今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年5月25日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は79円台半ばを中心に方向感のない展開が続く。
    海外市場では79円30銭を割り込む場面があったものの、
    米長期金利の上昇にドル買い戻しが進み、79円60銭近辺で
    取引を終える。
  • EU首脳会議を終え、予想通り具体的な対策が出なかったことで
    ユーロドルは1.25台前半まで下落。その後は買い戻しから1.26台前半
    までユーロ高が進んだものの、欧州経済指標の悪化から再び1.25台前半に。
  • ユーロ円も99円台半ばまで下落。100円台がやや重くなっており、
    今年1月の97円台まで下落するとの声も。
  • 米株式はまちまち。ダウは小幅に反発するも、ナスダックは小幅に下落。
    欧州危機を巡る情報にリスクオンとオフの波が交互に押し寄せる展開。
  • 債権相場は反落。7年債入札は好調だったが、株高とNY連銀総裁が
    現時点では追加緩和の必要はないとの見方を示したことが手掛かり。
  • 金と原油はともに反発、原油は90ドル台を回復。
  • 4月耐久財受注 → +0.2%
  • 新規失業保険申請件数 → 37.0万件





ドル/円79.35 〜 79.63
ユーロ/ドル1.2521 〜 1.2620
ユーロ/円99.68 〜 100.25
NYダウ+33.60 → 12,529.75ドル
GOLD+9.10 → 1,557.50ドル
WTI+0.76 → 90.66ドル
米10年国債+0.050 → 1.783%



本日の注目イベント

  • 日   4月消費者物価指数
  • 独   独6月GFK消費者信頼感調査
  • 米   ボルカー元FRB議長講演
  • 米   5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)








EU首脳会議では具体的な解決策が出てこなかったばかりか、共同債を巡っては独仏の意見が食い違うなど、


懸念されていた「独仏2大国の足並みの乱れ」が露呈した格好となりました。


オランド仏大統領の共同債発行の提案は、ドイツのメルケル首相の反対により議論が進まなかったようですが、


会議では多くの支持があったとの報道もありました。





イタリアのモンティ首相は同国のテレビでのインタビュ−で、「欧州はほどなく共同債を持つことが可能だ」と語っています。


EU首脳会議では各国指導者の過半数がユーロ共同債に賛成しており、モンティ首相は「欧州の共通の利益」を支持するよう


ドイツを説得する際に支援が可能だと言明しています。


共同債を発行することで、ギリシャなど「重債務国」の資金調達コストが大幅に下がり、危機回避に繋がると言う思惑の


ようですが、ドイツなど「優良国」にとっては逆に「調達コストの上昇」となり、メルケル首相は「受け入れられない」と


強力に反対しています。





メルケル首相にとって盟友「サルコジ氏」を失ったことで、域内でやや孤立する状況になっているとの指摘もあり、今後


緊縮一本やりではなく、成長も必要だとするオランド大統領の持論がさらに支持を受けるようだと、メルケル首相も歩み寄ってくる


可能性がありそうです。


一向に解決の糸口が見えない欧州危機回避にはそれ以外の「特効薬」は見当たらないというのが現状です。


オランド大統領の「金融危機から24回目の首脳会議だが、これまでの進展は遅い」という言葉が象徴的です。


次回にEU首脳会議は6月の下旬におこなわれる予定ですが、それまでにはギリシャの再選挙もおこなわれることから


次回会合では、ある程度市場を納得させられる結論を打ち出すことが要求されます。





ユーロドルは1.25の節目を割り込むことは避けられましたが、依然として上値の重い展開はかわりません。


投機筋のユーロ売り持ち額が高水準であることから、きっかけさえあれば大量の買い戻しが相場を押し上げる展開も


考えられますが、そのきっかけを見つけにくいのが現状です。


ユーロ売り持ちの投機筋にとってはあわてて買い戻す必要がない、という状況です。





ドル円は79円台前半を底固めしているようにも見えますが、一方で80円台も重く膠着が続いています。


ギリシャを巡る欧州からの情報が多いことから、ユーロ円の取引が活発になっており、そのユーロ円に影響される


格好でドル円が動いている状況です。


100円を割り込んでいるユーロ円のポジションを見ると、思いのほか買い持ちが増えていません。


ユーロの先安観が根強いため、予めユーロ売りのポジションを作っている個人投資家も多いということです。


もちろん買い持ちも多いことから、当社で見る限りユーロ円のポジションに大きな偏りは見られません。





ところが、豪ドル円となると景色が一変します。


多くの個人投資家が買い持ちをキープしており、豪ドルの反転を期待しているようです。


これはやはり豪ドルと円の金利差、つまりスワップポイントが大きく影響しているものと思われます。


多くの個人投資家が「多少為替差損が出ても、スワップ・ポイントがもらえるから」と、多少損出が出ても持ち高を維持している


様ですが、このところの豪ドル安で苦しい展開を強いられているものと観られます。


基本は為替益を狙うことです。


そして「スワップ・ポイント」は「おまけ」という位置づけで取引をおこなうことをお勧めします。





本日は重要なイベントもないことから、ドル円のレンジを79円30銭〜79円80銭と予想します。





日中の気温も徐々に上がってきているようです。


良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/1 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 ----
5/1 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 ----
5/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 ----
5/9 ファンロンパイ・EU大統領 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 ----
5/15 ジョイブレ・独財務相 「ギリシャがユーロ圏に留まりたいならば、条件を受け入れなければならない。これは大多数の総意だ」財務相会合後の記者会見で。 ----
5/21 メルケル・独首相 「重要なのは賢明な解決策を見出すことだ。(意見の違いがあっても)それが私のやり方であり、オランド大統領からもそのような感触を得ている」EU首脳会議を前に。 ----
5/21 ツィプラス党首 「選挙の争点はユーロ対ドラクマではない。引き続き災難への道を進むのか、よりよい将来に向けて希望をつかむかの選択だ」パリで記者団に。 ----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和