2012年6月1日(金)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 欧州危機に加え、多くの米経済指標の結果が予想を下回り
米景気の先行に対する懸念からドルが売られ円が全面高。
ドル円は78円の半ばを割り込み、78円21銭まで下落し、
高値圏で引ける。 - 米経済指標の悪化にも関わらずユーロドルは下落。
スペインの金融システム不安が払拭できないことで南欧諸国の
債権が下落。IMFがスペインへ資金援助に動きだしたとの報道も
あったが、IMFはこれを否定。ユーロドルは1.237まで下落。 - ドル円とユーロドルがともに下落したことでユーロ円は96円台半ば
まで売られる。今年1月に記録した97円03銭の安値を更新し、2000年
以来の水準を示現。 - 株式市場は米経済指標の悪化から景気の先行きに対する懸念が台頭。
ダウは26ドル安で1万2400ドル台を割り込む。 - 債券相場は続伸。10年債利回りは連日過去最低水準を更新し、
この日は1.55%台まで利回りが低下。 - 金、原油はともに下落。米景気後退を見越した売りから、
原油価格の下落が止まらず86ドル台まで売られる。 - 5月ADP雇用者数 → 13.3万人
- 1−3月GDP(改定値) → +1.9%
- 新規失業保険申請件数 → 38.3万件
- 5月シカゴ購買部協会景気指数 → 52.7
| ドル/円 | 78.21 〜 78.79 |
| ユーロ/ドル | 1.2337 〜 1.2413 |
| ユーロ/円 | 96.51 〜 97.74 |
| NYダウ | −26.41 → 12,393.45ドル |
| GOLD | −1.50 → 1,564.20ドル |
| WTI | −1.29 → 86.53ドル |
| 米10年国債 | −0.061 → 1.558% |
本日の注目イベント
- 中 中国5月製造業PMI
- 独 独5月製造業PMI(確報値)
- 欧 ユーロ圏5月製造業景気指数
- 欧 ユーロ圏4月失業率
- 欧 ユーロ圏5月製造業PMI(確報値)
- 欧 イタリア1−5月財政収支
- 欧 レーン欧州委員講演
- 欧 ファンロンパイEU大統領講演
- 英 英5月製造業PMI
- 米 5月雇用統計
- 米 5月ISM製造業景況指数
- 米 4月個人所得
- 米 4月個人支出
- 米 4月PCE・コアデフレーター
- 加 カナダ3月GDP
「ユーロは買えないが、米ドルも買えない」そんな状況から円に資金が集まり、ドル円、ユ−ロ円も大幅に
下落しています。
NY市場では多くの経済指標が発表されましたが、総崩れでした。
特に、雇用関連の指標が悪化しており、本日発表予定の5月の雇用統計も「低調なのでは」との観測が強まり、
米労働市場の回復が遅れるとの見方からドルが売られ円が買われる展開になっています。
前日までは欧州からの情報でユーロ売り円買いが進んでいたものが、今度はドル売り円買いも加わり、「ユーロ円」が
2000年以来となる96円台半ばまで売られ、記録的な水準まで下落しました。
欧州問題は依然として不安定で、足元ではギリシャではなくスペインの金融システムの動向へと、市場の関心は
移っているように思われます。
経営難に陥っているバンキアはスペイン政府に190億ユーロ(約1兆8600億円)の追加支援を求めており、
市場では、さらに他の金融機関が同様な事態になればスペイン政府が負担できる範囲を超えるのではないかとの
観測もでており、スペイン国債の売り材料になっています。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、IMFがスペイン救済に動き出したとの報道をおこないましたが、
IMFは現在この報道を否定しており、混乱は収まっていません。
ただ、IMFはそれぞれの国にあった支援策を考える余地のあることは認めているようです。
焦点は欧州中央銀行(ECB)の出かたにかかっていると思います。
ECBは「最後の資金の貸し手」であることから、銀行再建基金(FROB)を通じてスペインの銀行に資金を供給する
ことは可能性です。
ECBのゴンザレスパラモ理事は「欧州安定メカニズムが政府を通じてではなく、銀行の資本増強を直接行えるようにする
ことを、われわれはずっと賛成してきた」と述べています。
今年1月の欧州危機の際には、ECBが市場への資金供給を積極的に行い、さらに重債務国の国債を買い上げ、長期金利の
上昇を阻止しました。
今回もECBの積極的な関与が期待されるところです。
ドル円は78円台前半まで下落したことで、再び「75円を試す」との見方が勢いを増しています。
ドルもユーロも買えないということで、円に資金が集まることは避けられない状況ですが、円が再び「史上最高値」を更新する
とも思えません。
足元の円高は消去法で買われているわけで、積極的に買い進まれているわけではありません。
重要な「52週移動平均線」を現在は下回っていることから、しばらくは上値の重い展開が続く可能性が高いと見られますが、
この水準からもう一段円高に振れると、そろそろ介入を意識することにもなりそうです。
本日はNY時間に5月の雇用統計が発表されます。
昨日のADP雇用者数が予想に届かなかったことで、低調な数字が見込まれそうですが、同指標と雇用統計は必ずしも
一致するわけではないことに注意が必要です。
本日のドル円のレンジは77円80銭〜78円80銭と予想します。
良い週末を・・・・。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/1 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 | ---- |
| 5/1 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 | ---- |
| 5/7 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 | ---- |
| 5/9 | ファンロンパイ・EU大統領 | 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 | ---- |
| 5/15 | ジョイブレ・独財務相 | 「ギリシャがユーロ圏に留まりたいならば、条件を受け入れなければならない。これは大多数の総意だ」財務相会合後の記者会見で。 | ---- |
| 5/21 | メルケル・独首相 | 「重要なのは賢明な解決策を見出すことだ。(意見の違いがあっても)それが私のやり方であり、オランド大統領からもそのような感触を得ている」EU首脳会議を前に。 | ---- |
| 5/21 | ツィプラス党首 | 「選挙の争点はユーロ対ドラクマではない。引き続き災難への道を進むのか、よりよい将来に向けて希望をつかむかの選択だ」パリで記者団に。 | ---- |
| 5/25 | ダラーラ・国際金融協会専務理事 | (ギリシャがユーロ圏を離脱すればそのコストは)「手に負えないほど膨らみ、協会がこれまで予想していた1兆ユーロ(約100兆円)を上回る公算が大きい」インタビューに答えて。 | ---- |
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