今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年7月17日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は約1ヵ月ぶりに78円台半ばまで下落。
    6月の小売売上高が3ヵ月連続でマイナスを記録したことや、
    米長期金利が過去最低水準に近づいたことなどを手掛かりに円が買われた。
    ドル円は一時78円69銭まで下落した後、78円75銭レベルで引ける。
  • ユーロドルも一時1.2176まで売られ、ユーロ円が96円17銭まで
    下落するなどユーロ全面安の展開になるも、その後米追加緩和観測が高まったことで
    大きく切り返し1.22台後半、96円台後半まで買い戻しが入る。
  • 株価は反落。IMFが世界景気の見通しを下方修正したことを嫌気し、
    ダウは49ドル安の1万2700ドル台に。
  • 債券相場は反発。10年債利回りは一時過去最低水準に近づくなど、
    安全資産に対する需要が依然旺盛。10年債利回りは1.47%台で引ける。
  • 金は小幅に反落。原油価格は続伸し88ドル台に。
  • 7月NY連銀製造業景気指数 → 7.39
  • 6月小売売上高 → −0.5%


    ドル/円78.69〜 79.09
    ユーロ/ドル1.2176 〜 1.2290
    ユーロ/円96.17 〜 96.83
    NYダウ−49.88 → 12,727.21ドル
    GOLD−0.40 → 1,591.60ドル
    WTI+1.33 → 88.43ドル
    米10年国債−0.020 → 1.471%



    本日の注目イベント

    • 豪   RBA議事録
    • 独   独7月ZEW景況感指数
    • 英   英6月消費者物価指数
    • 欧   ユーロ圏7月ZEW景況感指数
    • 米   6月消費者物価指数
    • 米   6月鉱工業生産
    • 米   6月設備稼働率
    • 米   7月NAHB住宅市場指数
    • 米   バーナンキ・FRB議長上院で金融政策報告
    • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演
    • 米   4−6月期決算 → ジョンソン&ジョンソン、ゴールドマンサックス、インテル
    • 加   カナダRBC政策金利発表



      ドル円が6月15日以来となる78円台に入ってきました。


      米6月小売売上高が市場予想のプラスに対してマイナスだったことで、追加緩和期待が高まり


      ドル売り円買いが強まりました。


      また、軟調な株価を背景に米国債への需要が依然強く、これが米長期金利の低下に繋がり、日米金利差の


      縮小からドル売りが進んでいます。





      ドル円は一時78円69銭まで円高が進行しましたが、このまま円高傾向が定着するかどうかは


      まだ判断できません。


      このところ米国では軟調な経済指標が相次ぎ、景気の先行きに対する懸念が強まっているところに、


      昨日の小売売上高の悪化で俄然、追加緩和への観測が高まってきました。


      ただ、バーナンキ議長は先のFOMC後の記者会見では追加緩和への慎重な見方を変えてはいませんでした。


      「追加緩和の用意はあるが、欧州危機の拡大など一定の条件が必要」との印象を与えています。


      議長は本日上院で議会証言を行うため、前回の記者会見から2週間を経て景気認識をどの様に変えたか、あるいは


      変えずに維持しているのかを確認することができそうです。


      追加緩和へ一歩踏み込むような発言をするとドルが一段と売り込まれることになり注意が必要です。





      テクニカルでも79円台を割り込んだことで、ドルが下落し易い状況かと思われます。


      市場参加者も「とりあえず下値のメドが見えるまでドルの戻りを売る姿勢」に変わりつつあります。


      ドルの中長期のトレンドを見極める上で重要な「52週移動平均線」は現在、78円58銭にあることから


      足元の相場はこれを上回っていますが、目先はこの水準を下抜けするかどうかが注目されます。


      また、この水準は6月15日に記録したドル安値の78円60銭でもあり、サポートとして意識され易い


      ところでもあります。


      仮にこの水準を抜けると、6月1日の雇用統計直後に付けた77円66銭が意識されますが、この水準までの


      1円は近いようで、遠い距離ではないかと予想しています。





      IMFは2013年の世界経済見通しを下方修正しました。


      欧州危機が中国やインドなど新興国の景気拡大を鈍化させることが背景で、世界全体の見通しを4.1%から


      3.9%に改定しました。


      IMFは報告書の中で「この3ヵ月、そもそも力強くはなかった世界の景気回復がさらに弱含む兆候が


      示されている。下振れるリスクは引き続き大きく、これは政策行動の先送り、あるいは不十分さのリスクを


      強く反映したものだ」としています。


      世界景気の後退は、相対的に安定している日本の円買いを想起させ、緩やかな円高に繋がる可能性もあります。





      本日はバーナンキ議長の議会証言をはじめ、経済指標も多く発表されます。


      再び軟調な経済指標が出れば、株価の下落に繋がり米長期金利が史上最低水準を試す展開となり、円が買われ易い


      流れになることも予想されます。


      今週はどこまで円が買われるのかを見極める週になりそうです。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      7/4 ラガルド・IMF専務理事 (米景気について)「状況が悪化した場合、FOMCによるさらなる緩和策が必要になるかもしれない」ワシントンで。 ----
      7/7 ラガルド・IMF専務理事 (日本の単独市場介入について)「状況次第だ」と述べ、一定の条件で容認できるとの認識を示す。(日経新聞とのインタビューで) ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものでは、ございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和