今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年8月3日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ECBは理事会を開き、政策金利据え置きを決め、ドラギ総裁は
    記者会見で南欧諸国の国債購入する意向を示したが、具体的でないとの
    印象を残す。ドル円は78円台前半で膠着状態となり「蚊帳の外」。
  • ユーロドルはユーロ防衛策が出されるとの期待感に、アジア市場から
    ジリ高となり、ECB理事会後には1.24台に乗せる。その後は
    ドラギ総裁の記者会見が行われるに連れ急落し、1.21台までユーロ安に。
  • 株価は4日続落。ドラギ総裁の会見に失望感が増し、ダウは92ドル安
    の1万2800ドル台に。
  • 債券相場は続伸。欧州危機の解決には依然課題があり、時間を要するとの
    見方から債券は堅調に推移。10年債利回りは1.47%台まで低下。
  • ドルが買われたことで金、原油はともに大幅に下落。
  • 新規失業保険申請件数 → 36.5万件


    ドル/円78.12 〜 78.31
    ユーロ/ドル1.2134 〜 1.2406
    ユーロ/円94.92 〜 96.98
    NYダウ−92.18 → 12,878.88ドル
    GOLD−16.60 → 1,590.70ドル
    WTI−1.78 → 87.13ドル
    米10年国債−0.046 → 1.478%



    本日の注目イベント

    • 中   中国7月サービス業PMI
    • 独   独7月サービス業PMI(確報値)
    • 欧   ユーロ圏7月総合景気指数
    • 欧   ユーロ圏6月小売売上高
    • 英   英7月サービス業PMI
    • 米   7月雇用統計
    • 米   7月ISM非製造業景況指数



      前日のFOMCの時とは打って変わって、昨日のECBの理事会前後ではユーロ、豪ドルなどが乱高下し、


      やや相場観も乱れ混沌とした状況でした。





      1.22台半ばから始まった昨日のアジア市場のユーロドルでしたが、ECB理事会を控え底固く推移。


      欧州時間にかけては1.23台を伺う水準まで値を上げてきました。


      先週ドラギ総裁がロンドンでの講演で「あらゆる手段を講じる」と発言したことから、今回は「ユーロ防衛策が出される」


      といった期待が高まり、ユーロ買い戻しを誘因しました。





      その後もユーロは上昇し、ECB理事会が開催されるころには1.23台半ばまで買われ、「期待通り大胆な


      政策が打ち出される」との期待がさらに膨らみ、相場の流れから判断すると益々「ECBが行動する」ことが


      現実味を帯びてきました。


      「南欧諸国の国債を購入する意向がある」との決定にユードルは一気に1.24台に乗せましたが、ドラギ総裁の


      会見が進むにつれユーロ売りが加速。


      一時は1.21台前半まで売り込まれています。


      国債買い取りの意向は示されたものの、時期や規模については触れられず、さらにドラギ総裁はドイツ連銀が


      国債購入については反対の立場であることを認め、「バイトマン氏と独連銀が債券購入プログラムについて


      慎重姿勢であることは明白であり、知られている」と発言しました。





      結局、事前の予想が高かかっただけに市場の「失望売り」が加速し、ユーロは8日ぶりに1.21台前半まで


      下落し、ユーロ円も94円を覗く展開になりました。


      今後は欧州金融安定メカニズム(ESFS)などを通じてスペインなどの国債を購入することになりそうですが、


      市場心理を熟知しているドラギ総裁しては、市場の反応を読み違えたとの印象をぬぐい切れません。


      裏を返せば、ドイツ連銀の反対がそれほど強いと読むこともできそうです。





      ユーロの乱高下に連れて、豪ドルも大きな値動きを見せました。


      6月の小売売上高が好調だったことを受け、対米ドルでは1.04台後半まで上昇し、ECB政策発表時には


      1.0580まで上昇し3月20日以来、約4ヵ月ぶりの高値を記録しました。


      雇用を始め、住宅など経済指標が予想を上回る状況が続いていることが背景ですが、中国の景気の影響を


      受けにくくなったことも見逃せません。


      ただ、さらに豪ドル高が続くと資源以外の輸出にブレイキがかかる可能性もあり、RBA高官などから


      牽制する発言が出てくることも予想されます。


      対円では80−85円のレンジに上方移動したと思われますが、82−85円のゾーンではひとまず利益を


      確保しておくことはこれまで通りです。





      ユーロなどの喧騒から逃れるように、ドル円は動きません。


      昨日の朝方は、IMFが一定の条件下では介入を容認するとの記事が蒸し返されたり、加藤元財務官が、


      円が急騰した際の介入に前向きな発言が伝わったことで円売りが優勢となり、78円台半ばを超える場面も


      ありましたが、長続きしませんでした。


      ユーロ高に引っ張られる格好で78円台前半まで下落しています。


      77円台ではドル買いも観測されそうですが、上値の重さも意識されています。


      今夜の米雇用統計でも動かなければ、しばらく「夏相場」が続くのかもしれません。


      市場予想は10万人前後の増加です。






      オリンピックでは水泳陣がまずまずの活躍でした。


      いよいよ陸上が始まり、今夜は金メダルに最も近い


      室伏選手の登場です。


      良い週末を・・・・。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      7/4 ラガルド・IMF専務理事 (米景気について)「状況が悪化した場合、FOMCによるさらなる緩和策が必要になるかもしれない」ワシントンで。 ----
      7/7 ラガルド・IMF専務理事 (日本の単独市場介入について)「状況次第だ」と述べ、一定の条件で容認できるとの認識を示す。(日経新聞とのインタビューで) ----
      7/17 バーナンキ・FRB議長 「金融当局はより強い景気回復を後押しするため、必要に応じ追加行動を取る用意がある」上院での議会証言で。 ----
      7/25 山口・日銀副総裁 「何らかのショックによって見通しが下振れたり、見通しをめぐるリスクが大きく高まるような場合には、追加的な金融緩和を実施することに躊躇しない」広島での講演で。 ----
      7/26 ドラギ・ECB総裁 「ユーロ存続のために必要ないかなる措置をも取る用意がある」ロンドンでの講演で。 ユーロドル1.21台半ば〜1.2330まで、ユーロ円94円台後半から96円台半ばに上昇

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      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和