今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年8月17日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 株高・債券安がさらに進み、米長期金利が上昇したことでドル円は
    終始79円台で推移。一時79円40銭までドル高が進み、高値圏で引ける。
  • ユーロドルは反発し1.23台後半までユーロ高が進む。欧米の株式市場
    で株価が堅調に推移したことで「リスクオン」の流れが優勢となりユーロは
    対ドルで1.22台後半から1.23台後半まで買われる。ユーロは
    対円でも7月10日以来となる98円台までユ−ロ高が進む。
    メルケル独首相が欧州債務危機解決に向けECBと協調する姿勢を見せたこと
    もユーロ買い戻しに繋がった。
  • 株式市場は反発しダウは85ドル高と、3ヵ月半ぶりに1万3200ドル台を
    回復。シスコシステムズなどの好決算が株価をけん引。
  • 債券相場は続落。10年債利回りは一時1.86%台まで上昇し、日米金利差は
    100bp(1.0%)まで拡大する場面も。
  • 金、原油はともに続伸。原油価格は5月中旬以来の95ドル台に。
  • 7月住宅着工件数 → 74.76万件
  • 7月建設許可件数 → 81.2万件
  • 8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 → −7.1
  • 米新規失業保険申請件数 → 36.6万件


    ドル/円79.09 〜 79.40
    ユーロ/ドル1.2276 〜 1.2373
    ユーロ/円97.31 〜 98.17
    NYダウ+85.33 → 13,250.11ドル
    GOLD+12.60 → 1,619.20ドル
    WTI+1.27 → 95.60ドル
    米10年国債+0.018 → 1.835%



    本日の注目イベント

    • 独   独7月生産者物価指数
    • 欧   ユーロ圏6月貿易収支
    • 米   8月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
    • 米   7月景気先行総合指数
    • 加   カナダ7月消費者物価指数



      堅調な株価を背景に米長期金利が上昇し、日米金利差拡大を材料にドル円が79円台で推移しています。


      昨日の朝方、東京時間で79円台に乗せたドル円はNY市場でも終始79円台を維持し、一時は79円40銭


      までドル高が進む場面がありました。





      さすがに79円半ばからはドル売り注文も控えており上値は重そうですが、徐々にレンジの上値である80円を


      目指す流れになってきました。


      市場は夏休みモードで参加者は少ないものの「79円台」を維持できれば、時間をかけながら上値の重さも


      ほぐれてきそうな状況です。





      NYダウが約3ヵ月半ぶりの高値を記録し、先月までの「追加緩和観測」が後退していることがドル高を


      演出していますが、まだ手放しでドル高に転換したと見るわけにはいきません。


      テクニカルを見ても、200日移動平均線(日足)は昨日上抜けしましたが、現在は一目均衡表の「雲」


      の中を上昇している状況です。


      ただこの「雲」は比較的薄いことから抜ける可能性は十分あります。


      79円60銭を明確に上回れば「雲」を上抜けしたことになりますが、79円半ばから80円にかけてはドル売りも


      控えていることが予想され、さらなる米景気の改善を示す経済指標が必要です。





      また、日足チャートを見ると約1ヵ月間78円前後でもみ合い、「底値固め」を形成し終え、ようやく動意を


      見せ始めた様にも見られます。


      特に80円台は意識され易い水準で、この水準を回復できるかどうかが市場参加者の相場観を左右することにも


      なります。


      80円台維持に失敗すれば再び「80円台はやはり売り場」との印象が残り、ドル売り注文を集めることになるからです。





      ユーロドルもやや方向感を失いつつあります。


      基本的には「戻り売り」のスタンスでいいと思いますが、昨日のメルケル独首相の発言をきっかけに1.22台から


      100ポイントほど上昇し1.23台後半までユーロ高に振れていますが、1.22−1.24のレンジ内での


      動きが続きそうです。


      休暇明けのメルケル首相の発言が徐々に伝えられるようになってきましたが、ECBによる南欧諸国のソブリン債購入には


      賛成の立場を崩してはいません。





      ECBが実際に市場でスペイン国債などを購入すれば、スペイン国債の利回りが低下しユーロ買い戻しに弾みがつき


      1.24台を上抜けする可能性がある一方、スペインがEUに支援要請を行う可能性もあり、そうなるとユーロが再び


      下落するリスクもあります。


      メルケル首相は来週23日にオランド仏大統領とユーロ債務危機とシリア問題で会談する予定で、さらに24日には


      ギリシャのサマラス首相との会談も予定されています。


      9月にはドイツの裁判所が欧州安定メカニズムの創設について合憲かどうかの判断を下すことや、スペインでは


      国債の大量償還が控えているなど、いよいよ「9月決戦」に向けて欧州首脳が動き始めたように思います。





      本日も株価の推移と、ドル円が昨日のNYの高値である79円40銭を抜け、79円台半ばをテストできるか


      どうかが注目されます。


      東京時間ではドル売りも強いと思われますが、海外市場でテクニカルを主体としたドル買いが出るかどうか。


      さらに、米長期債利回りがもう一段上昇するかどうかもポイントになります。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       8/7  ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「相当な規模の量的緩和プログラムを無制限に実施すべきだ」CNBCのインタビューに答えて。 ----
       8/8  フィッシャー・ダラス連銀総裁 「金融当局は役割を果たした。われわれは十分やった。単に追加緩和を講じるだけでは問題は解決しない」ブルームバーグのインタビューに答えて。 ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和