今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年6月14日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ギリシャの選挙を控え動きにくい展開の中、米経済指標の悪化と
    米金利の低下からドル売りがやや優勢となるも、レンジは
    79円30銭ー60銭と小動き。
  • ユーロドルは買い戻しが優勢となり1.26台に乗せる。その後格付け会社
    ムーディーズがスペイン国債の格付けを3段階引き下げたことで1.25台前半まで
    下落。依然神経質な展開が続く。
  • 米小売売上高が市場予想を下回ったことで株価は軟調。消費、サービス株を
    中心に売られ、ダウは77ドル安。
  • 債券相場は堅調。10年債の入札が好調だったことから買い物を集め、
    利回りは1.60%台まで低下。
  • 金は4日続伸し、原油は小幅に反落。
  • 5月生産者物価指数 → −1.0%
  • 5月小売売上高 → −0.4%


    ドル/円79.30 〜 79.67
    ユーロ/ドル1.2516 〜 1.2611
    ユーロ/円99.29 〜 100.09
    NYダウ−77.42 → 12,496.38ドル
    GOLD+5.60 → 1,619.40ドル
    WTI−0.70 → 82.62ドル
    米10年国債−0.064 → 1.600%



    本日の注目イベント

    • 日   日銀金融政策決定会合(6/15まで)
    • 日   4月鉱工業生産
    • 欧   ユーロ圏5月消費者物価指数
    • 欧   ECB月例報告
    • 欧   イタリア国債入札
    • 独   ワイトマン・独連銀総裁講演
    • 米   5月消費者物価指数
    • 米   新規失業保険申請件数







      ユーロドルは依然として神経質な展開が続いています。


      アジア市場ではユーロ円などの売りが優勢で、1.24台後半まで下落したユーロドルでしたが、欧州に入ると


      ギリシャがユーロ圏から離脱しないとの観測が広がりユーロが1.26台まで急伸。


      しかし、NY市場午後には、格付け会社ムーディーズがスペイン国債を3段階引き下げたことで再び1.25台まで下落


      するなど、乱高下が続いています。





      ギリシャでは緊縮財政に反対する急進左派連合のツィプラス党首が、17日の選挙で勝利し救済条件の緊縮合意を


      覆すという公約を自身が実行しても、EUはギリシャをユーロ圏にとどめるために全力を尽くす、との見通しを示した


      ことがユーロ買いに繋がっています。


      同党首は、これまで緊縮財政の全面撤回を主張してきましたが、ここにきて一部は取り下げるような歩み寄りを見せています。


      選挙まで残り3日となってきましたが、さらに歩み寄りを見せるのか注目されますが、同党首は「EUはギリシャをユーロ圏から


      追い出すことはできない」といった主張を繰り返していることから、これ以上の歩み寄りはないとの見方もあります。





      急進左派連合と新民主主義党(ND)との支持率は僅差で、このままではどちらも単独での過半数獲得は困難とみられています。


      どちらかが第一党となって「50議席のボーナス」をもらっても、単独政権を樹立することが無理となれば、連立を組むしかありません。


      急進左派連合では、前財務相のベニゼロス党首率いる「PASOK」と連立を組む可能性も報道されています。


      仮に急進左派連合が勝利し連立を組んだ場合に、緊縮財政政策は撤廃し、ユーロ圏には残留することが果たしてできるのでしょうか?


      ギリシャ国民が残留を望む以上、ドイツなど優良国がギリシャをユーロ圏から追い出すルールなどの取り決めはありません。


      従って残留は可能だと思われますが、緊縮財政の遂行を条件に資金援助をしていることから、条件が破棄されればその後の資金援助は


      ただちに休止され、ギリシャが資金不足に陥ることは明白です。


      EU・IMFなどトロイカが余程譲歩しない限り、「緊縮は反対、ユーロ圏には残留」という「ストーリー」は考えられません。


      ツィプラス党首はそのあたりのことも読んで、強気の態度を維持しているのかもしれません。





      このように、ギリシャを巡る問題はどのような展開になるのか分かりません。


      今夜にでもまた違った情報が飛び込んで来るかもしれません。


      また、スペイン国債が格下げされたことで、再びイタリアの財政状況も取り沙汰されてきました。


      ユーロが下落する材料には事欠かない状況ですが、ユーロドルは6月1日に1.22台まで下落して以来、1.24台を


      割り込まない展開が続いています。





      スペインやイタリアの国債が売られ、危険水域の7%に近づいているなど、ユーロ下落材料があるにもかかわらず


      ユーロドルは上昇し、1.26台を何度もテストする状況です。


      これはやはり、ユーロショートが極限まで積み上がっていることが要因かと思います。


      あわててユーロを買い戻す状況ではないものの、下落したら着実に買い戻す、といったオペレーションが行われているのでは


      ないかと推測できます。


      そのため1.27台まで反発すると、ストップロスのユーロ買いを誘い出す可能性があることも意識しておきたいところです。





      ドル円はほぼ「無風状態」です。


      レンジが狭いうえ、方向感もありません。


      本日から日銀の決定会合もありますが、材料にはなりにくい状況です。


      ユーロ円の動向に左右される展開ですが、それでも値幅は限定的で、来週からのビッグイベントに期待したいと思います。


      予想レンジは79円10銭ー60銭と観ています。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      6/4 サイベル・独報道官 欧州共同債の発行について、「現時点では全く不適当な措置」ベルリンで記者団に。 ----
      6/6 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「1日の雇用統計が示すように、景気回復の足取りは依然たどたどしく、弱々しい面がある」講演で。 ----
      6/6 ドラギ・ECB総裁 「われわれはあらゆる展開を注視しており、行動する準備は整っている」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ----
      6/6 イエレン・FRB副議長 米経済は「依然ぜい弱で後退し易い」とした上で「FOMCには、追加の緩和策を実施する余地が依然あると確信している」ボストンでの講演で。 ドル円79.35 → 79.20に下落
      6/7 バーナンキ・FRB議長 欧州危機が拡大したら「行動を起こす用意がある」議会証言で。  ---- 
      6/12 リプトン・IMF筆頭副専務理事 日本の「介入は無秩序な為替市場の回避に活用可能だ」対日4条協議終了後に発表。。 ドル円79円40銭 → 79円60銭に。

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      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和