今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年9月3日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • バーナンキ議長がジャクソンホールでの講演で「追加緩和」
    に言及したことからドルは主要通貨に対して下落。ドル円は一時
    78円19銭まで売られ安値圏で引ける。
  • ユーロドルでもドル安が加速。一時1.2637と、7月2日
    以来のユーロ高水準まで上昇し、1.25台まで値を下げて引ける。
  • 株式市場はバーナンキ議長の講演内容を好感し上昇。
    ダウは150ドルを超える上昇をみせたが、引けは前日比
    90ドル高に留まる。
  • 債券相場は急伸。追加緩和の思惑が高まり、債券への需要が
    拡大、10年債利回りは1.55%台まで大幅に低下。
  • 「追加緩和」期待から金、原油はともに大幅高。金価格は
    前日比30ドルプラス。
  • 8月ミシガン大学消費者信頼感指数 → 53.0
  • 8月シカゴ購買部協会景気指数 → 74.3


    ドル/円78.19 〜 78.54
    ユーロ/ドル1.2558 〜 1.2637
    ユーロ/円98.34 〜 99.02
    NYダウ+90.13 → 13,090.84ドル
    GOLD+30.50 → 1,687.60ドル
    WTI +1.80 → 96.47ドル
    米10年国債−0.078→ 1.550%



    本日の注目イベント

    • 中   中国8月非製造業PMI
    • 中   HSBC8月製造業PMI
    • 豪   豪7月小売売上高
    • 欧   ユーロ圏8月製造業景気指数(改定値)
    • 欧   欧州議会経済金融委が銀行同盟について審議
    • 米   NY市場休場(レーバーデー)



      バーナンキ議長はジャクソンホールでの講演で失業率は「深刻な懸念材料だ」と、何度も失業率が高止まり


      していることに懸念を示し、その上で「注意深く検討した場合、非伝統的な政策のコストは管理可なようだ。


      それは経済状況が正当化すればそのような政策を追加で実施する可能性を排除すべきでないことを意味する」


      と発言し、雇用の状況次第では「追加緩和」を実施する可能性が高いとの認識を示しました。





      今回の講演内容については「追加緩和」には言及しないのではないかとの見かたも強かったことから、


      講演内容が伝わるに従ってドル売り、株高、債券高が進行し、ドル円は78円19銭まで円が買われました。


      78円30−80銭のレンジを下方に抜けたことで、78円台割れがあるかどうか注目されます。





      ドル円は8月の初めにも78円10−15銭の水準を試しましたが、この時の米10年債利回りは1.45から


      1.6%台で、その後金利が上昇したことで78円台割れは避けられました。


      今回も米10年債利回りは1・55%台まで低下していることから、ドル円と米10年債利回りの相関が強い


      ことを考えると、78円台を割り込むかどうかは、米10年債の行方に注目する必要があります。


      その10年円債は6月23日に1.39%台まで下落しています。


      9月12−13日のFOMCで「追加緩和」に踏み切れば、10年債など債券への需要が高まり、利回りは低下


      します。


      過去最低の1.39台を下回るかどうかがドル円の水準を決定しそうな状況です。





      「追加緩和」観測の高まりはユーロドルも上昇させています。


      先週末のNY市場では1.2637まで買われ、約2ヵ月ぶりの、戻り高値を記録しました。


      ユーロドルは長期的なトレンドを示す「週足」で見ると、1.2650−60の水準を明確に上抜けすると


      トレンドラインを抜けそうに見えます。


      このトレンドラインは昨年8月29日の1.4548を起点にしているもので、この抵抗線を抜けるとちょうど1年振りの


      「トレンドの転換」が完成する可能性があります。





      足元のユーロドルは1.25台後半で推移していますが、上記水準を抜けるかどうかはECBの対策次第です。


      今週木曜日のECB理事会でどのような対策を打ち出してくるのかが非常に重要になっています。


      ラホイ・スペイン首相は「ECBの結果を待って支援を要請するかどうかを判断する」と語っており、ここでも


      ECBの対応に注目が集まります。


      スペイン国債を購入するとの期待が高まってるようですが、これに反対するドイツ連銀総裁が辞意を表明し、メルケル首相に


      慰留されたとの報道もあります。


      また、今朝のブルームバーグは、ECB理事会はドラギ総裁がまとめた債券購入プログラム案の内容を、政策決定会合の


      1日前に各国中銀総裁に明示し、各国で検討する時間を与えるという、当局者の匿名情報を伝えています。





      米国ではFOMCが開催され「追加緩和」緩和が議論され、ECB理事会ではユーロ防衛に関する議論がされます。


      決定されればどちらも「円高要因」と見ることがでいます。


      ドル円が78円台を割り込んでくれば、今度は日銀の番です。


      自国の利益を守るため行動を起こし、その影響で他の国が多少困っても止むを得ない。


      そんな「ナショナリズム」さえ意識されます。


      今月は日銀の本気度を確認する月にもなりそうです。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       8/31  バーナンキ・FRB議長 「注意深く検討した場合、非伝統的な政策のコストは管理可なようだ。それは経済状が正当化すればそのような政策を追加で実施する可能性を排除すべきでないことを意味する」ジャクソンホールでの講演で。 ドル円78円半ば→78円台前半に。

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和