今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年6月29日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はユーロ円の急落に引っ張られ、欧州市場では79円22銭まで下落し、
    2日前に記録した底値に並ぶ。その後はユーロが買い戻されたことに伴い
    79円台半ばまで反発して引ける。
  • ユーロドルは1.25台を頭に下落基調が続く。スペインの長期債利回りが
    再び7%を超えたことを手掛かりにユーロドルは急落。これまでサポートされていた
    1.24台半ばを抜け、欧州時間では1.2407まで売られる。
  • 株式市場は反落。JPモルガンチェースの損出額が90億ドル(約7200億円)
    に上るとの報道もあり、売り優勢の展開にダウは24ドル安。
  • 債券相場は堅調。7年入札が好調だったことに加え、株価も下落したことで
    10年債利回りは1週間振りに1.58%台まで低下。
  • 金価格は大幅に反落。対ユーロでドルが上昇したことや、原油価格の下落から
    前日比28ドル下げる。原油も世界的に需要が低迷するとの見方から、約9ヵ月振り
    となる77ドル台まで売られる。
  • 1−3月GDP(確報値) → +1.9%
  • 新規失業保険申請件数 → 38.6万件


    ドル/円79.26 〜 79.48
    ユーロ/ドル1.2414 〜 1.2453
    ユーロ/円98.50 〜 98.90
    NYダウ−24.75 → 12,602.28ドル
    GOLD−28.00 → 1,550.40ドル
    WTI−2.52 → 77.69ドル
    米10年国債−0.037 → 1.584%



    本日の注目イベント

    • 日   5月失業率
    • 日   5月消費者物価指数
    • 日   5月鉱工業生産
    • 欧   ユーロ圏6月消費者物価指数
    • 米   5月個人所得
    • 米   5月個人支出
    • 米   6月シカゴ購買部協会景気指数
    • 米   6月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
    • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演
    • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
    • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演







      昨日のドル円の動きは読み違えました。


      日経平均株価が堅調に推移し、NYでもドルが底堅かったことから79円台半ばから後半での


      動きを予想していましたが、9時のオープン直後から円買いが優勢となり、欧州市場ではユーロの下落に


      引っ張られ79円22銭まで売られました。


      ただ、この水準は2日前にもサポートされたレベルで、昨日もここを底値にやや反発を見せています。





      明確な方向感のないドル円ですが、やはり欧州情勢に左右される展開が続いており、ユーロ円の行方がドル円の方向性を


      決定する動きが顕著になっています。


      その欧州情勢は既に昨日からEU首脳会議が始まっていますが、欧州危機解決への処方箋が承認されるのかどうか、


      不透明な状況に変わりはありません。


      今朝の情報では、メルケル首相が28日に記者会見をキャンセルしたというニュースや、ショイブレ独財務相が


      ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、ユーロ圏債務共有を受け入れる用意がある


      と語った、などといった報道があります。





      今回のサミットの討議内容は基本的にはファンロンパイEU大統領が示した「素案」を承認するかどうかという


      ことですが、焦点はドイツの判断です。


      初日の会議では既に、1200億ユーロ(約12兆円)規模の成長・雇用協定を承認しており、その中心は


      欧州投資銀行(EIB)の1000億ユーロの資本増強になっています。


      ただ、今のところ「欧州共同債」や「銀行同盟」の創設については議論されていないようです。





      ユーロドルは、今回のEU首脳会議でもサプライズはないとの見方が有力でユーロ売りに繋がっています。


      昨日はスペインの長期国債が再び7%台まで売られたことでユーロ売りが加速し、欧州時間帯には1.2407まで


      急落しました。


      このところ、アジア市場ではユーロの買い戻しが観られ、その後天井を付けると徐々に下落しし、欧州勢が本格的に


      参入すると下落が速まる傾向が続いています。


      特に昨日はこれまでサポートと観られていた、1.2440−50が抜けたことで下落スピードが加速した


      模様です。





      昨日の底値の1.2407は約4週間ぶりの水準で、ここを割り込めば6月1日に記録した1.22台後半が


      見えてきそうです。


      そのため、ユーロドル、ユーロ円は「戻り売り」の姿勢を継続することでいいと思いますが、


      投機筋のユーロショートポジションが依然高水準であることは常に意識しておく必要があります。


      ドイツが態度を大幅に軟化させれば、ユーロの急反発もありえるからです。





      引き続き今晩のスペインやイタリア国債の動向と、EUサミットからの情報が重要なことは言うまでもありません。


      EUサミットについては、明日の土曜日の早朝に共同声明が出されることになりそうですが、会議が紛糾すれば


      さらに遅れる可能性もありそうです。


      来週月曜日の「窓開け」には注意したいところです。





      九州地方は連日の大雨で大変ですが、東京地方は「梅雨の晴れ間」が続いています。


      梅雨の時期はまだ3週間程度続くと思われます。


      外に出て汗を流し、束の間の「晴れ間」を楽しむのもいいかもしれません。


      良い週末を・・・・。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      6/4 サイベル・独報道官 欧州共同債の発行について、「現時点では全く不適当な措置」ベルリンで記者団に。 ----
      6/6 ロックハート・アトランタ連銀総裁 「1日の雇用統計が示すように、景気回復の足取りは依然たどたどしく、弱々しい面がある」講演で。 ----
      6/6 ドラギ・ECB総裁 「われわれはあらゆる展開を注視しており、行動する準備は整っている」政策金利据え置きを決めた後の記者会見で。 ----
      6/6 イエレン・FRB副議長 米経済は「依然ぜい弱で後退し易い」とした上で「FOMCには、追加の緩和策を実施する余地が依然あると確信している」ボストンでの講演で。 ドル円79.35 → 79.20に下落
      6/7 バーナンキ・FRB議長 欧州危機が拡大したら「行動を起こす用意がある」議会証言で。  ---- 
      6/12 リプトン・IMF筆頭副専務理事 日本の「介入は無秩序な為替市場の回避に活用可能だ」対日4条協議終了後に発表。 ドル円79円40銭 → 79円60銭に。
      6/14 オズボーン・英財務相 「財務省とイングランド銀行は英経済を守るため協調行動を取る」ギリシャの選挙を控えて。 英ポンド、対ドルで1.55台前半から半ばに上昇。
      6/1418 サマラス・ギリシャ新民主主義党党首 「国民はユーロに票を投じた」ギリシャ選挙での勝利宣言で。 ユーロドル1.26台半ばから→ 1.27台半ばに。
      6/18 メルケル・独首相 「重要なのは、ギリシャの新政権がこれまでの約束を着実に履行することだ。改革の歩みを緩めることはありえない」」ギリシャの選挙結果を受けて。      ----
      6/26 メルケル・独首相 「生きている限り債務共有はない」議員ら側近に。      ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和