今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年5月24日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 日銀政策決定会合で追加緩和が見送られたことや、EU首脳会議で
    欧州危機への具体的な対策が打ち出されないとの見通しから、リスク回避
    の流れが加速しドル円は79円台前半、ユーロ円は100円を割り込む
    水準まで円が急騰。
  • ユーロドルは1.26台を割り込み、約1年10カ月ぶりとなる1.25台 半ばまで下落。ギリシャやスペインが自国の銀行に資本注入を決定するなど、
    金融システムへの不安も台頭。
  • 株式市場は売り優勢の展開だったが、引けにかけては上げに転じ
    ダウは小幅安、ナスダックは小幅高とまちまち。
  • 債権相場は反発。欧州危機の悪化を警戒し、10年債利回りは大幅に低下。
    前日比0.04%下げ1.73%台で引ける。
  • 金は大幅に続落し1548ドルに。原油価格も米国の在庫増加とドル高を
    材料に、約6ヵ月半ぶりとなる90ドル台割れ。
  • 3月住宅価格指数 → +1.8%
  • 4月新築住宅販売件数 → 34.3万件





ドル/円79.21 〜 79.53
ユーロ/ドル1.2546 〜 1.2688
ユーロ/円99.53 〜 100.83
NYダウ−6.66 → 12,496.15ドル
GOLD−28.20 → 1,548.40ドル
WTI−1.76 → 89.90ドル
米10年国債−0.044 → 1.733%



本日の注目イベント

  • 中   中国5月HSBC製造業PMI
  • 独   独1−3月GDP(確報値)
  • 独   5月ifo景況感指数
  • 独   5月製造業PMI
  • 独   5月非製造業PMI
  • 欧   ドラギ・ECB総裁講演
  • 英   英1−3月GDP(改定値)
  • 米   4月耐久財受注
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   ダドリー・NY連銀総裁講演








昨日の昼前、市場の大方の予想通り日銀は追加緩和の見送りを決定しました。


その報が伝わるとドル円は79円85銭辺りから約30銭ほど「ドル売り円買い」に動き、株価も下落しました。


前回の決定会合では追加緩和を実施したにも関わらず、同じように反応し、どうも決定会合があるたびに「円買いが進み」


「株価が下落する」ようです。


今回は市場の一部に「追加緩和の実施」を予想していた向きもあり、これが「見送り」の報を受け円買いに動いたとの見方も


あったようです。





夕方日銀総裁は記者会見で、欧州情勢を「最も意識しておくべきリスク」とし、これまで通り「強力に金融緩和を


推進していく」と発言しています。


市場の期待感が大きいということもありますが、日銀の考えている「強力」と市場のそれとは隔たりがあるようです。





ドル円は海外市場でも、上記決定会合の結果とギリシャ問題の深刻化を背景に円高が進み、特に対ユーロでは一段と円が買われ、


100円を大きく割り込み、一時99円53銭まで円が買われています。


ギリシャとスペインでは国内の銀行救済のため資本注入をおこなうとの報道からユーロが売りこまれ、「リスク回避」の


流れが加速し、避難通貨として円に資金が集まっている状況です。


ギリシャでは180億ユーロ(約1兆8千億円)の資本注入と、スペインではバンキアに対して90億ユーロ(約9千億円)


の資金を追加するようですが、どちらも銀行からの預金の流出が続いていることが背景だと思われます。





ドル円は前日、イギリスの格付け会社フィッチが日本国債の格下げを発表したことで円売りが加速し、80円台に乗せた


ものの、結局そこで下げた分を取り戻した格好でした。


NYでは79円前半まで円買いが進み、現在おこなわれてるEU首脳会議では具体的な対策は打ち出されないとの見方が


優勢だということのようです。


一部報道ではユーロ圏各国は、ギリシャのユーロ圏離脱に備えてた対策をおこなっていると伝えられました。


この報道はその後ギリシャ財務省が否定していますが、前日の「パパデモス発言」といい、ギリシャの離脱は徐々に


現実味を帯びてきているようです。





ユーロの下落が止まりませんが、1.25台半ばまで下落したことで今年1月に記録した安値を下抜けしています。


これで、チャート的には重要なサポートが見当たらず、せいぜい心理的な節目である「1.250」ということになります。


1.25を抜けると、1.20台割れも意識しなくてはならない状況があるかもしれません。


連日大台を替える下落を続けていることで、相場観が「ユーロ下落を見込み過ぎ」ではないかとも思えますが、足元の欧州情勢を


考えるとやむを得ないかもしれません。





本日はEU首脳会議からどのような内容が伝えられるのかが最大の関心事ですが、冷静に考えて「抜本的な解決策」が


出される可能性は無く、ユーロの戻りは限定的と言えそうです。


ユーロ円などクロス円の買いも入りにくいことからドル円でも上値が重そうです。


予想レンジは79円20銭〜79円70銭程度と見ます。


クロス円の動きがドル円にも影響しそうです。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/1 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 ----
5/1 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 ----
5/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 ----
5/9 ファンロンパイ・EU大統領 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 ----
5/15 ジョイブレ・独財務相 「ギリシャがユーロ圏に留まりたいならば、条件を受け入れなければならない。これは大多数の総意だ」財務相会合後の記者会見で。 ----
5/21 メルケル・独首相 「重要なのは賢明な解決策を見出すことだ。(意見の違いがあっても)それが私のやり方であり、オランド大統領からもそのような感触を得ている」EU首脳会議を前に。 ----
5/21 ツィプラス党首 「選挙の争点はユーロ対ドラクマではない。引き続き災難への道を進むのか、よりよい将来に向けて希望をつかむかの選択だ」パリで記者団に。 ----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和