金引き出しの動きがギリシャからスペインにも波及したとの懸念が台頭。 - 株式市場は5日続落。フィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想外の悪化
を見せたことと欧州情勢から、ダウは156ドルの大幅安。 - 債券相場は大幅に続伸し、10年債利回りは過去最低水準付近まで低下。
米景気後退懸念と欧州情勢から債券への需要が強まり、10年債利回りは
1.69%台まで低下。 - 金は5日ぶりに大幅反発し1574ドル台に。原油価格は小幅ながら
5日続落で92台半ばまで下落。 - 新規失業保険申請件数 → 37.0万件
- 4月景気先行指数 → −0.1%
- 5月フィラデルフィア連銀景況指数 → −5.8
| ドル/円 | 79.13 〜 80.30 |
| ユーロ/ドル | 1.2667 〜 1.2737 |
| ユーロ/円 | 100.56 〜 102.00 |
| NYダウ | −156.06 → 12,442.49ドル |
| GOLD | +38.30 → 1,574.90ドル |
| WTI | −0.25 → 92.56ドル |
| 米10年国債 | −0.068 → 1.690% |
本日の注目イベント
- 独 メルケル独首相講演
- 独 ジョイブレ独財務相講演
- 独 独4月生産者物価指数
- 欧 ゴンザレスパラモ・ECB理事講演
- 米 G8首脳会議(19日まで、キャンプデービッド)
- 加 カナダ4月消費者物価指数
リスク回避の流れが一段と加速し、円とドルが買われ、そのドルに対しても円が大幅に上昇しました。
ドル円は一時、2月17日以来となる79円13銭まで「円高ドル安」が進行し、NY市場は79円30銭近辺で
引けています。
2月17日と言えば、あの日銀による「バレンタインプレゼント」があった直後です。
米経済指標の悪化が相次ぎました。
新規失業保険申請件数は37万件と、このところ34万〜36万件で安定していたものが再び増加傾向を見せています。
さらにサプライズだったのは5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が、好不況の分かれ目である「ゼロ」を割り込み
「−5.8」だったことです。
「ゼロ」を下回るのは昨年9月以来のことですが、これまで米景気をけん引してきた製造業に陰りができ来たとの懸念から
「QE3」実施の見方が高まりドルが売られる結果となっています。
ただ、上記指数は米国全体を表すものではないことには注意が必要です。
米経済指標の悪化に加え、欧州からは相変わらず悪材料が伝えられます。
スペインでは先日国営化されたばかりの大手銀行「バンキア」から資金流失が続いているとの発表に、株安、債券高
逃避通貨の円買いが加速し、ユーロ円は100円56銭まで下落しました。
ギリシャの銀行から大量の資金が流失しているとの報道があったばかりでしたが、その影響がスペインにも波及している、
との観測からユーロ売りが一段と高まった格好です。
今後、預金引き出しの動きがイタリアなど他のユーロ圏諸国にも波及すると、体力のない金融機関の破たんに繋がり
欧州危機がさらに拡大する危険があります。
EU首脳が23日に緊急会合を開くことから、何らかの対応策が打ち出されるものと期待していますが、震源地はギリシャです。
今週に入り、マスコミでは盛んに「ギリシャがユーロ圏を離脱したら・・・」というタイトルの報道をおこなっています。
個人的にはギリシャでは急進左派連合を中心に連立政権ができ、緊縮財政一辺倒の政策を修正しながらもユーロ圏に留まる
選択を行うと、希望も込めて予想していますが、来月17日までにはまだまだ紆余曲折がありそうな気配です。
ドル円は79円13銭を付けたことで、79円台半ばを割り込み、今度は下値を試す展開になってきました。
昨日までは、これまでのレンジであった79円50銭−80円を上抜けし、ドルの高値を探ってきましたが、今度はどこまで
ドルが下げるのか底値を探る展開です。
これまでにも何度か述べてきましたが、「52週移動平均線」を下回ると今回の「ドル反発局面」が終了すると考えられます。
現在そのレートは78円77銭にあり、今週から来週にかけてこの水準を試しに行くのかどうかが注目されます。
米経済指標に対する市場の反応は「良い材料には反応薄」で「悪い材料には大きく反応」するようです。
今週火曜日や水曜日には、NY連銀製造業景況指数や住宅関連指標が好調だったにも関わらず反応は限定的で、昨日の
フィラデルフィア指数には、「ゼロ」を割り込んだとはいえ大きく反応しています。
確かにこれまで緩やかながら順調に回復してきた米景気が「曲がり角」に差し掛かっているという認識は、持つ必要が
あろうかと思います。
今後さらに悪化傾向が続くと、来月19−20日のFOMCでいよいよ「QE3」が現実味を帯びてくるかもしれません。
本日のドル円は79円の下値をどこまで試すのかという点に注目です。
レンジは79円10銭〜79円70銭と予想しています。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/1 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 | ---- |
| 5/1 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 | ---- |
| 5/7 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 | ---- |
| 5/9 | ファンロンパイ・EU大統領 | 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 | ---- |
| 5/15 | ジョイブレ・独財務相 | 「ギリシャがユーロ圏に留まりたいならば、条件を受け入れなければならない。これは大多数の総意だ」財務相会合後の記者会見で。 | ---- |
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