今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年7月25日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 欧州危機の拡大懸念を背景に値動きが小幅ながらも、円買いが
    優勢。介入警戒感と根強い円買いに78円台前半で一進一退。
    NY市場では78円10−20銭で取引を終える。
  • スペイン国債がさらに売られ10年債利回りは7.6%台まで上昇
    したことを手掛かりにユーロ売りが進む。ユーロドルは1.2042まで
    下落し、ユーロ円は94円12銭まで売られ、ともに最近の安値を
    更新。
  • 株式市場は3日続落。スペインの財政懸念に加え、ギリシャの債務
    削減目標が達成されないとの見方が強まり、ダウは連日100ドルを超える
    大幅な下げとなり、引け値は1万2600ドル台に。
  • 債券相場は続伸し、10年債利回りは一時1.39%を割り込み過去最低を
    塗り替えた。スペイン、ギリシャに対する財政不安から買い物を集め、5、10、
    30年債も過去最低利回りを更新。
  • 金は小幅に続落し、原油化買うは小反発。
  • 5月住宅価格指数 → 0.8%


    ドル/円78.18 〜 78.30
    ユーロ/ドル1.2042 〜 1.2115
    ユーロ/円94.12 〜 94.79
    NYダウ−104.14 → 12,617.32ドル
    GOLD−1.20 → 1,576.32ドル
    WTI+0.36 → 88.50ドル
    米10年国債−0.049 → 1.391%



    本日の注目イベント

    • 豪   豪第2四半期消費者物価指数
    • 日   6月貿易統計
    • 独   独7月ifo景況感指数
    • 英   英4−6月期GDP(速報値)
    • 米   6月新築住宅販売件数



      スペイン国債の利回りがさらに上昇し7.6%を付けたことで、ユーロ売りが進み1.21台さえも


      徐々に重くなる展開になっています。


      ユーロドルは1.20台半ばまで売られ、足元では1.20台割れは回避されているものの、大台割れは


      「時間の問題」になってきたようです。





      スペインでは州政府の財政悪化が進み、中央政府に支援を仰いでいる状況ですが、その中央政府がEUに


      緊急融資を要請するとの報道もあり、スペインでは財政問題がさらに深刻化しています。


      昨日実施された短期国債の入札では、入札予定額は確保できたものの落札利回りは大幅に上昇しており、


      政府にとって資金コストの増大に繋がっています。





      さらにここにきてギリシャの債務削減計画が予定通り進んでいないとの観測も台頭しています。


      ギリシャ債務の持続性を精査するため24日にアテネ入りしたEU,IMFなどのいわゆるトロイカの分析は


      8月末に完了する予定と伝えられていますが、ロイター通信は、債務返済は不可能になりそうだと報じています。





      スペインにしてもギリシャにしても財政支援をEUに仰ぐとすれば、再びドイツなど優良国の負担が増えることが


      予想されますが、格付け会社ムーディーズはドイツ、オランダ、ルクセンブルクの格付け見通しを、


      「安定的」から「ネガティブ」に引き下げることを決定しました。


      これら3ヵ国はいずれも「最上級格付け」を持っており、欧州危機がさらに拡大すれば、これらの優良国の負担が


      増加するというのが格付け見通し引き下げの理由です。





      昨日もこの欄で述べましたが、さらなる支援についてドイツの副首相は「追加支援には一切応じられない」と明言して


      います。


      スペイン、ギリシャの救済で足並みが揃わないということになれば、「通貨ユーロ」の危機を意味し、ユーロ圏そのものを


      「再編」することにも繋がってきます。


      正にユーロは、1999年1月に創設されて以来の危機に直面していると言えます。





      ドル円は78円割れを試しているように見受けられますが、77円台ではさすがに介入警戒感があり一気に円買いが


      進む状況ではないようです。


      その分、介入の可能性が少ないと見られる「ユーロ円」などを売りこんでいるようにも見受けられます。


      欧州危機という「TUNAMI」は低地にいるユーロや、新興国通貨を飲み込んだことから、投資家は比較的高台に


      いる、ドルや円に向かってるいという状況です。


      正に「避難通貨」という言葉がピッタリ当てはまります。


      根強い円買いもある意味正当化されそうですが、これが行き過ぎた投機的な動きとなれば政府日銀が介入する


      ことは止むを得ません。





      米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は来週のFOMCでFRBが追加緩和に踏み切るとの記事を


      載せているようです。


      経済指標の悪化を背景にFRBが追加緩和に踏み切れば円高が加速する可能性は高いと見られます。


      日銀としても当然、さらなる追加緩和を実施すると思われますが、より効果的なものにするには「サプライズ」が


      必要です。


      今回新たに2人の日銀審議委員が加わります。


      市場に近いエコノミストだけに、日銀政策委員会に「新しい風」を吹き込んでくれるのではないかと期待しています。





      市場を動かすほとんどの材料が欧州にあるため、アジア市場は閑散としています。


      夕方3時過ぎからが「本番」です。


      ただ、ドル円、クロス円ともにかなりの円高水準にあることから、今日はある程度の動きがあると予想しています。


      ドル円は77円80銭〜78円40銭のレンジを予想しています。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      7/4 ラガルド・IMF専務理事 (米景気について)「状況が悪化した場合、FOMCによるさらなる緩和策が必要になるかもしれない」ワシントンで。 ----
      7/7 ラガルド・IMF専務理事 (日本の単独市場介入について)「状況次第だ」と述べ、一定の条件で容認できるとの認識を示す。(日経新聞とのインタビューで) ----
      7/17 バーナンキ・FRB議長 「金融当局はより強い景気回復を後押しするため、必要に応じ追加行動を取る用意がある」上院での議会証言で。 ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和