今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年10月17日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は78円台後半で値動きが少ないながらも堅調に推移。
    一時78円97銭まで上昇したが79円台乗せには至らず。
    好調な米経済指標や長期気金利の上昇が「リスクオン」に繋がり、
    低金利のドルと円が売られる。
  • ユーロドルは約1週間ぶりに1.30台に乗せ、今朝方には
    1.31台までユーロ高が進む。複数のメディアがスペインが
    支援要請の準備を行っていると報じたことや、ドイツの経済指標が
    好調だったことが背景。ユーロは対円でも約1ヵ月振りに
    103円台に乗せる。
  • 株式市場は大幅に続伸。欧州危機の収束観測と米企業の好決算
    などを手掛かりにダウは127ドル高となり、1万3500ドル台まで
    上伸。
  • 株高に加え好調な企業決算から安全資産の債券は売り優勢な展開
    となり、10年債利回りは1.74%台に急上昇。
  • ドルが売られたことで金価格は反発。米景気への楽観的な見方から
    原油価格も小幅に続伸。
  • 9月消費者物価指数 → +0.6%
  • 9月鉱工業生産 → +0.4%
  • 9月設備稼働率 → 78.3
  • 10月NAHB住宅市場指数 → 41


    ドル/円78.77 〜 78.97
    ユーロ/ドル1.3015 〜 1.3061
    ユーロ/円102.61 〜 103.35
    NYダウ+127.55 →13,551.78ドル
    GOLD+8.70 →1,746.30ドル
    WTI+0.24→92.09ドル
    米10年国債+0.054 →1.722%



    本日の注目イベント

    • 英   英9月失業率
    • 英   英9月失業保険申請件数
    • 英   BOE議事録
    • 英   ボルカー元FRB議長、英議会で証言
    • 米   9月住宅着工件数
    • 米   9月建設許可件数
    • 米   7−9月決算発表 → ブラック・ロック、BOA




      スペインの支援要請が近いとの観測からユーロが急伸し、対ドルでは1.31近辺まで上昇。


      対円でも約1ヵ月ぶりとなる103円台前半までユーロ高が進んでいます。


      米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)など、複数のメディアがスペインの支援要請が近いと伝え、


      さらにブルームバーグでは「スペインが予防的な信用枠を欧州の救済基金から得ようとすることにドイツは反対では


      ない、とドイツの連立与党幹部2人が示唆した」と報じています。





      スペインが支援要請に踏み切れば、ひとまず欧州危機の最大の懸案事項が収束に向かい、残すはギリシャ問題のみ


      ということになり、欧州問題の根本的な解決にはならないまでも、今後徐々に収束に向かう道筋ができると


      考えられます。


      ユーロドルを売り持ちに傾けていた向きが買い戻しに走り、ユーロドルは9月18日以来となる1.30台に乗せ、


      今朝の早い時間には1.3099まで上昇しています。


      1.31台に乗せれば、9月中旬に「ダブルトップ」を記録した水準である1.3172辺りを試す展開も


      予想されます。





      一方ドル円は78円台後半で張り付いたままです。


      NY市場では78円97銭までドル高が進んだものの、79円台乗せには至っていません。


      米株式市場が2日連続で大幅な上昇を見せ、安全資産である米国債が売られたことで米長期金利は1.72%台まで


      上昇しています。





      感覚的にはもう少しドル円が上昇してもおかしくないとの印象がありますが、79円手前にはテクニカルから見ると


      重要なポイントが集中していることがドル上昇にブレイキをかけているものと思われます。


      昨日もこの欄で指摘していますが、長期トレンドを見る「週足」チャートでは、「52週移動平均線」が


      昨日は78円96銭にあり、今日は78円97銭にあります。


      NY市場のドル上昇がちょうどこの水準で止まったことと無関係ではないと考えられます。





      また「日足」チャートでも現在78円91銭に、これも重要な「120日移動平均線」があり、さらにこの位置は


      「一目均衡表」の「雲の上限」にもあたります。


      市場参加者はこれらのテクニカル上のレジスタンス・ポイントが集中していることに注目して、さらに一段とドルを


      買い上げるとに逡巡していると思われます。


      この水準を明確に抜けば、逆に「ストップロスのドル買い」もあると予想され、上昇に弾みがつくことも


      考えられます。


      その場合、「200日移動平均線」がある79円39銭あたりと、8月に記録した79円65銭あたりが次の節目に


      なるのではないかと思います。





      ソフトバンクのM&Aに絡むドル買いなど、このところ円安要因がやや目立っていますが、80円台に載せない限り


      現在の円高トレンドは変わらないと考えます。


      79−80円台では、輸出企業のドル売りも確実に持ちこ込まれるはずです。


      輸出企業が余裕を持ってドル売りを控えるような状況になるにはまだ時間が必要です。





      このように考えると、本日の注目ポイントは、ドル円が79円台に乗せるかどうかと、ユーロドルが1.31に


      乗せさらに上値を試せるかどうかという点に絞られます。


      NYダウの大幅高を受けて、東京株式市場も続伸するものと予想されます。


      株高に伴って「リスク選好」が強まれば、円とドルが売られる展開が見込めます。


      クロス円のもう一段の上昇と対ドルでの円安が考えられますが、反対に79円台回復に失敗すると「上値の重さ」


      だけが残り、再び77−79円のレンジに戻るシナリオもないわけではありません。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       10/1  バーナンキ・FRB議長 「経済が力強さを増した後も、非常に緩和的な金融政策スタンスがかなりの期間にわたり適切であり続けるとわれわれは見込んでいる」講演で。 -----
       10/4  ドラギ・ECB総裁 「全ての前提条件が整い次第、ECBは国債購入プログラム(OMT)を開始する用意がある」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.29台半ばから → 1.3032まで上昇
       10/9  ドラギ・ECB総裁 「ECBの国債購入(OMT)は理論上、無制限だが無条件ではない」欧州議会で。 -----
       10/9  メルケル・独首相 「(ギリシャでは)多くのことが達成されたが、なさねばならないことも多く残っている」サマラス・ギリシャ首相との会談後の記者会見で。 -----
       10/13  ポリ・スウェーデン財務相 「われわれは半年以内にこうした事態(ギリシャのユーロ圏からの離脱)が起こる可能性を否定すべきではない」ブルームバーグとの電話会見で。 -----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和