今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年8月6日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米雇用統計が改善していたことを受け、ドル円は上昇。
    一時78円77銭までドルが反発し、高値圏で引ける。
  • 「リスク回避」の流れが後退し、ユーロでは買い戻しが急速に進み
    ユーロドルは1.24台目前の水準まで反発。ユーロ円も97円台
    前半まで回復する。
  • 米景気に対する悲観論が後退し株価は急反発。ダウは前日比
    217ドル上昇しほぼ全面高。
  • リスク回避の流れが後退したことで債券価格は下落。10年債利回りは
    大幅に上昇し1.56%台に。
  • 米景気への見方がやや好転し、原油、金はともに大幅高。原油価格は
    約1ヵ月半ぶりに91ドル台に。
  • 7月非農業部門雇用者数 → 16.3万人
  • 7月失業率 → 8.3%
  • 7月ISM非製造業景況指数 → 52.6


    ドル/円78.22 〜 78.77
    ユーロ/ドル1.2219 〜 1.2392
    ユーロ/円95.77 〜 97.39
    NYダウ+217.29 → 13,096.317ドル
    GOLD+18.60 → 1,609.30ドル
    WTI+4.27 → 91.40ドル
    米10年国債+0.082 → 1.560%



    本日の注目イベント

    • 豪   シドニー市場休場(バンクホリデー)
    • 日   6月景気動向指数
    • 米   バーナンキ議長講演



      米7月雇用統計で、非農業部門雇用者数が大幅に改善したことを受け、「リスク回避」の流れが後退、


      ユーロや豪ドルが対ドルで大幅に上昇し、ドル円は78円台後半まで買われたものの、上昇幅は限定的


      でした。





      非農業部門雇用者数は16万3千人増加と、ここ3ヵ月の8万人以下の増加に比べ「ほぼ倍増」でした。


      市場予想の10万人に比べても大幅な増加だったことから、株価は急伸し、安全資産の債券が売られ、


      長期金利が上昇しました。


      こうなるとドル円ではドル買い円売りが進みドルが上昇しますが、先週末のNY市場では上昇幅は限られています。


      雇用が一時的に改善したとしても、米追加緩和観測が依然払拭できないことがその背景かと思われます。


      非農業部門雇用者は大幅な改善でしたが、失業率は0.1ポント悪化して8.3%でした。


      これは1月、2月と並んで今年最も高い失業率となっています。





      先週の米FOMCでは追加緩和が見送られ、9月の会合で実施される可能性が高まっていました。


      金融政策に最も影響を与える雇用の状況を、7月と8月の2ヵ月を確認してから判断されると見られるからです。


      今回の7月の雇用者増は、その意味で次回9月の決定会合に影響を与えることになりそうです。


      FRBとしても、できれば「追加緩和」のカードは温存しておきたいと考えているはずで、欧州危機が依然として


      不透明な状況下では「万が一」の場合に備えておきたいと考えることは順当なことと言えます。


      これで8月の雇用統計でも10万人を大幅に上回る増加が示されると、「追加緩和」のカードは来年以降に


      持ちこされる可能性もでてきますが、7月の大場改善を受けた後の見方は概ね追加緩和は必要だとの意見です。


      今から8月の雇用統計が注目されそうです。





      ドル円の反発力の弱さが気にかかります。


      米金利とドル円の相関関係は良く言われていることですが、先週末の米10年債利回りは1.56%台まで上昇し、


      約1ヵ月ぶりの水準まで債券売りが加速しました。


      ドル円も79円台に乗せてもおかしくない水準かと思われますが、追加緩和観測がドル円の上値を抑えている


      ものと考えられます。


      ここ1ヵ月間はほぼ78円−78円50銭前後のレンジが続き、ようやく上抜けが完成したように思えますが、


      市場参加者の「相場観」は依然としてドルの戻りは限定的と見ているようです。





      ドル円の77円台突入はまだ回避されたとは思えません。


      ユーロ円が97円に入り、ややユーロドルの買い戻しが優勢な状況ですが、ドイツの反対を考えるとECBがどの程度


      「通貨ユーロ」を守ることができるのか不透明です。


      ドルが78円台を底固めし、上昇に向かうのか、あるいは再び78円割れを目座すのか、米金利の行方と同時に


      ユーロドルが1.25台を超えて行くのかどう重要です。


      つまりドラギ総裁が言い放ったように「ユーロを守るためあらゆる措置」が取られるのかどうかにもかかってきそうです。





      FRBとECBの政策会議ではともに追加緩和は見送られました。


      今週は日銀の政策決定会合が開催されます。


      欧米が動かなかったことから、日銀が先手を売って動き出すことは考えにくいを思われますが、先週、森本審議委員は


      講演で「大胆な追加緩和」を実施することはあり得るとの発言をしています。


      2月の「追加緩和実施」時の様に「サプライズ」があれば、ドル円は79円どころか80円台にも軽々乗せる可能性は


      あると思います。


      9日(木)の政策発表には注意が必要です。















      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
      7/4 ラガルド・IMF専務理事 (米景気について)「状況が悪化した場合、FOMCによるさらなる緩和策が必要になるかもしれない」ワシントンで。 ----
      7/7 ラガルド・IMF専務理事 (日本の単独市場介入について)「状況次第だ」と述べ、一定の条件で容認できるとの認識を示す。(日経新聞とのインタビューで) ----
      7/17 バーナンキ・FRB議長 「金融当局はより強い景気回復を後押しするため、必要に応じ追加行動を取る用意がある」上院での議会証言で。 ----
      7/25 山口・日銀副総裁 「何らかのショックによって見通しが下振れたり、見通しをめぐるリスクが大きく高まるような場合には、追加的な金融緩和を実施することに躊躇しない」広島での講演で。 ----
      7/26 ドラギ・ECB総裁 「ユーロ存続のために必要ないかなる措置をも取る用意がある」ロンドンでの講演で。 ユーロドル1.21台半ば〜1.2330まで、ユーロ円94円台後半から96円台半ばに上昇

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      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和