今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年9月10日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 8月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想を大きく下回り
    ドルが急落。ドル円は78円台後半からドル売りが加速し、
    78円02銭と、約1ヵ月振りの円高水準に。その後やや買い戻しが
    入り78円20−30銭で引ける。
  • ユーロドルでもドル安が進み、ユーロドルは約4ヵ月振りに
    1.28台までユーロ高が進む。前日のECBによる無制限の国債
    購入と、米「追加緩和」観測が高まったことが背景。
  • 株式市場は小幅ながら続伸し、ダウは14ドル高。引けは
    1万3300ドル台に乗せ、2007年12月以来の高値更新。
  • 債券相場は小幅に反発。雇用統計の結果が予想外に伸びなかった
    ことで債券への需要が高まり10年債利回りは小幅に低下。
  • 金は大幅に続伸し、1740ドル台に。原油価格も続伸し
    96ドル台まで上昇。
  • 8月失業率 → 8.1%
  • 8月非農業部門雇用者数 → +9.6万人


    ドル/円78.02 〜 78.91
    ユーロ/ドル1.2700 〜 1.2818
    ユーロ/円99.80 〜 100.43
    NYダウ+14.64 →13,306.64ドル
    GOLD+34.90 →1,740.50ドル
    WTI+0.89 →96.42ドル
    米10年国債−0.006 →1.670%



    本日の注目イベント

    • 日   4−6月GDP(第二次速報)
    • 日   7月国際収支
    • 日   8月景気ウォッチャー調査
    • 中   中国8月貿易統計
    • 独   独8月卸売物価指数(9/12までに発表)
    • 米   7月消費者信用残高



      米8月の失業率は8.1%と、前月より2ポイント改善したものの、非農業部門雇用者数は9万6千人と、


      市場予想だけではなく、前月比大幅な減少でした。


      さらに、7月分も16万3千人から14万1千人に下方修正されています。


      前日のADP雇用者数が20万人を超え、市場予想を大きく上回ったことから、雇用者数改善への「期待感」も


      膨らんでいただけに、ややサプライズでした。


      この欄でも「雇用統計は蓋をあけるまでわからない」と書きましたが、まさにその通りの結果でした。


      ADP雇用者数と労働省が発表する非農業部門雇用者数には、それほど「連続性」がないと言うことです。





      この結果、今週行われるFOMCでは「追加緩和」観測がさらに高まり、「時間軸政策」はほぼ確実に実施される


      と見られ、「QE3」の可能性が急速に高まってきました。


      ドル円は前日のADP雇用者数の改善で79円前後までドル高に進んでいましたが、この日の発表直後から


      ドル売りが加速し、78円02銭までドル安円高が進行しました。


      77円台への突入は避けられましたが、FOMCまではドルの上値の重い展開が続くと見られます。





      今朝の海外からのニュースでも「今回の雇用統計の結果は決定的な一打だった」というコメントや、


      「バーナンキ議長がいよいよ決断する時が来た」といった内容の報道が目立っています。


      バーナンキ議長はこれまでも雇用の回復に関して「いらいらするほど回復のスピードが遅い」といった表現で


      雇用に対する懸念を表して来ました。


      7月の雇用者数が大幅に改善していたことで、追加緩和見送りの観測もありましたが、個人的には8月のそれが


      10万以下なら「追加緩和」が実施され、15万人以上なら見送り、と予想してきたことから


      12〜13日に開くFOMCでは「追加緩和の実施が正当化される」と考えています。





      77円台突入は一旦避けられたドル円でしたが、FOMCを控えて上値の重い展開が続くことは避けられないと


      思われます。


      7月末から8月にかけても、ドル円は78前後で「粘り腰」を見せ、その後79円台まで反発した経緯が


      ありましたが、今回も同様の展開になるかどうか予断を許しません。


      77円90銭前後に軽いサポートがあると考えられますが、ポイントは6月1日に記録した77円65銭です。


      この水準を下回るようだと市場参加者の相場観も下向きになり、円高が加速する恐れがあります。


      そして、その先は政府・日銀の市場介入レベルを探る展開となり、売り買いが交錯する展開が予想されます。


      先ずは足元で78円を維持できるかどうかという点に注目です。





      ユーロドルの反発が予想以上に進んできました。


      1.28台まで上昇したことで、既に「週足」のトレンドラインを上抜けしています。


      戻っても1.27台までと予想していましたが、正直この反発には驚いています。


      ECBによる無制限の国債購入という材料はすでに消化されており、むしろ、ギリシャへの追加支援が実施されるか


      どうかという問題や、ドイツでのESMを巡る判決、さらにスペイン州政府の財政問題など、ユーロの悪材料には


      事欠きません。


      1.28台まで反発したユーロドルですが、ここから1.30台に向かうにはまだ多くのハードルを超えなければ


      ならないと考えられます。





      テクニカルでは上昇を示唆していますが、相場観的には葛藤があります。















      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       8/31  バーナンキ・FRB議長 「注意深く検討した場合、非伝統的な政策のコストは管理可能なようだ。それは経済状が正当化すればそのような政策を追加で実施する可能性を排除すべきでないことを意味する」ジャクソンホールでの講演で。 ドル円78円半ば→78円台前半に。
       9/6  バイトマン・独連銀総裁 「市場介入の購入が、金融政策によってユーロ圏の物価安定を守る能力を脅かすことを許してはならない」ECBの国債購入に反対票を投じて。    -----   

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和