2012年5月23日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は大幅に上昇し一時80円台を回復。英格付け会社フィッチが
日本国債の格付けを「AA−」から「A+」に格下げしたことが響いた。 - ユーロドルが再び下落し前日の上げ幅を吐き出した格好に。
パパデモス・ギリシャ前首相の発言を材料に、1.27台後半から1.26台半ば
まで売られた。ユーロ円も同様に大幅な下落を見せる。 - 株式市場は前日とほぼ変わらず。上昇して始まったものの、ギリシャのユーロ圏
からの離脱問題で引けにかけて失速。ダウは小幅安でS&P500は小幅高。 - 債券相場は下落。2年債入札は好調だったものの、EU首脳会議を控えて
ポジション調整の売りが優勢となった。 - 金は大幅に続落し、原油価格も反落し91ドル台に。
- 4月中古住宅販売件数 → +3.4%
- 5月リッチモンド連銀製造業景況指数 → 4
| ドル/円 | 79.82 〜 80.15 |
| ユーロ/ドル | 1.2658 〜 1.2778 |
| ユーロ/円 | 101.12 〜 102.11 |
| NYダウ | −1.67 → 12,502.81ドル |
| GOLD | −12.10 → 1,576.60ドル |
| WTI | −0.91 → 91.66ドル |
| 米10年国債 | −0.034 → 1.777% |
本日の注目イベント
- 日 4月貿易統計
- 日 日銀金融政策決定会合
- 日 白川日銀総裁記者会見
- 欧 EU首脳会議
- 欧 OECD閣僚会議(パリ)
- 英 BOE議事録
- 英 英4月小売売上高
- 米 3月住宅価格指数
- 米 4月新築住宅販売件数
- 米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
- 加 カナダ3月小売売上高
- 加 カナダ4月景気先行指数
これまでに何度も指摘されてきた日本の債務残高の異常な高さが円売りに繋がってきました。
英格付け会社の「フィッチ・レーティング」は日本国債の格下げを発表しました。
自国通貨建ては「AA−」(ダブルAマイナス)から「A+」(シングルAプラス)に1段階、外貨建ては
「AA」(ダブルA)から「A+」(シングルAプラス)に2段階、引き下げています。
フィッチは引き下げの理由を、日本の公的債務比率の高水準および、上昇傾向によるソブリン信用力への
リスク増大を挙げています。
日本の政治と、財政健全化の歩みが遅く、現在も国会で審議中であるにも関わらず法案成立のメドは立っていません。
「社会保障と税の一体化」の議論が進まず、「政治生命をかける」野田首相は来週中にも小沢元代表と直接会って
議論を一気に進めたい意向のようですが、小沢氏も消費税増税反対の姿勢を崩していません。
消費税引き上げ法案が成立するかどうか、現段階では「フィフティ・フィフティ」です。
格付け会社はこのような状況が「極めて重大」だと指摘してきており、スタンダード・アンド・プアーズも
格下げのタイミングを探っているのではないかと思われます。
消費税引き上げが今国会で成立しないような状況になれば、円売りが加速することは論を待ちません。
ドル円は短期的なレジスタンス・ポイントを抜き、NY市場では80円15銭まで上昇しました。
徐々に79円を固めつつ上昇に向かうのではないかと観ていますが、この水準は「4時間足」の雲の上限にも辺り、
一旦は上昇を止められる水準です。
今後もう一段上昇するようなら80円台を維持することが重要となります。そして「4時間足」の200日移動平均線が
ある、80円45銭を抜くことができるかどうかポイントです。
ドル円は先週末のNYで79円01銭までドル安が進みましたが、本日開催されるEU首脳会議を前に、ややリスク回避の
流れが止まっています。
その結果、株式市場はやや落ち着き、これまで売り込まれてきたユーロや、豪ドルが買い戻され、円やドルが売られる展開が
見られました。
本日のEU首脳会議からどんな議論が出てくるかが最も注目されますが、その結果次第では「リスクオン」か「オフ」の、
どちらにも流れが急変する可能性があります。
昨日のNYでは、住宅関連指標の好転とギリシャのパパデモス前首相が、ギリシャがユーロ圏からの離脱の準備を
検討していると一部メディアに語ったことから再びユーロ安が進行していますが、ユーロの戻りは限定的と観ざるを得ません。
投機的な売り持ちポジションが高水準であることから「本格的な買い戻し」が入れば戻りも大きいと思われますが、ギリシャを巡る
不透明さを考えると、その可能性は低いと考えられます。
本日のレンジは79円60銭〜80円50銭とややワイドに予想しています。
EU首脳会議が開催される上、日銀の決定会合があり、午後には白川総裁の記者会見も予定されています。
追加緩和は見送られると見ていいと思いますが、記者会見での発言には注意が必要です。
今後の追加緩和にはそれ程積極的ではないと受けとめられると、円高に振れることも考えられます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/1 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 | ---- |
| 5/1 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 | ---- |
| 5/7 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 | ---- |
| 5/9 | ファンロンパイ・EU大統領 | 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 | ---- |
| 5/15 | ジョイブレ・独財務相 | 「ギリシャがユーロ圏に留まりたいならば、条件を受け入れなければならない。これは大多数の総意だ」財務相会合後の記者会見で。 | ---- |
| 5/21 | メルケル・独首相 | 「重要なのは賢明な解決策を見出すことだ。(意見の違いがあっても)それが私のやり方であり、オランド大統領からもそのような感触を得ている」EU首脳会議を前に。 | ---- |
| 5/21 | ツィプラス党首 | 「選挙の争点はユーロ対ドラクマではない。引き続き災難への道を進むのか、よりよい将来に向けて希望をつかむかの選択だ」パリで記者団に。 | ---- |
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