今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年6月21日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は約1週間ぶりに79円70銭まで反発。
    FOMCで「QE3」が見送られたことで、円買いのポジションを
    巻きもどしたとの指摘もあり、円は主要通貨に対して全面安に。
  • ユーロドルは連日の大相場からやや落ち着きを取り戻す。
    メルケル・独首相はESFSが南欧諸国の国債を直接購入することに
    前向きな発言をしたことや、ギリシャで新政権が樹立されたことなどを
    背景にユーロ買いが強まる。
    ただ、1.27台半ばまでユーロが買われたが一段の買い戻しには至らず。
    ユーロが買われ、円が売られたことでユーロ円は約1ヵ月ぶりに101円台
    まで上昇。
  • 株価は軟調。一部では「QE3」が実施されるとの観測があったことで、
    後場からは失望売りが優勢となりダウは小幅に下落し、ナスダックは小幅に続伸。
  • 債券相場は株価の下落を見ながら小幅に買われ、利回りは低下。
  • 金は続落し1615ドル台に。原油価格は大幅に続落し、約8ヵ月半ぶりとなる
    81ドル台まで売られる。原油在庫が増加していたことや、FOMC声明文で景気の
    見通しが下方修正されたことなどが嫌気された。


    ドル/円78.89 〜 79.70
    ユーロ/ドル1.2638 〜 1.2744
    ユーロ/円100.45 〜 101.41
    NYダウ-12.94 → 12,824.39ドル
    GOLD−7.40 → 1,615.80ドル
    WTI-2.23 → 81.80ドル
    米10年国債-0.031 → 1.650%



    本日の注目イベント

    • 独   独6月製造業PMI
    • 独   独6月サービス業PMI
    • 欧   ユーロ圏6月製造業PMI
    • 欧   ユーロ圏6月サービス業PMI
    • 欧   6月ユーロ圏消費者信頼感指数
    • 欧   ユーロ圏財務相会合(ルクセンブルク)
    • 欧   スペイン長期国債入札
    • 英   英5月小売売上高
    • 米   新規失業保険申請件数
    • 米   6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
    • 米   5月中古住宅販売
    • 米   4月住宅価格指数
    • 米   5月景気先行総合指数
    • 加   カナダ4月小売売上高







      注目のFOMCでは大方の予想通り「QE3」は見送られ、今月末で期限の来る「ツイストオペ」を


      年末まで半年延長しました。


      会合終了後の記者会見でバーナンキ議長は「必要に応じて緩和行動を取る用意がある」と述べましたが、


      これまでの発言の繰り返しに終始し、特に目新しい内容は無かったようです。





      景気見通しについては、前月の雇用の伸びが鈍化したほか、年内の失業率の改善が見込めないことを反映し、


      2012年の経済予想を下方修正しています。


      議長は雇用の伸びが依然として重要なキーであることを意識し、「労働市場が継続的に改善しなければ、

      追加行動を取る準備を適切に行う」として、今後も「QE3」に踏み切る際の重要なファクターは雇用であることを

      強調しています。





      今回のFOMCが市場予想通りであったことで、株式市場などでは失望売りが優勢な状況になりましたが、

      概ね混乱はなかったようです。


      昨日もこの欄で述べましたが、欧州危機が拡大傾向を見せている中、やはり「QE3」という実弾は温存しておき、


      議長の発言にもあったように「必要ならいつでも行動する」という臨戦態勢は取っていることを、市場に知らしめるという


      選択をしたのだと思います。


      雇用者の増加は昨年12月から3ヵ月連続で20万人を大きく上回る数字を示した後、一転して3月から先月までは


      増加ペースが急激に鈍化し、先月は6万9千人の増加と、1月の「四分の一」に留まっています。


      FOMC声明文では今後も大幅な改善が見込めないとしていますが、さらに増加数が減少するようなら、今度は


      追加緩和に踏み切ることが明確になったとも言えます。





      今週初めの「G20」では目新しい対策が打ち出されず、さらに昨日のFOMCでもサプライズがなかったことで


      ユーロ危機の拡大から、ユーロが売られ、円が買われる展開が予想されていましたが、昨日の市場の動きは全く逆でした。


      ドル円は79円20−30銭が重く、レジスタンスポイントになっていましたが、この水準はあっさり上抜けを完了させています。


      「日足」で見ると、このところの上下の値幅は移動平均線でほぼ忠実に示されています。


      「200日移動平均線」は78円76銭の所に位置し、下落をサポートしています。


      一方「120日移動平均線」は現在79円79銭に居て、こちらは上昇を抑えている格好になっています。


      いわば「ボックス」を形成している訳ですが、両移動平均線の位置を見ると「200日」が「120」の下にいることから


      相場は「上昇トレンド」と見ることができます。





      また、「MACD」では既にゴールデンクロスを完成させており、今後は「ゼロの軸」を上回れるかどうかがポイントに


      なりそうです。


      今後は上記79円79銭を明確に抜けて来れば、80円台に乗せる可能性があると考えますが、80円10銭前後からは


      「一目均衡表」の雲が横たわっています。


      しかも、この雲は比較的厚みもあり、簡単には抜けさせてくれない雰囲気を持っています。


      さらに、相場の先行きを表すとされている「基準線」は現在下向きです。


      まだしばらく、上述の二つの移動平均線内で収まると見るべきかもしれません。





      豪ドル円についても昨日、「200日移動平均線」が80円73銭にあって、この水準を抜ければ81円台乗せもあり、


      もう一段の上昇も見込めそうですと記述しました。


      既にこの水準を上抜けし、NY市場では81円40銭まで続伸しています。


      ただこの上にはドル円と同様に「雲」があることから、一旦は利益を確定しておくべきと思われます。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      6/4 サイベル・独報道官 欧州共同債の発行について、「現時点では全く不適当な措置」ベルリンで記者団に。 ----
      6/6 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「1日の雇用統計が示すように、景気回復の足取りは依然たどたどしく、弱々しい面がある」講演で。 ----
      6/6 ドラギ・ECB総裁 「われわれはあらゆる展開を注視しており、行動する準備は整っている」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ----
      6/6 イエレン・FRB副議長 米経済は「依然ぜい弱で後退し易い」とした上で「FOMCには、追加の緩和策を実施する余地が依然あると確信している」ボストンでの講演で。 ドル円79.35 → 79.20に下落
      6/7 バーナンキ・FRB議長 欧州危機が拡大したら「行動を起こす用意がある」議会証言で。  ---- 
      6/12 リプトン・IMF筆頭副専務理事 日本の「介入は無秩序な為替市場の回避に活用可能だ」対日4条協議終了後に発表。 ドル円79円40銭 → 79円60銭に。
      6/14 オズボーン・英財務相 「財務省とイングランド銀行は英経済を守るため協調行動を取る」ギリシャの選挙を控えて。 英ポンド、対ドルで1.55台前半から半ばに上昇。
      6/1418 サマラス・ギリシャ新民主主義党党首 「国民はユーロに票を投じた」ギリシャ選挙での勝利宣言で。 ユーロドル1.26台半ばから→ 1.27台半ばに。
      6/18 メルケル・独首相 「重要なのは、ギリシャの新政権がこれまでの約束を着実に履行することだ。改革の歩みを緩めることはありえない」」ギリシャの選挙結果を受けて。      ----

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      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和