今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年10月18日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は一時79円台に乗せる。日経電子版が今月30日の
    日銀決定会合で追加緩和を検討すると報じたことや、
    米住宅関連指標が予想以上に回復していたことを手掛かりに
    一時79円06銭まで円売りが加速。その後はやや伸び悩み、
    79円を下回った水準で引ける。円は他の主要通貨に対しても
    相対的に弱含む。
  • ユーロドルは格付け会社がスペインの格付けを据え置いた
    ことでアジア市場から買われ、NYでは1.31台半ばまで
    ユーロ高が進む。
  • 株式市場は小幅ながら4日続伸。住宅着工件数の大幅な伸びを好感
    したものの、このところの急激な株価の上昇に対する警戒感もあり、ダウは
    5ドル高に留まる。
  • 債券相場は3日続落し、10年債利回りは前日比0.1%の大幅高と
    なり、約1ヵ月ぶりとなる1.82%台まで上昇。ドル円の押し上げ要因にも
    なった。
  • 金、原油はともに小幅に続伸。
  • 9月住宅着工件数 → 87.2万件
  • 9月建設許可件数 → 89.4万件


    ドル/円78.63 〜 79.06
    ユーロ/ドル1.3104 〜 1.3140
    ユーロ/円103.14 〜 103.74
    NYダウ+5.22 →13,557.00ドル
    GOLD+6.70 →1,757.00ドル
    WTI+0.03→92.12ドル
    米10年国債+0.10 →1.822%



    本日の注目イベント

    • 中   中国7−9月GDP
    • 中   9月中国不動産価格
    • 中   1−9月中国固定資産投資
    • 中   9月中国小売売上高
    • 中   9月中国鉱工業生産
    • 欧   EU首脳会議(ブリュッセル)
    • 欧   スペイン長期債入札
    • 欧   メルケル・独首相講演
    • 欧   レーン・欧州委員長講演
    • 欧   リーカネン・フィンランド首相講演
    • 英   英9月小売売上高
    • 米   10月フィラデルフィア連銀景況指数
    • 米   新規失業保険申請件数
    • 米   9月景気先行指数
    • 米   7−9月決算発表 → モルガン・スタンレー、マイクロソフト、グーグル




      連日ドル円のレジスタンス・ポイントについて触れていますが、昨日のアジア市場では78円96−97銭の


      重要な水準は抜けずに、上値の重さが意識され海外市場にかけては徐々にドルが下落する展開でした。


      ただそれでも下値は78円60銭辺りで下げ止まり、NYでは一転してドルが急反発しています。





      今朝の日経一面の記事にあった「30日の日銀金融政策決定会合で追加緩和を検討」との報道が伝えられたことが


      ドル買い円売りを誘発しました。


      今朝の朝刊の記事は、時差の関係でNYでは電子版を通じ、日本より早く目にすることができます。


      その電子版で今月30日の決定会合では、「展望リポート」の発表と同時に追加緩和を行う可能性がある、と


      報じています。





      今年2月14日の追加緩和を実施した際に「デフレから脱却し、物価上昇が1%に達するまで最大限の努力をする」


      と公言した日銀総裁でしたが、どうやらその実現は難しそうなことからさらなる追加緩和を迫られそうな状況です。


      ラガルド・IMF専務理事も今回の総会時の会見で、「日銀がさらなる追加緩和を行うことを期待する」といった


      発言をしています。


      米国が動く前に、日銀が追加緩和に動くことで円売り圧力が徐々に高まっている状況です。





      加えて、昨日の住宅着工件数がドル買いに繋がってもいます。


      9月の住宅着工件数は市場予想の77万件を大きく上回る87.2万件でした。


      この数字は約4年ぶりの高水準で、さらに8月分についても上方修正されています。


      また今後の着工件数に繋がる建設許可件数も89.4万件と高水準でした。


      米住宅市場の回復は長い間の低金利政策と、住宅価格の下落が続いてきたことから徐々に購入需要が生まれ、


      まだ本格的な回復には時間がかかるものの、底入れは済んだと見ていいと思います。


      住宅市場の回復は今後の消費にも繋がってきます。


      米景気の回復は「住宅市場がけん引」することになるかも知れません。





      さてテクニカル的には重要な節目を「上抜けした」と見られるドル円ですが、まだトレンドの転換というわけには


      行きません。


      80円を明確に抜けるまでは77−80円の「レンジ相場」と考えておくべきでしょう。


      「日足」では既に重要な「120日線」を抜け、同時に一目均衡表の「雲」も上抜けしています。


      この上には「200日線」がある79円40銭を目指すことになろうかと思いますが、「週足」では「52週線」


      を抜けてはいますが、「週足」であるため、金曜日のNYクローズまでは完全に抜けたかどうか確定しません。


      そのため、79円台を維持できることと、来週月曜日に79円10銭以上の円安水準で取引が開始されることが


      最低条件となります。





      「日足」では「MACD」もゼロの軸を抜けプラス圏に入って来ました。


      79円台は9月19日以来約1ヵ月ぶりのドル高水準であるため、ドルが今後堅調に推移しそうなセンチメントに

      はなっていますが、久しぶりの水準であることから輸出企業などからのドル売りオーダーもそれなりに入ってくると

      考えられます。


      従って、このまま79円台半ばを抜け80円を目指すには時間が必要です。


      昨日のNY市場のように米経済指標の上振れなど、さらなるドル買い材料か、あるいは日銀の追加緩和の実施などの


      円売り材料が望まれます。


      79円台は過去に何度も示現し、市場もドル高モードになる場面がありましたが、その都度押し戻されてきた


      経緯があります。


      今回が「それと同様な展開」で再び77円台に押し戻されるのか、あるいは「今回は違う」のか、


      しっかり見極める必要があります。


      それには80円台を回復し、維持できるかどうかが重要な判断材料になると考えられます。












      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       10/1  バーナンキ・FRB議長 「経済が力強さを増した後も、非常に緩和的な金融政策スタンスがかなりの期間にわたり適切であり続けるとわれわれは見込んでいる」講演で。 -----
       10/4  ドラギ・ECB総裁 「全ての前提条件が整い次第、ECBは国債購入プログラム(OMT)を開始する用意がある」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.29台半ばから → 1.3032まで上昇
       10/9  ドラギ・ECB総裁 「ECBの国債購入(OMT)は理論上、無制限だが無条件ではない」欧州議会で。 -----
       10/9  メルケル・独首相 「(ギリシャでは)多くのことが達成されたが、なさねばならないことも多く残っている」サマラス・ギリシャ首相との会談後の記者会見で。 -----
       10/13  ポリ・スウェーデン財務相 「われわれは半年以内にこうした事態(ギリシャのユーロ圏からの離脱)が起こる可能性を否定すべきではない」ブルームバーグとの電話会見で。 -----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和