今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年6月25日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • アジア市場の円安の流れを受けドル円は堅調に推移。
    値動きの乏しい中、一時は80円57銭まで円が売られ、
    約1ヵ月振りの水準までドル高円安に振れる。
  • 独仏伊にスペインを加えた欧州4カ国首脳は、これまでの
    緊縮財政一辺倒の政策を修正し、1200億−1300億ユーロ
    (約12兆−13兆円)を成長戦略に充てることで合意。
  • ユードルは底堅く推移し、1.25台後半まで買われたが
    上値の重さは変わらず
  • 前日大幅安を記録した株式市場は反発。ダウは67ドル高で
    1万2600ドル台まで戻す。
  • 株式市場の反発を受け、債券は小幅に下落。10年債利回りは
    1.67%台に。ドル高円安の割には債券相場はしっかり。
  • 金、原油は前日の大幅安から反発。


    ドル/円80.29 〜 80.57
    ユーロ/ドル1.2522 〜 1.2583
    ユーロ/円100.61 〜 101.22
    NYダウ+67.21 → 12,640.78ドル
    GOLD+1.40 → 1,566.90ドル
    WTI+1.56 → 79.76ドル
    米10年国債+0.050 → 1.670%



    本日の注目イベント

    • 独   独5月GFK消費者信頼感調査
    • 米   5月新築住宅販売







      ドル円が底固い動きを見せています。


      先週木曜日のNY市場で80円台に乗せて以降、80円台を維持し続けており、先週末には約1ヵ月半


      振りとなる80円台半ばを超えています。





      特に目立った円売り材料があったわけではありませんが、ギリシャやスペインを巡る欧州危機にやや一服感が


      出てきたことや、米FOMCで追加緩和の可能性がやや後退していることが背景と思われます。


      「75円を目指す」とういう極端な円先高観が後退し、このまま一方的に円安傾向が続くとも思えませんが、


      緩やかなドル高円安傾向がどこまで継続されるかを見極める展開かと思います。





      先週発表された米経済指標はほぼ悪化傾向を示していました。


      このまま悪化傾向が続けば、「QE3」の可能性が再び取り沙汰されることは十分考えられます。


      その意味では来週発表される「6月の雇用統計」が早くも注目されそうです。


      バーナンキ議長も先週のFOMC後の記者会見では、景気判断では雇用を最も重視していることを表明して


      います。


      3ヵ月連続で雇用の増加傾向が急激に鈍化している足元では、夏場にかけてもこの傾向が続けば7月末に開催される


      FOMCで「追加緩和に踏み切る」、との観測が急速に高まることも懸念されます。





      現在ドル円は「三角保ち合い」(日足)を上抜けして「雲」の中を上昇しています。


      この雲の上抜けを完成させるには81円台の半ばを明確に抜ける必要があります。


      「ドル円相場」と「日米2年債利回り差」には、強い相関関係があることはご存知の通りです。


      先週末の2年債利回り差は、0.1998%で、それほど拡大してはいません。


      2年債利回り差が拡大すれば、ドルを買って円を売る動きが活発になりますが、足元のドル円レートとの


      関係では、金利差よりもドル円レートの方が先行しています。


      今後、ドル円がやや円高方向に振れるのか、あるいは米株価が上昇し、債券が売られ米金利が上昇し、


      その結果日米金利差が拡大して行くのか、いずれかの修正が起こると見られます。





      今週も米経済指標は幾つか発表されますが、改善傾向が見られれば81円台を試しに行くかもしれません。


      しかし、基本的には欧州情勢の行方が相場を左右することは変わらないと思われます。


      EUの4首脳が先週末ローマで会談し、これまでの緊縮財政一辺倒の政策を修正することで合意しています。


      特にメルケル・独首相が態度を軟化させたことは注目されます。


      成長戦略に1200億ユーロ〜1300億ユーロ(約12兆円〜13兆円)を充てることで合意し、これを今週の


      28日〜29日にベルギーのブリュッセルで開催される「EU首脳会議」に提案されることになっています。


      ただ、EU諸国の中でも依然として温度差があるためまだ予断は許しません。


      また、欧州の銀行を一元的に監督する「銀行同盟」の実現でも、イギリスなどが反対の意向を示しており、欧州危機が


      解決に向かうかどうかは依然不透明です。





      ドル円が81円台に乗せるような状況になると、今月1日の雇用統計直後に記録した77円66銭が「2番底」だった


      可能性も高まりますが、米景気は過去2年「夏場に弱い」傾向があり、今年もこの傾向が続くのか注目されますが、


      既に雇用者数ではその傾向は表れていることが気になります。


      本日のドル円は80円20銭〜80円80銭と予想します。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      6/4 サイベル・独報道官 欧州共同債の発行について、「現時点では全く不適当な措置」ベルリンで記者団に。 ----
      6/6 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「1日の雇用統計が示すように、景気回復の足取りは依然たどたどしく、弱々しい面がある」講演で。 ----
      6/6 ドラギ・ECB総裁 「われわれはあらゆる展開を注視しており、行動する準備は整っている」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ----
      6/6 イエレン・FRB副議長 米経済は「依然ぜい弱で後退し易い」とした上で「FOMCには、追加の緩和策を実施する余地が依然あると確信している」ボストンでの講演で。 ドル円79.35 → 79.20に下落
      6/7 バーナンキ・FRB議長 欧州危機が拡大したら「行動を起こす用意がある」議会証言で。  ---- 
      6/12 リプトン・IMF筆頭副専務理事 日本の「介入は無秩序な為替市場の回避に活用可能だ」対日4条協議終了後に発表。 ドル円79円40銭 → 79円60銭に。
      6/14 オズボーン・英財務相 「財務省とイングランド銀行は英経済を守るため協調行動を取る」ギリシャの選挙を控えて。 英ポンド、対ドルで1.55台前半から半ばに上昇。
      6/1418 サマラス・ギリシャ新民主主義党党首 「国民はユーロに票を投じた」ギリシャ選挙での勝利宣言で。 ユーロドル1.26台半ばから→ 1.27台半ばに。
      6/18 メルケル・独首相 「重要なのは、ギリシャの新政権がこれまでの約束を着実に履行することだ。改革の歩みを緩めることはありえない」」ギリシャの選挙結果を受けて。      ----

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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和