今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年6月18日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 注目のギリシャの再選挙では、緊縮財政を推進する新民主主義党
    (ND)が勝利し、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)と合わせ
    過半数の163議席を獲得。
  • NY市場のドル円は、来週のFOMCで追加緩和が行われる
    との期待感から、長期金利が下落し円買いが優勢。ドル円は小動きながら
    78円63銭まで買われる。
  • ユーロドルはギリシャ選挙を控え買い戻しが勝る展開となり、1.25台
    から1.26台半ばを試す。
  • 株式市場は大幅に続伸。中央銀行が追加支援策を講じるとの観測が広がり、
    ダウは115ドル高と連日100ドルを超える上昇を見せ、1万2700ドル台を回復。
  • 債券相場は大幅に反発。追加緩和期待が広がり10年債利回りは急低下し
    1.57%台で引ける。
  • 金価格は続伸しこれで6営業日上昇。原油価格も小幅ながら上昇し84ドル台に。
  • 6月NY連銀製造業景況指数 → 2.29
  • 5月鉱工業生産 → −0.1%
  • 5月設備委稼働率 → 79.0
  • 6月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 74.1


    ドル/円78.63 〜 79.81
    ユーロ/ドル1.2592 〜 1.2665
    ユーロ/円99.08 〜 99.60
    NYダウ+115.26 → 12,767.17ドル
    GOLD+8.50 → 1,628.10ドル
    WTI+0.12 → 84.03ドル
    米10年国債−0.072 → 1.570%



    本日の注目イベント

    • 日   6月金融経済月報
    • 米   6月NAHB住宅市場価格
    • 米   G20(メキシコ、19日まで)







      世界中が注目していたギリシャの再選挙の結果は日本時間今朝5時過ぎに判明し、緊縮財政を推し進める


      新民主主義党(ND)が勝利し、サマラス党首が勝利宣言を行いました。


      国営テレビNETは同党首の演説を中継し、サマラス氏は「国民はユーロに票を投じた」と発言し、


      「欧州の将来と成長・雇用につながる政策が支持された」と演じています。





      ギリシャ国民は「良識のある選択」をしたと言えると思います。


      蓋をあけるまでどちらに転ぶか分からなかった今回の選挙。事前調査でも「緊縮推進派」と「緊縮反対派」は


      僅差で競り合っており、TVで報道されるギリシャ国民の意見も真っ二つに割れていました。


      世界の主要中銀は「万が一の時」を想定し、綿密に連絡を取り合い、「臨戦態勢」を敷いていました。





      これでギリシャの財政問題が解決するわけではありませんが、ギリシャがユーロ圏から離脱する可能性はかなり


      低下したと考えられます。


      最悪の事態は回避できたことで、今度はEU首脳が慎重な態度を軟化させてくることも考えられ、解決の道筋が


      見えてくるかもしれません。


      全ギリシャ社会主義運動(PASOK)との連立を樹立することになれば、今後は粛々と緊縮財政を進めていくことに


      なりますが、今年のGDPがマイナス4%と予想されるギリシャ経済がそう簡単に回復し、歳入が増えるとも思えません。


      ここはひとまず「ギリシャ悲劇」が回避できた、と受け止められる程度かと思います。





      新民主主義党勝利が伝わった早朝のオセアニア市場では、ユーロが上昇し、「窓開け」を見せています。


      ユーロドルは1.26台後半から1.27台に乗せ1.27台半ばまで買い戻しが進み、5月22日以来


      約20日ぶりの水準を記録しています。


      ユーロドルはショートポジションが積み上がっており、いつ買い戻しが入ってもおかしくない状況でした。


      ユーロドルは1.2760前後に「8時間足」の120日移動平均線があり、今の所上値を抑えていますが、これが


      抜けれると1.29台まで上昇する可能性があります。


      本日の欧州市場で「リスク回避」の流れが一変し、スペイン、イタリアの国債が買い進められれば十分その可能性は


      あると思われます。





      ドル円は79円台前半まで反発していますが、こちらはそれ程円売りが活発ではありません。


      先週末発表された米経済指標は全て軟調な結果を示していました。


      これらの経済指標の結果を受け、市場で「19−20日のFOMCでは追加緩和に踏み切る」との観測が強まり


      米10年債利回りは急低下しました。


      「リスク回避」の流れが後退しそうな気配があることから円売りが優勢になるものの、米金利の上昇を伴わないと


      円の下落にも限界がありそうです。


      目先は79円50−60銭を抜けるかどうかがが重要かと思われます。





      本日は日経平均株価がある程度の値幅で上昇しそうです。


      その際にドル円が上記水準を抜けることができるかどうかに注目していますが、重要なのは欧州市場の株価と、債券が


      どのように反応するかです。


      ユーロ円が101円台に乗せるような状況になれば、ドル円の79円台半ば超えがあるかもしれません。


      本日のレンジは78円80銭〜79円80銭と予想しています。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      6/4 サイベル・独報道官 欧州共同債の発行について、「現時点では全く不適当な措置」ベルリンで記者団に。 ----
      6/6 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「1日の雇用統計が示すように、景気回復の足取りは依然たどたどしく、弱々しい面がある」講演で。 ----
      6/6 ドラギ・ECB総裁 「われわれはあらゆる展開を注視しており、行動する準備は整っている」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ----
      6/6 イエレン・FRB副議長 米経済は「依然ぜい弱で後退し易い」とした上で「FOMCには、追加の緩和策を実施する余地が依然あると確信している」ボストンでの講演で。 ドル円79.35 → 79.20に下落
      6/7 バーナンキ・FRB議長 欧州危機が拡大したら「行動を起こす用意がある」議会証言で。  ---- 
      6/12 リプトン・IMF筆頭副専務理事 日本の「介入は無秩序な為替市場の回避に活用可能だ」対日4条協議終了後に発表。 ドル円79円40銭 → 79円60銭に。
      6/14 オズボーン・英財務相 「財務省とイングランド銀行は英経済を守るため協調行動を取る」ギリシャの選挙を控えて。 英ポンド、対ドルで1.55台前半から半ばに上昇。
      6/18 サマラス・ギリシャ新民主主義党党首 「国民はユーロに票を投じた」ギリシャ選挙での勝利宣言で。 ユーロドル1.26台半ばから→ 1.27台半ばに。

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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和