今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年7月30日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米4−6月期GDPが市場予想を上回ったことで、長期金利が
    急反発。日米金利差の拡大からドル円は買いが優勢となり78円68銭
    までドル高が進行。
  • ユーロも急反発。メルケル独首相とオランド仏大統領が、ユーロを
    守るため「あらゆる措置を取る」と表明したことや、スペイン、イタリア
    国債の購入を協議するのではとの観測が高まり、ユーロドルは約3週間ぶりの
    高値となる1.2390まで上昇。その後は売りに押され、1.23台前半まで
    下落して越週。
  • 株式市場は大幅に続伸し、ダウは3日間で440ドルの急騰し、引け値で
    1万3000ドル台を回復。
    GDPは1.5%と低調だったものの、市場予想を上回ったことが背景。
  • 債券相は大幅に下落。ユーロが買い戻されたことで、欧州危機の拡大が
    一服したとの見方が広がり利食いの売りが価格を押し下げる。10年債
    利回りは1.54%台まで上昇し約2週間ぶりの水準に。
  • ドルが売られたことで、金、原油はともに続伸。
  • 4−6月期GDP(速報値) → 1.5%
  • 7月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値) → 72.3


    ドル/円78.13 〜 78.68
    ユーロ/ドル1.2269 〜 1.2390
    ユーロ/円96.13 〜 97.32
    NYダウ+187.73 → 13,075.66ドル
    GOLD+2.90 → 1,618.00ドル
    WTI+0.74 → 90.13ドル
    米10年国債+0.102 → 1.540%



    本日の注目イベント

    • 日   6月鉱工業生産
    • 欧   スペイン4−6月期GDP
    • 欧   ユーロ圏7月消費者信頼感(確報)



      ユーロが急速に買い戻され、約3週間ぶりに1.23台後半までユーロ高が進行しました。


      ドラギ総裁をはじめ、ECB首脳の「口先介入」に加え、先週末には独仏首脳が電話会談で、ユーロを守るため


      「あらゆる措置を取る」ことで合意したとの報道に、ユーロが一段と買い戻されています。





      ユーロドルは「4時間足」の120日移動平均線を大きく上抜け、焦点は200日移動平均線がある


      1.24台前半に移りますが、今後の動きを決定するのは今週のECBの行動です。





      メルケル首相は28日にはモンティ・イタリア首相とも電話で協議し、ユーロ防衛であらゆる措置を取る


      ことで合意したと伝えられています。


      ここに来てユーロ圏首脳が一斉に「ユーロ防衛」を口にする様になった背景は、スペイン国債が危険水域を


      大きく超える、7.7%台まで売り込まれたことが背景かと思います。


      このままではスペインの「ギリシャ化」が進み、万が一の場合、現行のセーフティネットでは支えきれないとの


      危機感がユーロ圏首脳を「突き動かした」と観られます。





      ドラギECB総裁は先週ロンドンでの講演で、「私を信じてほしい」と、異例の言葉を発しています。


      焦点は、今週2日のECB理事会でどのような対策を打ち出してくるのかという点です。


      「あらゆる措置を取る」の明言していることから、小手先の対策では市場を納得させことはできません。


      一部にはECBに預ける預金金利を、マイナス金利にするのではないかとの見方がありますが、最も有効な


      対策は、ECB自らがスペイン国債を購入することだと思います。


      ただその場合、ECBの健全性を懸念するドイツを説得できるかどうかにもかかっています。


      瀬戸際に追い込まれている「通貨ユーロ」が、効果的な防衛策で1.25台まで反発するのか、あるいは


      失望感から再び1.20台割れを試しに行くのか、今週もユーロは大きな値動きを見せそうです。





      米4−6月期のGDPは事前予想を上回ったとはいえ、1.5%で、成長率の鈍化は明らかです。


      個人消費の低迷と成長率の鈍化は明日から行われるFOMCの政策に影響を与えることになります。


      今回の政策会合ですぐさま「QE3」を決定することはないと予想していますが、逆に何らかの行動を取らなければ


      ならない状況にきていると言えます。


      ゼロ金利政策の延長を含めどのような行動にでるのか。さらにGDPの鈍化を踏まえ議長がどのような景気認識を


      示すのか、こちらも注目されます。





      先週末はNY株式市場が急反発したことで、ドル円は78円台割れは回避できました。


      それでも米追加緩和観測が徐々に高まっているため、上値も重く、ドルの反発スピードは緩慢です。


      米追加緩和の可能性が常にちらついていることがドルの上値を抑える効果を発揮しており、この流れは


      しばらく続くのではないかと考えられます。


      日銀も含めた、日米欧の緩和競争にある程度打ち止め感が出てくるまでは、相場の行方も予想しにくい状況です。





      本日の東京市場も、株高を背景にドル買いが先行すると見ていますが、どこまでドルが買い戻されるかが焦点です。


      東京時間帯では79円をテストすることはないと思われますが、欧州が参入した際に、さらにユーロを買い戻す材料でも


      出て来れば、ユーロ円の買い戻しからドル円の上昇もあるかもしれません。


      スペイン国債が先週末より売られて始まれば逆にドルが下落する場面もありそうですが、勝負は欧州時間の


      ユーロの動きを見てからということになりそうです。














      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      7/4 ラガルド・IMF専務理事 (米景気について)「状況が悪化した場合、FOMCによるさらなる緩和策が必要になるかもしれない」ワシントンで。 ----
      7/7 ラガルド・IMF専務理事 (日本の単独市場介入について)「状況次第だ」と述べ、一定の条件で容認できるとの認識を示す。(日経新聞とのインタビューで) ----
      7/17 バーナンキ・FRB議長 「金融当局はより強い景気回復を後押しするため、必要に応じ追加行動を取る用意がある」上院での議会証言で。 ----
      7/25 山口・日銀副総裁 「何らかのショックによって見通しが下振れたり、見通しをめぐるリスクが大きく高まるような場合には、追加的な金融緩和を実施することに躊躇しない」広島での講演で。 ----
      7/26 ドラギ・ECB総裁 「ユーロ存続のために必要ないかなる措置をも取る用意がある」ロンドンでの講演で。 ユーロドル1.21台半ば〜1.2330まで、ユーロ円94円台後半から96円台半ばに上昇

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      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和