今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年8月29日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 値動きの鈍いドル円は78円台半ばを中心に小動き。
    米長期金利がやや低下したことでドル売りが勝る場面があった
    ものの、勢いはなく78円50銭近辺で引ける。
  • ユーロドルは上昇し、再び先週の高値1.25台後半を
    ためす展開に。ファンロンパイEU大統領が、欧州救済基金は
    スペインの銀行支援に向け迅速に行動する用意があるとの発言
    したことが手掛かり。
  • 株式市場は前日と同様にまちまちの動き。ダウは21ドル安
    と続落し、ナスダックは小幅に続伸。
  • 債券価格は続伸。FOMCでの追加緩和観測を背景に国債需要が
    高まり、10年債利回りは3週間ぶりの低水準に。
  • 金価格は4日ぶりに反落し、原油は小幅に続伸。
  • 6月ケース・シラー住宅価格指数 → +0.5%
  • 8月消費者信頼感指数 → 60.6
  • 8月リッチモンド連銀製造業指数 → −9


    ドル/円78.46 〜 78.61
    ユーロ/ドル1.2538 〜 1.2577
    ユーロ/円98.47 〜 98.74
    NYダウ−21.68 → 13,102.99ドル
    GOLD−5.90 → 1,669.70ドル
    WTI +0.86 → 96.33ドル
    米10年国債−0.015→ 1.637%



    本日の注目イベント

    • 独   独8月消費者物価指数(速報値)
    • 欧   イタリア短期債入札
    • 米   地区連銀経済報告(ベージュブック)
    • 米   4−6月期GDP(改定値)
    • 米   7月中古住宅販売成約指数



      ケースシラー住宅価格指数が前年同月比+0.5%と約2年ぶりにプラスに転じ、米住宅市場の底入れを


      確認するような内容となりました。ドルにとっては買い材料でしたが、コンファレンス・ボードが発表した


      消費者信頼感指数に足を引っ張られた格好となり、ドルの上値は重い展開でした。





      8月の消費者信頼感指数は市場予想の66.0に対して60.6と、昨年10月以来の低水準だったことで、


      9月のFOMCで追加緩和の可能性が高まったとの見方から米長期金利の低下に繋がり、ドル円の上値を抑える


      動きになったものです。


      ドル円は78円46銭まで下落しましたが、それでもドル売りで追随する流れにはならず、78円30−80銭


      の狭いレンジ内での動きが続いています。





      9月のFOMCでの追加緩和実施の可能性については見方が分かれてはいますが、依然として五分五分とみられ、


      来週末の「8月の雇用統計」の結果が鍵を握っている状況は変わっていません。


      「追加緩和」に踏み切るのかどうかのヒントを求める意味で、今週末のバーナンキFRB議長の講演が非常に注目


      されていますが、期待外れに終わる可能性もありそうです。


      ワイオミング州ジャクソンホールでの講演では、結局先日公開されたFOMC議事録にあった文言の繰り返しに


      終わるのはないかとの見方が増えていることを、米通信大手ブルームバーグは伝えています。





      そのジャクソンホールでのシンポジュームに参加し、講演まで予定されていたドラギ・ECB総裁が参加を取り止めた


      との報道があります。


      取りやめの理由は「多忙を極める」とのことですが、その翌週にはECB理事会があり、欧州危機への取り組みで


      忙しいのではとの見方が有力のようです。


      「ユーロを守るためには何でもする。私を信じてほしい」とまで言い放ったのが7月末のことでした。





      それから既に1ヵ月を経過し、この間ユーロドルは約500ポイントの急反発を見せています。


      ドラギ総裁としては、コストを一切支払わずにユーロドルの水準引き上げに成功したわけですから、「してやったり」


      といったところでしょうか。


      ただこの口先介入もそろそろ限界です。


      9月6日のECB理事会で、スペイン国債の購入など「具体的な対策」を打ち出す必要があります。


      そうでなければ市場は再びユーロ売りを再開する可能性があります。





      スペインでは昨日、カタルーニァ州が中央政府に支援要請を行っています。


      本来なら、このニュースでユーロが大きく売り込まれてもおかしくありませんでしたが、ECBによる支援策


      への期待と、ファンロンパイ・EU大統領の支援発言で下落には繋がっていません。


      ユーロドルは1.25台後半まで上昇しまたが、先週末の高値は抜いていません。


      「日足」では1.2690あたりに「120日移動平均線」があり、「週足」でも同水準がトレンドラインで


      抑えられるとみられます。


      従って、この水準を上抜けし1.27台を回復するようだと、ユーロドルの1.20台は目先の「底値」だった


      と、確認することになりそうです。


      水準的にはここからユーロをロングにすることには抵抗もありそうですが、MACDがゼロの軸を上回っていることや、


      ローソク足が「雲」を上抜けしたことを考えると、「1.26台を試す過程」にいるように見えます。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       8/7  ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「相当な規模の量的緩和プログラムを無制限に実施すべきだ」CNBCのインタビューに答えて。 ----
       8/8  フィッシャー・ダラス連銀総裁 「金融当局は役割を果たした。われわれは十分やった。単に追加緩和を講じるだけでは問題は解決しない」ブルームバーグのインタビューに答えて。 ----
       8/8  ショイブレー・独財務相 「われわれは新たな別のプログラムを作れない」「限度というものがある」ギリシャへの新たな支援について語った。 ----
       8/24  メルケル・独首相 「私はギリシャがユーロ圏にとどまることを望み、そのために取り組んでいる」サマラス・ギリシャ首相との会談後に。 ----
       8/27  エバンス・シカゴ連銀総裁 「回復に向け金融支援を強めるため、住宅ローン担保証券(MBS)の追加購入などさらに力強い措置を講じる時期だ」香港での講演で。 ----
       8/27  オランド・仏大統領 「各国の借り入れコストが著しい高水準に上昇した場合、ESM、ECBとともに行動を共にすることが可能だ」パリで。 ----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和