今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年5月29日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

欧州市場

  • NY市場が休みだったことからドル円は79円台前半から半ばで
    小動き。ユーロ円に伴って上下したものの、方向感もなく手掛けにくい
    展開が続く。
  • ギリシャの世論調査の結果を受け、ユーロドルは反発して始まった
    ものの、スペインの国債利回りが上昇したことで上値が重い展開に。
    1.26台から再び1.25台前半まで行って来いの動きに。
  • ユーロ円もユーロドルの動きに連動して、99円台半ばから
    100円台前半まで上伸したものの、上値は限定的だった。
  • スペインのラホイ首相は、同国の国債利回りが上昇していることから、
    市場での資金調達が極めて困難な状況にあること説明。





ドル/円79.34 〜 79.52
ユーロ/ドル1.2525 〜 1.2617
ユーロ/円99.51 〜 100.17
NYダウ ---- → 12,454.83ドル
GOLD ---- → 1,568.90ドル
WTI ---- → 90.86ドル
米10年国債 ---- → 1.740%



本日の注目イベント

  • 日   4月失業率
  • 独   独5月消費者物価指数(速報値)
  • 欧   スペイン1−4月財政収支
  • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
  • 米   3月ケース・シラー住宅価格指数
  • 米   5月消費者信頼感指数








週明けのオセアニア市場ではユーロドルが反発して始まり、一時1.26台前半まで買い戻され、ユーロ円も


100円台を回復しました。


ギリシャの複数のメディアが、緊縮財政を推進する政党への支持が拡大したと報じたことから、ギリシャのユーロ圏からの


離脱の可能性が後退したことでユーロ買い戻しに繋がった模様です。





しかし、ユーロの上値は依然として重く、欧州市場に入ると結局下落に転じ「行って来い」の相場展開となっています。


スペインの国債が財政不安から売られ、10年債利回りは一時6.5%まで上昇しました。


同国のラホイ首相はマドリードでの記者会見で、「スペインの銀行の救済は今後ない」と述べ、ユーロ圏の救済基金が


政府を経由せず直接銀行を支援できるようにすべきだとの見方を示しました。


欧州金融安定基金(EFSF)か、欧州安定メカニズム(ESM)が直接スペインの銀行を援助することを念頭に置いた発言


だと思われます。





同首相はまた、同国の国債利回りが急上昇しているため、資金調達が困難な状況にあることにも触れ、欧州当局に対して


スペイン国債を支え、ユーロ圏の将来を巡る不安を取り除くよう改めて呼びかけています。


同国の10年債利回りは、ギリシャやアイルランド、ポルトガルが救済支援を余儀なくされた「7%」の危険水域に


徐々に近づいています。





このように、ギリシャの再選挙が目下のところ最大の懸案事項ですが、その一方でスペインの財政危機を見越した


投機的な「スペイン売り」も徐々に勢いを増している状況です。


ギリシャの再選挙については、急進左派連合のツィプラス党首の動向がカギを握りそうです。


同党首は、あくまでもギリシャ救済を受け入れる際に合意した緊急策の一方的な破棄を主張していることから、


他の党との連立は難しく、7月までに政権が樹立できない場合にはギリシャ政府が資金不足に陥る可能性も高まっています。





ユーロドルは1.25台はキープしていますが、この水準を大きく割り込むと1.20もそれ程遠くはないように思われます。


今週はバローゾ欧州委員長など要人の講演が多く予定されています。


ギリシャに「引導を渡すのか、あるいは再度救済の手を差しのべるのか」EU首脳にとっても決断を下す場面が近づいているようです。





ドル円は79円半ばから下値では底堅いように思われますが、上述のように欧州危機は収まる気配がありません。


市場の不安が消えず、リスク回避の流れが継続すると、10日前に記録した79円01銭の水準を再度試す可能性も


ありそうです。


そこでしっかりサポートできるかどうかも見極めたいと思います。


予想レンジは79円30銭〜79円80銭と見ています。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
5/1 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 ----
5/1 ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 ----
5/7 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 ----
5/9 ファンロンパイ・EU大統領 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 ----
5/15 ジョイブレ・独財務相 「ギリシャがユーロ圏に留まりたいならば、条件を受け入れなければならない。これは大多数の総意だ」財務相会合後の記者会見で。 ----
5/21 メルケル・独首相 「重要なのは賢明な解決策を見出すことだ。(意見の違いがあっても)それが私のやり方であり、オランド大統領からもそのような感触を得ている」EU首脳会議を前に。 ----
5/21 ツィプラス党首 「選挙の争点はユーロ対ドラクマではない。引き続き災難への道を進むのか、よりよい将来に向けて希望をつかむかの選択だ」パリで記者団に。 ----
5/25 ダラーラ・国際金融協会専務理事 (ギリシャがユーロ圏を離脱すればそのコストは)「手に負えないほど膨らみ、協会がこれまで予想していた1兆ユーロ(約100兆円)を上回る公算が大きい」インタビューに答えて。 ----

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和