今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年10月12日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • アジア時間に78円台を割り込んだドル円は、欧州時間に入ると
    M&A絡みのドル買い観測や、前原金融相の発言などから急速にドル買い
    円売りが加速。NY市場では失業保険申請件数が予想よりも大幅に減少して
    いたことを手掛かりに78円59銭まで円安が進む。
  • ユーロドルもアジア時間の1.2820近辺を底値に反発。
    ユーロ円の買いも相場を押し上げ1.29台半ばまで上昇する。
    イタリアの国債入札が好調だったことや、スペインの支援要請が近い
    との観測が背景。
  • 株式市場は朝方は前日比上昇していたものの反発力は弱く、
    引けはマイナスとなる。ダウは4日続落し、ナスダックは5日続落。
  • 債券相場は続伸。30年債の入札が好調だったことから長期債も
    買いが優勢だった。
  • 金、原油はともに反発。
  • 8月貿易収支 → 442億ドルの赤字
  • 新規失業保険申請件数 → 33.9万件


    ドル/円78.28 〜 78.59
    ユーロ/ドル1.2917 〜 1.2952
    ユーロ/円101.21 〜 101.70
    NYダウ−18.58 →13,326.39ドル
    GOLD+5.50 →1,770.60ドル
    WTI+0.82→92.07ドル
    米10年国債−0.012 →1.668%



    本日の注目イベント

    • 日   9月マネーストック
    • 欧   ユーロ圏8月鉱工業生産
    • 米   9月生産者物価指数
    • 米   10月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
    • 米   4−6月決算 → JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ
    • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演




      ドル円は昨日の東京時間では77円94銭まで下落し、10日ぶりの77円台への突入でしたが、夜7時半ごろに


      伝わったニュースでセンチメントが一変しました。


      ソフトバンクが米3位の携帯会社を買収することに伴い、もし実現すれば1兆円以上の「ドル買い円売り」が


      発生するとの観測からドルが上昇。


      ドル円は78円前後から78円40銭辺りまで反発し、NYでは78円59銭までドル買いが進みました。





      ドル買い戻しの背景にはソフトバンクによるM&Aの話だけではなく、前原金融相が「市場介入は日本単独でも行える」


      と発言したことも作用したようです。


      この影響で、一時77円台後半まで下落し、NYではもう一段の円高ドル安を期待していた向きの「ドル買い戻し」


      を誘ったようです。


      その意味では絶妙のタイミングではなかったかと思いますが、M&Aの案件はまだ交渉の段階で、実需として


      市場に持ちこまれるのは先の話です。


      77円台では介入警戒感がある一方、79円台はドル売り意欲も強く、「78円台が居心地がいい」といった


      コメントを以前にも書きましたが、先週末の米失業率の改善にも79円台乗せは見られず、世界景気の低迷から


      リスク回避の円買いで77円台に入ってもすぐに押し戻される展開を見ると、正に78円台半ばが心地いい


      水準のようにも受け取れます。


      政府・日銀としては78円台で推移している間は、ドル売り材料に反応すると76−77円台まで円高が進むリスクが


      あるため「できれば80円台より円安水準」を望みたいところでしょうが、足元では80円台は現在の値幅の


      1円〜1円50銭以上に遠いという印象が拭えません。





      昨日のG7では特にこれといった特筆すべき成果はでていなかったようです。


      共同声明の発表も見送られ、日本側からは円高が日本経済に悪影響を与えるとの説明を行った模様ですが、


      特に議論もなかったと報じられています。


      為替介入に関して日本の立場を説明し、参加国に理解を求めるとしていた「為替問題」は、過度の変動には


      適切に協力することを確認し合っただけに留まり、日本側は「特に異論はなかった」と説明していますが、要は


      各国から「興味を示されなかった」ということのようです。


      日本からは城島財務相が出席しましたが、今回が初めての国際会議への参加であったため、「顔見せ」だった


      一面もありそうです。





      ドル円は77−79円でレンジを抜けそうもありません。


      またユーロドルも1.28−1.32で、明確なトレンドは見つけにくい状況です。


      ドル円については、しばらくは米経済指標の結果で上下する株価と金利水準の動向に注目するしかありません。


      ユーロドルは、やはりスペインがいつ支援要請に踏み切るかが最大の関心事です。







      今朝の経済紙一面はソフトバンクのM&Aの記事をトップで報じています。


      ソフトバンクは2006年に携帯電話事業に参入し、今や破竹の勢いで伸びています。


      経済環境が目まぐるしく変化するこの時代、伸びている会社のキーワードは「カリスマ経営者」です。


      時には「独裁者」と言われることもありますが、経営判断のスピードがサラリーマン社長に比べ、


      極端に早いことと、リスクを取るという点がポイントのような気がします。


      ソフトバンク以外にも、ファーストリテイリング、日本電産、楽天などがいい例で、勢いがあります。


      円高を利用して積極的に海外に打って出るという点も共通しています。


      「がんばろう日本」


      良い週末を・・・・。br>











      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       10/1  バーナンキ・FRB議長 「経済が力強さを増した後も、非常に緩和的な金融政策スタンスがかなりの期間にわたり適切であり続けるとわれわれは見込んでいる」講演で。 -----
       10/4  ドラギ・ECB総裁 「全ての前提条件が整い次第、ECBは国債購入プログラム(OMT)を開始する用意がある」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.29台半ばから → 1.3032まで上昇
       10/9  ドラギ・ECB総裁 「ECBの国債購入(OMT)は理論上、無制限だが無条件ではない」欧州議会で。 -----
       10/9  メルケル・独首相 「(ギリシャでは)多くのことが達成されたが、なさねばならないことも多く残っている」サマラス・ギリシャ首相との会談後の記者会見で。 -----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和