2012年8月23日(木)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 今朝方3時に公開されたFOMC議事録では、多くのメンバーが
早期に追加緩和が必要との認識をもっていたことが判明し、ドル円は
約1円ほど急落。79円20銭近辺で取引されていたが、一気に
78円27銭まで円高ドル安が進む。 - ユーロドルでも追加緩和の実施観測が高まったことで
ドル売りユーロ買いが加速し、節目の1.25台を上回り1.2539まで
ユーロ買い戻しが進む。 - 株式市場は朝方の中古住宅販売件数が予想を下回ったことから
軟調に推移していたが、FOMC議事録発表直後から反発。ダウは
下げ幅を縮小したものの、マイナス30ドル。ナスダックは小幅高。 - 債券相場は急伸。ここ数週間下落基調が続いていたが、追加緩和の
可能性が高まったことから価格は大幅に上昇。10年債利回りは
8月14日以来の水準となる1.69%台まで低下。 - 金は反落、原油は続伸し97ドル台に。
- 7月中古住宅販売件数 → 447万件
ドル/円 78.27 〜 79.27 ユーロ/ドル 1.2431 〜 1.2539 ユーロ/円 98.08 〜 98.87 NYダウ −30.82 → 13,172.76ドル GOLD −2.40 → 1,640.50ドル WTI +0.58 → 97.26ドル 米10年国債 −0.107→ 1.695%
本日の注目イベント
- 中 中国7月景気先行指数
- 中 中国8月HSBC製造業PMI
- 独 独4−6月期GDP(確報値)
- 独 独8月製造業PMI(速報値)
- 独 独8月非製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月非製造業PMI(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月総合景気指数(速報値)
- 欧 ユーロ圏8月消費者信頼感指数(速報値)
- 欧 メルケル独首相、オランド仏大統領と会談
- 米 6月住宅価格指数
- 米 7月新築住宅販売件数
- 米 新規失業保険申請件数
- 米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
「真夏の夜の夢」・・・・。
今朝方公開されたFOMC議事録はサプライズでした。
8月に入り米経済指標が「予想外」の好転を見せてきたことで、これまでの「追加緩和」観測が徐々に
後退し、市場はリスクオンの状況に戻りつつありました。
そのため、低金利の円は主要通貨に対して弱含み、対ドルでは79円台半ば、対ユーロでも99円台まで円売りが
進んでいた中での「サプライズ」でした。
FOMC議事録では「多くのメンバーは、新たな情報が十分かつ持続的な景気回復ペースの加速を示さない限り、
かなり早い時期に追加緩和が正当化される公算が大きいと判断した」と記されていました。
また、メンバーは、新たな大規模資産購入プログラムを実施すれば「景気回復をさらに支援し得る」との認識も示した
とも記述されており、「追加緩和」は早い時期に、しかも大規模に実施すべきだとの意見が主流だったことが伺えます。
議事録ではさらに現行の「ゼロ金利政策」の期限延長についても議論されたとしており、この内容が市場に大きなサプライズを
与えています。
ドル円は79円20銭近辺から一気に78円台前半まで約1円程度円高に振れ、ここ数カ月の値動きからすると
極めて急激な変動で、市場の動揺が大きかったことを表しています。
ただ、ここは冷静に対処する必要があります。
今回のFOMC議事録は7月31日と8月1日に行われた会合の内容です。
その2日後の8月3日には「7月の雇用統計」が発表され、これが「ポジティブサプライズ」だったことは
記憶に新しいところです。
非農業部門雇用者数は6月の約3倍となる16万人の増加だったことで「米雇用市場はそれ程悪くない」といった
見方から、「追加緩和」期待がしぼみ始めるきっかけになりました。
そしてその後の「小売売上高」や「鉱工業生産」、さらには「消費者信頼感指数」などの経済指標が軒並み予想を
上回り、「追加緩和」観測が一気に後退して行き、ドル買い円売りが進行した訳です。
つまり、今回公表されたFOMC議事録には、これら一連の経済指標の好転は考慮されていないということです。
確かに議論された内容を見ると、FRBが直ちに「追加緩和」に踏み切ってもおかしくはない内容ですが、
そこは少なくとも「割り引いて」考える必要があろうかと思います。
個人的は、6対5で「追加緩和」実施の可能性が高かったものが、ここ一月(ひとつき)ほどで4対6に変化し、
それが今回のFOMC議事録を経て5対5になったと認識しています。
現在「フィフティー、フィフティー」だとすれば、重要なのはこれから発表される経済指標の内容であり、特に
9月7日発表の「8月の雇用統計」です。
ここで前回同様15万人以上の雇用者増を示すようだと、今回とはまったく逆の反応を示すことになり「追加緩和」期待が
後退することになります。
仮に再び悪化するようなら、「追加緩和」実施に向けてカウントダウンが始まることになります。
読みにくくなってきたのがユーロドルです。
節目の1.25台を抜いてきたことで、これまでのユーロ悲観論がやや後退してきました。
昨日の動きを見ても1.24台後半から上値は重そうに見えましたが、ドル安が進んだことで大台超えを実現した
ものと思われます。
加えて、昨日のサマラス・ギリシャ首相とユンケルEU議長との会談が好感され、メルケル独首相との会談でも
ドイツの譲歩を引き出せるのではないかといった観測がユーロ買いを加速させたと見られます。
ただ、まだまだユーロについては不安要素が残っており、売り場を探す展開は変わっていないと考えます。
いよいよ「秋の陣」に向けて動き出した欧州と、「追加緩和」を実施すべきか否かの最終判断が迫っている
米国の動きによってドル円の値位置も決まってきそうです。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響 8/7 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「相当な規模の量的緩和プログラムを無制限に実施すべきだ」CNBCのインタビューに答えて。 ---- 8/8 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「金融当局は役割を果たした。われわれは十分やった。単に追加緩和を講じるだけでは問題は解決しない」ブルームバーグのインタビューに答えて。 ---- 8/8 ショイブレー・独財務相 「われわれは新たな別のプログラムを作れない」「限度というものがある」ギリシャへの新たな支援について語った。 ----
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What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)



