2012年6月4日(月)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 米5月の雇用統計が市場予想を大きく下回ったため、ドル円は発表直後に
一気に77円台に。77円66銭まで下落した後、急激な円の上昇に対して
介入警戒感が高まり78円台後半まで反発。その後は78円台前半で落ち着きを
見せる。 - ユーロドルも雇用統計発表直後は1.22台後半まで下落したが、スペイン国債の
利回りが低下するに連れて買い戻しが優勢となり1.24台後半まで反発。
ユーロ円も95円台に突っ込んだ後は97円までは反発するなど、ユーロの買い戻しが
活発だった。 - 株式市場は今年最大の下げ幅を記録。雇用統計の悪化を手掛かりにダウは前日比
274ドル下げ、1万2100ドル台に。 - 債券相場は大幅に続伸し、10年債利回りは3営業日連続で過去最低水準を更新。
一時は1.43台まで低下したが、引けは1.45台まで反発して取引を終える。 - 金は大幅に反発し1620ドル台を回復。対ユーロでドルが売られたことで
買い戻しが入った。
一方原油価格は大幅に続落。米景気の先行き不安から原油の需要が後退するとの見通しが
下げをけん引し、約8ヵ月振りとなる83ドル台に。 - 5月非農業部門雇用者数 → +6.9万人
- 5月失業率 → 8.2%
- 5月ISM製造業景況指数 → 53.5
- 4月個人所得 → +0.2%
- 4月個人支出 → +0.3%
- 4月PCE・コアデフレーター → +1.9%
| ドル/円 | 77.66 〜 78.72 |
| ユーロ/ドル | 1.2288 〜 1.2473 |
| ユーロ/円 | 95.59 〜 97.50 |
| NYダウ | −274.88 → 12,118.57ドル |
| GOLD | +57.90 → 1,622.10ドル |
| WTI | −3.30 → 83.23ドル |
| 米10年国債 | −0.108 → 1.450% |
本日の注目イベント
- 日 白川日銀総裁講演
- 日 マネタリーベース
- 欧 ユーロ圏4月生産者物価指数
- 英 ロンドン市場休場(バンクホリデー)
米労働市場が予想以上のペースで鈍化してきました。
先週末に発表された5月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数は市場予想の半分にも満たない6万9千人、
失業率も悪化し8.2%でした。
これで昨年末以来順調に拡大してきた米労働市場は3ヵ月連続でブレイキがかかり、今後のFRBの政策にも
大きな影響を与える可能性が浮上してきました。
米経済指標で最も重要な指標である雇用に急ブレイキがかかったことで、今後は個人消費等にも影響を与える
ことが考えられ、米景気の先行きに「黄色」が点滅し始めたと言えそうです。
今後も欧州危機が最大の懸案事項であることには変わりはありませんが、ここにきて米国にも注意が必要な状況となり
ユーロもドルも買えないことで、円に資金が流れこんでいます。
避難通貨としてこれまで買われた「ドルと円」でしたが、ドルがその地位を失なえば、相対的に円に資金が集まり
主要通貨に対して買われる展開が続く可能性もありそうです。
2週間後にはFOMCが予定されており、そこで「QE3」が実施されるのではないかとの観測が高まって
きましたが、現時点での可能性はまだ「五分五分」だとみています。
今月末で「オペレーションツイスト」が終了することも「QE3」実施の期待感を膨らませていますが、慎重な
バーナンキ議長のこれまでの言動を考えれば、追加緩和には踏み切らず、上記「ツイストオペ」の延長などに動くのでは
ないでしょうか。
今後さらに米景気の減速も考えられる状況になってきたことから「QE3」を温存するのではないかと予想しています。
ドル円は重要なメドであった「52週移動平均線」を下抜けしてしまいました。
テクニカル的には今後上値の重い展開が予想され、上記移動平均線は「サポートライン」から「レジスタンスライン」に
変わることが考えられます。
そのため上記移動平均線がある78円61銭辺りがドルの戻りを抑える可能性があり、今後はこの水準を上抜けできるか
どうかが注目されます。
また今後のドル円を予想する場合に、上述のように「QE3」が行われるかどうかが大きなポイントになりますが、
政府・日銀の介入姿勢を確認することも重要です。
一旦介入が実施されれば、ドル円相場は2〜4円程度円安方向へ修正されることになることから、どの水準で介入してくるのか
こちらも大きなポイントになります。
先週末のNY市場でも77円台半ばまでドルが急落した後に、約1円ほどドルが急反発する場面もありました。
介入に対して過度に期待感を持つことは避けなければいけませんが、ドル円のショートも水準によってはリスクも
大きいと考えられます。
先週末も中尾財務官は「いつでも介入できる用意は整ってる」と講演で語っていました。
「ボラティリティーの急激な変化」に対応すると語っていたことから、昨年10月31日の「過去最大の介入」時のように
急激な円高が進んだ際には実施されると見られますが、逆に言えば、なだらかな円高が続いた際には実施しにくいとも
考えられます。
個人的には76−77円台では実施される可能性が高いと予想しますが、上述のようにそれを見込んだポジションメイクには
注意したいところです。
本日のドル円の展開も、一度は77円台に突入する場面が見られると思われますが、その際のスピードと、どこまでドルが売られるのか
水準が注目されます。
予想レンジは77円60銭〜78円50銭程度を見込んでいます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 5/1 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「追加の金融刺激を実施しても成長の後押しにはほとんどならず、インフレをあおるリスクがある。」ワシントンでの講演で。 | ---- |
| 5/1 | ウイリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁 | 「追加の債券購入は正当化されない」講演で。 | ---- |
| 5/7 | ラッカー・リッチモンド連銀総裁 | 「高止まりしている失業率が主に基本的な要因を反映しているのであれば、刺激策は失業にほとんど影響を与えず、インフレ押し上げのリスクを高めるだけだ」講演で。 | ---- |
| 5/9 | ファンロンパイ・EU大統領 | 「(世界は今)EUの歴史にとって重大な瞬間、危機の瞬間を目撃しつつある」ギリシャの政局混迷で。 | ---- |
| 5/15 | ジョイブレ・独財務相 | 「ギリシャがユーロ圏に留まりたいならば、条件を受け入れなければならない。これは大多数の総意だ」財務相会合後の記者会見で。 | ---- |
| 5/21 | メルケル・独首相 | 「重要なのは賢明な解決策を見出すことだ。(意見の違いがあっても)それが私のやり方であり、オランド大統領からもそのような感触を得ている」EU首脳会議を前に。 | ---- |
| 5/21 | ツィプラス党首 | 「選挙の争点はユーロ対ドラクマではない。引き続き災難への道を進むのか、よりよい将来に向けて希望をつかむかの選択だ」パリで記者団に。 | ---- |
| 5/25 | ダラーラ・国際金融協会専務理事 | (ギリシャがユーロ圏を離脱すればそのコストは)「手に負えないほど膨らみ、協会がこれまで予想していた1兆ユーロ(約100兆円)を上回る公算が大きい」インタビューに答えて。 | ---- |
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