今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年8月21日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円はアジア時間に79円66銭までドル高が進んだものの、
    その後はドル売りに押される展開。NYでは79円33銭まで下押し
    されたが、ドル売り材料にも乏しく79円40銭近辺で引ける。
  • ユーロは1.23台半ばから1.23台を割り込む水準まで下落。
    ECBが国債の利回り目標を設定することの記事を否定したことや、
    ドイツ連銀がECBの新たな国債購入計画に批判的な姿勢を示したこと
    が材料に。その後はスペインなどの国債利回りが低下したことから
    1.23台半ばまで値を戻す。
  • 株式市場は利益確定の売りに押され反落。ただ下げ幅は小幅で、
    アップルなどの株価が上昇したことが下支えに。ダウは3ドル安。
  • 債券相場は先週末とほぼ同水準で引ける。ECBの次の行動を
    見極めたいとのムードが優勢。
  • 金価格は続伸し、原油は小幅に下落。


    ドル/円79.33 〜 79.55
    ユーロ/ドル1.2296 〜 1.2352
    ユーロ/円97.75 〜 98.05
    NYダウ−3.56 → 13,271.64ドル
    GOLD+3.60 → 1,623.00ドル
    WTI −0.04 → 95.97ドル
    米10年国債±0 → 1.811%



    本日の注目イベント

    • 豪   RBA議事録(8/7日分)
    • 欧   スペイン短期国債入札
    • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演



      ドイツ連銀は昨日公表した月報で、「ユーロシステムによる国債購入には批判の眼を向けるべきであり、


      購入は安定に対するリスクを伴うというのがドイツ連銀の認識だ」と表明し、ECBの新たな国債購入が


      無制限になりかねないことに批判的な姿勢を示しました。


      ドラギECB総裁は8月初めのロンドンでの講演で、ドイツ連銀が国債購入に反対していると語り、


      同中銀とドイツ連銀の考えに溝があることを明らかにしていましたが、これで改めて確認された


      格好になりました。

      ただ、メルケル首相はECBの考え方に賛成しており、ドイツ国内での意見の対立が焦点になります。


      来月のEU財務相会合あたりまでに意見の集約を図っておかないと、再び市場はユーロ危機拡大を材料に


      ユーロを売りこんで来る可能性もあります。





      先週末、ドイツの週間誌シュピーゲルが「ECBは域内の国債利回り目標を設定し、その水準を超えた場合


      無制限で購入することを検討している」と報じましたが、ECBがこの報道内容を否定したことでユーロドルは


      1.22台後半まで下落しましたが、市場では9月初めのECB理事会で購入を決めるのではないか


      との観測が根強いようです。ユーロドルはその後1.23台半ばまで値を戻しています。





      8月の休暇シーズンに入ってからはユーロ圏からの情報も急速に減り、ユーロドルも一進一退の動きを繰り返して


      きましたが、休暇も終わり「役者も揃ってきた」ことから再びユーロ危機回避への処方箋に焦点が当たってきました。


      今週後半からは独、仏、ギリシャなどの首脳会議が相次ぎ予定されていることから、何らかの動きが出そうです。


      ギリシャの債務削減計画の緩和要請をメルケル首相が受け入れるのかどうかが最大のポイントと思われますが、


      昨日、メルケル首相率いる与党キリスト教民主・社会同盟の幹部は、ギリシャの経済改革ペースがあまりにも鈍いと


      指摘し、ギリシャ政府はユ−ロ圏に残留すべきかどうか来月熟考する必要があると、ドイツ紙とのインタビューで


      語っています。(ブルームバーグ)





      ドル円は順調に79円台半ばまで上昇してきましたが、予想通り79円台半ばから80円にかけては上値が重そうで、


      ここを抜け切るにはさらなる支援材料が必要な状況です。


      昨日の東京時間では79円66銭までドル高が進んだことで、「一目均衡表」の「雲」は抜けましたが、すぐその上に


      ある「100日移動平均線」が頭を抑えた格好になっています。


      ただ、下落したと言ってもNYでは79円30銭近辺でサポートされていたことから、「1時間足」の「雲」の


      下限である79円20−25銭あたりが下値のメドと見られます。


      ここには「100日移動平均線」もあり、さらに「120日移動平均線」は79円11銭にあることから、「79円台」


      を維持できるかどうかがドル円にとっての正念場になりそうです。





      ドル円の動きに影響を与える米金利の上昇傾向には今のところ変化はありません。


      米株式市場にやや高値警戒感が出てきており、利益確定の売りも出易い水準ですが、アップル株などが高値を


      更新しており、株式市場全体の雰囲気を盛り上げているといった状況です。


      ただ、ダウは年初来高値に接近しており、欧州危機の拡大を嫌気して大幅に下落することも考えられ、79円台を維持


      できるかどうかは、米株価次第というところもあります。





      上値のメドは昨日のドル高値であった79円65−85円辺りをこなせるかどうかでしょう。


      これまで、ドル円の水準押し上げに一役買ってきた米経済指標の発表も予定されていないことから、結局欧州危機の


      行方が「震源地」として意識されます。


      スペインでは、12ヵ月物と18ヵ月物の短期国債の入札が本日予定されています。















      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       8/7  ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「相当な規模の量的緩和プログラムを無制限に実施すべきだ」CNBCのインタビューに答えて。 ----
       8/8  フィッシャー・ダラス連銀総裁 「金融当局は役割を果たした。われわれは十分やった。単に追加緩和を講じるだけでは問題は解決しない」ブルームバーグのインタビューに答えて。 ----
       8/8  ショイブレー・独財務相 「われわれは新たな別のプログラムを作れない」「限度というものがある」ギリシャへの新たな支援について語った。 ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和