今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年6月27日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は上値の重い展開が続き、海外市場ではユーロ円などの
    下落に伴い円買いが優勢となり、79円23銭までドルが下落。
    その後はユーロが反発したことや、長期金利が上昇したことを手掛かりに
    79円半ばまで戻して取引を終える。
  • ユーロドルはアジア時間では1.25の大台が底堅かったものの、欧州市場
    に入ると大きく割り込み、NYでは1.24台半ばまで下落。EU首脳会議では
    建設的な結論には達しないとの見方が優勢。
  • ファンロンパイEU大統領は、「銀行同盟」などを含む行程表をEU首脳会議に
    提案することを発表。「欧州共同債」についても中期的に検討すべきとの内容。
  • 株式市場は反発。ケース・シラー住宅価格が前月比でプラスに転じたことや、
    ユーロが反発したことなどで、ダウは32ドル高と小幅高で引ける。
  • 債券相場は下落。長期金利はやや上昇し1.62%台に。
  • 金価格は反落し、原油は小幅に上昇。
  • 4月ケース・シラー住宅価格指数 → −1.90%(前年同月比)
  • 6月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数 → 62.0
  • 6月リッチモンド連銀製造業景況指数 → −3


    ドル/円79.27 〜 79.53
    ユーロ/ドル1.2442 〜 1.2505
    ユーロ/円98.74 〜 99.21
    NYダウ+32.01 → 12,534.67ドル
    GOLD−13.50 → 1,574.90ドル
    WTI+0.15 → 79.36ドル
    米10年国債+0.024 → 1.628%



    本日の注目イベント

    • 独   独6月消費者物価指数(速報値)
    • 欧   イタリア短期国債入札
    • 欧   レーン・欧州委員講演
    • 欧   モンティ・イタリア首相、ユンケル・ユーロ圏議長講演
    • 米   5月耐久財受注
    • 米   5月中古住宅販売成約







      著名投資家ジョージ・ソロス氏が、欧州が混迷している理由の一つにメルケル・独首相の言動を挙げていたように、


      「欧州の女王メルケル首相」はドイツにとって負担増になる政策には徹底的に反対しています。


      「生きている限り債務共有はない」・・・・。昨日ベルリンで開かれた議員らとの会談でこう語ったと


      ブルームバーグは伝えています。





      これまで欧州危機の拡大を防ぐため様々な対策が検討されてきましたが、同首相はそのほとんどに対して


      「NO」と、態度を変えていません。


      ファンロンパイ・EU大統領は明日から開かれるEU首脳会議に、将来の金融・財政統合に向けた行程表の案を


      発表しました。


      その中身は、域内の銀行を一元的に監督できる「銀行同盟」の創設を早急に行うべきとの案や、将来的には


      「欧州共同債」の発行も検討すべきといった内容です。





      混乱の続く欧州にとって、ギリシャやスペインの危機をイタリアに波及させないことが最大の課題です。


      EU首脳会議ではこの大統領提案を軸に議論がなされるものと思われますが、その成り行きは上述のようにメルケル首相の


      判断次第ということになります。


      メルケル首相は既に大統領提案に対し、「責任の共有と監督の共有のバランスが悪い」と述べ、不快感を示しています。





      今週再びEU首脳会議がベルギーで開かれますが、同首脳会議は既に「月例行事」になっている感があります。


      これまで過去2年間で何十回となく顔を合わせていますが、建設的な結論には至っていません。


      市場はその都度「失望感」からユーロ売りで反応してきましたが、時間を稼ぐのはそろそろ限界にきている


      のではないでしょうか。


      有効な対策を打ち出せないことで、市場はスペインやイタリアの国債を売り、金利を押し上げ、これが徐々に



      国の財務体質の悪化や資金調達を困難にさせています。





      ユーロドルは欧州の混乱が収束しないとの見方を背景に、昨日の海外市場では2週間ぶりに1.24台半ばまで下落した後


      1.25近くまで反発して引けています。


      投機筋のユーロ・ショートのポジションが依然として高水準のため、下落するとユーロ買いが持ちこまれるため一段の下落には


      至っていませんが、1.24台を割り込むと再び1.22程度まで売り込まれる可能性が常にあると思われます。


      現在「1時間足」では「雲」が徐々に下にさがってきており、ユーロドルの上値を抑えた格好になっています。


      「雲」の下限は1.25を若干上回ったところに位置していることから、今日もユーロドルの上値は重いと


      見ています。


      明日から始まるEU首脳会議で、これまでと同様に対策が打ち出されなければ、週明けには再び「窓開け」で取引が始まる


      可能性もあります。





      ドル円についてはまだ下値を探っている段階かと思われます。


      昨日は79円台半ばを突破しましたが、「4時間足」の120日移動平均銭がある79円20銭手前で下げ止まり


      折り返しています。


      足元では「1時間足」の200日銭を上回っていることから、この水準(79円46銭前後)がサポートされるかどうか


      に注目しています。


      明確に割り込むようなことになれば、上記79円20銭を再び試しに行くことも考えられますが、円買いの勢いも


      ひところほど強くはないという印象を持っています。


      予想レンジは79円20銭〜79円80銭と見ていますが、引き続き勝負は欧州時間です。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      6/4 サイベル・独報道官 欧州共同債の発行について、「現時点では全く不適当な措置」ベルリンで記者団に。 ----
      6/6 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「1日の雇用統計が示すように、景気回復の足取りは依然たどたどしく、弱々しい面がある」講演で。 ----
      6/6 ドラギ・ECB総裁 「われわれはあらゆる展開を注視しており、行動する準備は整っている」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ----
      6/6 イエレン・FRB副議長 米経済は「依然ぜい弱で後退し易い」とした上で「FOMCには、追加の緩和策を実施する余地が依然あると確信している」ボストンでの講演で。 ドル円79.35 → 79.20に下落
      6/7 バーナンキ・FRB議長 欧州危機が拡大したら「行動を起こす用意がある」議会証言で。  ---- 
      6/12 リプトン・IMF筆頭副専務理事 日本の「介入は無秩序な為替市場の回避に活用可能だ」対日4条協議終了後に発表。 ドル円79円40銭 → 79円60銭に。
      6/14 オズボーン・英財務相 「財務省とイングランド銀行は英経済を守るため協調行動を取る」ギリシャの選挙を控えて。 英ポンド、対ドルで1.55台前半から半ばに上昇。
      6/1418 サマラス・ギリシャ新民主主義党党首 「国民はユーロに票を投じた」ギリシャ選挙での勝利宣言で。 ユーロドル1.26台半ばから→ 1.27台半ばに。
      6/18 メルケル・独首相 「重要なのは、ギリシャの新政権がこれまでの約束を着実に履行することだ。改革の歩みを緩めることはありえない」」ギリシャの選挙結果を受けて。      ----
      6/26 メルケル・独首相 「生きている限り債務共有はない」議員ら側近に。      ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和