今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年9月20日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 日銀が追加緩和に踏み切ったことから、昨日の東京市場では
    79円22銭までドル高円安が進んだが、海外市場では緩和の規模が
    小さいとの見方もあり、円高が進み78円25銭までドルが売られる。
  • ユーロドルは下落基調が強まり、一時約1週間ぶりに1.30台を
    割り込んだものの勢いは無く、1.30台半ばで引ける。ユーロ円の下落
    がユーロドルの上値を抑えた格好だった。
  • 株式市場は小幅に続伸。住宅関連指標が総じて好調だった半面、原油価格の
    急落でエネルギーセクターが下落。ダウは13ドル高。
  • 債券価格は3日続伸。目立った材料はなかったものの、米景気に対する
    懸念から債券への需要が高まり、10年債利回りは1.77%台まで低下。
  • 原油価格は大幅に続落。原油在庫が予想以上に増えていたことや、サウジが
    増産するとの報道から前日比3ドルを超す下落を見せ、92ドルを割り込む。 一方金価格は前日とほぼ変わらず。
  • 8月住宅着工件数 → 75.0万件
  • 8月建設許可件数 → 80.3万件
  • 8月中古住宅販売件数 → 482万件


    ドル/円78.25 〜 78.80
    ユーロ/ドル1.2994 〜 1.3076
    ユーロ/円102.10 〜 102.52
    NYダウ+13.32 →13,577.96ドル
    GOLD +0.50 →1,771.70ドル
    WTI−3.31 →91.98ドル
    米10年国債−0.038 →1.774%



    本日の注目イベント

    • 日   8月貿易収支
    • 中   中国 9月HSBC製造業PMI
    • 独   独8月生産者物価指数
    • 独   独9月製造業PMI
    • 独   独9月サービス業PMI
    • 欧   ユーロ圏9月製造業PMI
    • 欧   ユーロ圏9月サービス業PMI
    • 欧   9月ユーロ圏総合景気指数(速報値)
    • 欧   9月ユーロ圏消費者信頼感
    • 欧   EU・中国首脳会談
    • 欧   モンティ・伊首相、ラホイ・スペイン首相と会談
    • 英   英8月小売売上高
    • 米   9月フィアデルフィア連銀製造業景況指数
    • 米   新規失業保険申請件数
    • 米   8月景気先行指標総合指数
    • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
    • 米   ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
    • 米   ピアナルト・クリーブランド連銀総裁講演
    • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
    • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演



      日銀が10兆円の資産購入を柱とする「追加緩和」を決定したことから、昨日の昼過ぎ「ドル高円安」、


      「株高」が進み、ある程度の緩和効果が見られましたが、海外市場では一転して円買いが加速し、


      「追加緩和」決定前の水準に戻っています。


      今年2月14日の「バレンタインギフト」の様な効果は見られず、為替に関する限り「6時間」程度の


      「賞味期限」でした。





      市場では今回の決定会合で「追加緩和」は見送られるとの観測が優勢でしたが、一部にはECB、FRBが


      動いた以上「日銀も動かざるを得ない」との見方もありました。


      その意味では「サプライズ」ではあったものの、「ビッグサプライズ」ではなかったと言えそうです。


      また、今回「10兆円の増額」を決めましたが、それでも「デフレから脱却し、1%の物価上昇を達成する」


      ことは困難との、冷めた見方もあったようです。





      ただ、それでも個人的には今回の決定はタイミング的には正しいものであったと思います。


      日銀が欧米の通貨当局に比べても「追加緩和」に積極的な姿勢であるということを示した点は評価できると


      思います。


      ドル円が78円台前半まで売られたことで緩和効果が限られたという事実はありますが、今後じわじわ効いて


      来ることも考えられます。


      欧州危機がやや後退し、米国では住宅市場の回復が鮮明になる中、「リスク回避の円買い」が以前ほど起こりにくく


      なっていることも考慮する必要があろうかと思います。





      ドル円は先週のFOMCで「QE3」決定され直後に77円13銭まで円高が進み、昨日の日銀による「追加緩和」


      決定で79円22銭まで円安が進みましたが、結局この間の値幅のほぼ真ん中である78円半ば近辺に


      戻ったことになります。


      恐らく、元の鞘にもどったドル円は78円台で一進一退の値動きを続けるのではないかと予想しています。


      ECB、FRB、そして日銀と、これで一連の政策会合は終わりました。


      しばらくは様子見ムードが漂い、発表される経済指標の結果を受け相場が上下するものと見られます。





      1.31台後半で上昇が抑えられ、その後調整が続いているユーロドルですが、1.30の大台割れはあったものの


      すぐに切り返して1.30台半ばまで反発しています。


      1.3170辺りが天井だったとすれば、フィボナッチ・リトリースメントの23.6%にあたる1.2905


      あるいは、38.2%にあたる1.2740程度まで下げてもいいのですが、まだ本格的な下げ基調では


      ないようです。


      現在「1時間足」では「120日移動平均線」がある、1.3044でサポートされているように見えますが、


      上値も1.3070以上には「雲」もあり抵抗しそうな気配もあります。





      昨日の「追加緩和」発表後に円売りユーロ買いが強まった時も、ユーロドルの上値は1.3085辺りでした。


      そしてNY市場での高値も1.3076だったことを考えると、目先はこのあたりが上値のメドと見られます。


      この水準を上抜けすれば、再び1.31台が見られるかもしれません。そうなると「MACD」もゼロの軸を


      上回ることになり、上昇する可能性も出てきそうです。


      「スペインが支援要請を決定」といったニュースが飛び込んで来れば、1.3170−80のレジスタンスを


      再度トライすることにもなりそうです。


      そろそろスペインも支援を要請するのか、あるいは自力で資金調達をする道を選ぶのか決断をしなければなりません。















      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       8/31  バーナンキ・FRB議長 「注意深く検討した場合、非伝統的な政策のコストは管理可能なようだ。それは経済状が正当化すればそのような政策を追加で実施する可能性を排除すべきでないことを意味する」ジャクソンホールでの講演で。 ドル円78円半ば→78円台前半に。
       9/6  バイトマン・独連銀総裁 「市場介入の購入が、金融政策によってユーロ圏の物価安定を守る能力を脅かすことを許してはならない」ECBの国債購入に反対票を投じて。    -----   
       9/13  バーナンキ・FRB議長 「緩和解除をいそがないだろう。景気はかなり底堅くなるのを時間をかけて確かめる」QE3決定後の記者会見で。 ドル円78円半ば→78円台前半に。
       9/18  エバンス・シカゴ連銀総裁 「より緩和的は金融政策を提供するもので、米経済が回復力を獲得する上で役立つ」FOMCでの「QE3」実施について。    -----   
       9/19  フィッシャー・ダラス連銀総裁 「大規模な資産購入の有効性を疑問に思う」「われわれがやっていることは雇用に影響を与えていない」FOMCでの「QE3」実施について。    -----   

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和