今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年8月10日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はややドル買いが優勢となり78円79銭まで上昇。
    徐々に下値を切り上げてきているものの、反発も限定的。
    市場全体がドル高に振れたことと、米長期金利の上昇が
    円売りに繋がる。
  • ユーロドルは4日ぶりに1.22台まで下落。1.24台を
    何度も試したものの1.24台半ばが抜けきれず、この日は
    ECBがユーロ圏の2013年経済見通しを下方修正したことに
    反応し、売り優勢の展開となる。安値1.2266を付けた後
    1.23前後まで戻して引ける。
  • 株価はまちまち。ユーロが下落したことでダウは5日ぶりに
    小幅安。一方ナスダックは小幅高。
  • 債券相場は5日続落。10年債利回りは一時1.7%台に乗せ、
    約2ヵ月半ぶりの水準まで上昇し、引けは1.69%台に。
  • 金、原油はともに小幅な上昇。
  • 6月貿易収支 → 429億ドルの赤字
  • 新規失業保険申請件数 → 36.1万件


    ドル/円78.43 〜 78.79
    ユーロ/ドル1.2266 〜 1.2322
    ユーロ/円96.45 〜 96.99
    NYダウ−10.45 → 13,165.19ドル
    GOLD+4.20 → 1,620.20ドル
    WTI+0.01 → 93.36ドル
    米10年国債+0.044 → 1.695%



    本日の注目イベント

    • 豪   RBA、金融政策報告
    • 日   6月鉱工業生産(確報値)
    • 中   中国7月貿収支
    • 独   独7月消費者物価指数(確報値)
    • 英   英7月生産者物価指数
    • 米   7月月次財政収支
    • 加   カナダ7月失業率



      ドル円が依然として動意がない中、やや底堅い動きを見せています。


      世界的に株価が堅調に推移していることから、「リスク回避」の動きが後退し、安全資産の国債が


      売られておりその結果、長期金利が上昇傾向を見せていることが背景です。





      特に米長期金利は昨日1.7%台に乗せ、5月29日以来、約2ヵ月半ぶりの水準まで価格が下落して


      おり、これがドル円を押し上げています。


      日米金利差はドル円相場と相関度が強いと言われていますが、円の長期金利もやや反発しており、


      金利はざっと0.9%ほど米金利の方が高いということになります。


      今後ドル円が反発するには、米金利の上昇は不可欠です。


      現在FRBは「ゼロ金利政策」を2014年後半まで維持することを公言していますが、次回FOMCで


      この期限をさらに延長するのではないかとの観測もくすぶっており、そう考えると足元のドルの反発も


      おのずから限界がありそうです。





      それにしてもドル円の膠着状況には困ったものです。


      ここ1ヵ月の値幅は「1円以下」で連日78円台の大台が変わりません。


      「8月は円高」と言われ、「日本の夏、円高の夏」とどこかで聞いたことがあるようなキャッチコピーまで


      出回っているようですが、今のところその気配はありません。


      ただ、上述のように堅調な株価に支えられている部分もあることから、株価の調整が起こると「円高の夏」が


      再現する可能性は残っていそうです。


      そのため日米の株価、とりわけに米国の株式市場の動向には注意が必要です。





      ユーロドルは結局1.25台をテストすることなく反落してしまいました。


      豪ドルが好調な経済指標を材料に上値を試し、昨日は1.06台乗せを見せましたが、ユーロの追随は限定的で


      上昇しませんでした。


      欧州市場に入りECBが2013年度の経済成長率を、従来の1.0%から0.6%に下方修正すると、


      1.23台を割り込み、1.22台半ばまで下落しました。





      市場は、ECBのユーロ防衛策として何が打ち出されるかを模索している状況にいるため、ここからさらに


      大幅に下落するとも思えませんが、「次の一手」が失望感を与えるものであったら、再び1.20台に向かう


      可能性は否定できません。


      ECBが打ち出す対応策と、通貨ユーロを守るためドイツがどこまで柔軟な対応を見せるかが、ユードルの


      「1.20〜1.25のレンジ」をどちらにブレイクするのかのカギを握っています。





      最後に、ユーロ崩壊に関するブルームバーグニュースを一つ紹介すると、電子賭け市場イントレードの賭け率で、


      今年末までにユーロが崩壊する確率は40.9%、2013年末までは56.1%となっています。


      1週間前はそれぞれ36.4%と、55.1%だったそうです。


      1週間前に比べると、ユーロ崩壊の確率が上昇しています。


      1週間前といえば、ドラギ総裁が「ユーロを守るためあらゆる手段をとる」と宣言し、ユーロが急反発した


      後です。


      ドラギ総裁がこのニュースを読んでいないことを希望します。






      来週月曜日(13日)から水曜日(15日)まで夏季休暇を取らせていただきます。


      その間、「アナリストレポート」はお休みさせていただきます。


      ご迷惑をおかけしますが、ご理解いただきますよう宜しくお願い申し上げます。


      それでは良い週末を・・・・。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       8/7  ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「相当な規模の量的緩和プログラムを無制限に実施すべきだ」CNBCのインタビューに答えて。 ----
       8/8  フィッシャー・ダラス連銀総裁 「金融当局は役割を果たした。われわれは十分やった。単に追加緩和を講じるだけでは問題は解決しない」ブルームバーグのインタビューに答えて。 ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和