今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年10月24日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 欧米の株価が急落したことから、円とドルが買われる「リスクオフ」
    が進む。それでもドル円の下値は限られ79円台後半で推移。
  • ユーロドルはアジア市場の1.30台半ばから急落。格付け会社が
    スペイン5州の格付けを引き下げたことでスペイン国債が続落したことや、
    株価下落に伴うリスク回避の流れからユーロドルは1週間ぶりに
    1.29台半ばまで下落。ユーロは対円でも1円以上のユーロ安場面に。
  • 株価は大幅に下落。デュポンや3Mが業績見通しを引き下げたことを
    嫌気した売りが株価を押し下げ、ダウは243ドル安と1万3100ドル台まで
    下落。マイクロソフトなどIT株が今週に入り売られていたことも伏線に。
  • 株価の大幅下落に債券価格は上昇。10年債利回りは1.76%台まで
    低下。
  • 株安や、対ユーロでドルが買われたことで、金、原油は大幅に下落。
    原油価格は7月中旬以来の86ドル台を記録。
  • 10月リッチモンド連銀製造業指数 → −7


    ドル/円79.71 〜 79.94
    ユーロ/ドル1.2952 〜 1.3008
    ユーロ/円103.28 〜 103.89
    NYダウ−243.36 →13,102.53ドル
    GOLD−16.90 →1,709.40ドル
    WTI−2.06 →86.67ドル
    米10年国債−0.054 →1.761%



    本日の注目イベント

    • 豪   豪第3四半期消費者物価指数
    • 豪   エリス・RBA金融安定局長講演
    • 中   中国 10月HSBC製造業PMI
    • 中   中国9月景気先行指数
    • 独   独10月製造業PMI(速報値)
    • 独   独10月サービスPMI(速報値)
    • 独   独10月ifo景況感指数
    • 欧   ユーロ圏10月製造業PMI(速報値)
    • 欧   ユーロ圏10月サービスPMI(速報値)
    • 欧   ECB・ドラギ総裁、ドイツ議員に対し債務危機について講義
    • 米   FOMC
    • 米   9月新築住宅販売件数
    • 米   8月住宅価格指数




      再びNYダウが243ドル安の大幅下落を見せたことで、市場のセンチメントは「リスクオフ」の流れに


      傾き、ドルと円が買われる展開でした。


      しかしドル円での下落は限定的で、米長期金利の低下にも関わらず79円台後半で堅調に推移しています。


      NYダウは先週末も200ドルを超す下落を見せ、この時も米金利の低下を無視する格好でドル高円安で


      推移しましたが、米金利とドル円相場の相関関係がやや崩れてきたようです。





      この背景はやはり来週30日の日銀金融決定会合での「追加緩和」観測が根強いということだと思います。


      昨日も述べたように、一部の新聞ではその規模を20兆円増やし100兆円にすると報道しています。


      今月は既にECBが政策変更を見送っており、さらに本日のFOMCでもFRBは経済指標の改善傾向を背景に


      政策変更はないと見られています。


      このため、日銀が「追加緩和」に踏み切れば、これまで消極的と言われてきた日銀の姿勢が評価され、ドル円での


      「円売り」に繋がることから、リスクオフにも関わらずドル円では極端な円高が進まない大きな理由ではないかと


      思います。





      ドル円は昨日の東京市場で80円01銭を記録し、一応80円台には乗せましたが、ここからもう一段上昇


      するには、さらなるドル買い円売り材料が必要です。


      テクニカルを見ると、「週足」では重要な「52週移動平均線」を上抜けしているものの、現在その上にある


      一目均衡表の「雲の下限」で頭を押さえられているところです。


      そしてその「雲」の上限は81円ちょうどのところにあり、その途中には80円40銭に「120日線」があり、


      テクニカル上の重要なレジスタンスが多く集まっています。


      そのため、ここからこの水準を完全に上抜けするには「それなりの材料」が必要なことは明らかです。





      一方で「週足」の「MACD」を見ると、既にゴールデンクロスを示現しており、ドル円が上昇傾向にあることが


      分かります。


      「MACD」が「シグナル」を上回るのは今年の4月13日以来ということになります。


      そしてドル円が先週の木曜日に79円台に乗せてから今日でちょうど1週間です。


      この間一度も79円台を割り込んでいないことから、今回の80円台テストは、これまで何度も押し戻されてきた


      動きとは異なっていると言えます。





      ただ気になるのは、NY株式市場の行方です。


      先週末に続き昨日も200ドルを超す大幅な下げを見せたことで、「史上最高値の更新も近い」と見られていた


      強気のセンチメントが修正を余儀なくされています。


      株価の下落は米金利の低下に繋がり、上述のように、ドル円との相関関係がやや崩れて来ているものの、長期的に見れば


      やはりその関係は維持されます。


      米金利の低下が続けば、いずれドル円相場も再び円高方向に収斂されてくる可能性があります。





      ユーロドルが1.30を大きく割り込んで、約1週間ぶりに1.29台半ばまで下落しました。


      格付け会社ムーディーズがカタルーニァ州など5州を格下げしたことも響きましたが、市場はガリシア州の議会選挙後には、


      ラホイ首相が支援要請を行うと見ていましたが、一向にその気配がないことに不安を覚えたことも作用したようです。


      ガリシア州での勝利は支援要請にプラスに働くと見られていたため、支援要請は時間の問題との観測もありました。


      遅くとも今週中には支援要請に踏み切るものと思われますが、支援を躊躇するようだと、スペイン問題は再び混沌となる


      可能性があることから、ユーロの下落に繋がることも考えられます。


      その場合、ユーロドルは1ヵ月以上1.28台を割り込んでいないことから、この水準が下値のメドとなります。


      依然として、1.28−1.31のレンジ内での動きと見ております。















      What's going on ?」とは・・・
      会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
      為替はさまざま事が原因で動きます。
      その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


      日時 発言者 内容 市場への影響
       10/1  バーナンキ・FRB議長 「経済が力強さを増した後も、非常に緩和的な金融政策スタンスがかなりの期間にわたり適切であり続けるとわれわれは見込んでいる」講演で。 -----
       10/4  ドラギ・ECB総裁 「全ての前提条件が整い次第、ECBは国債購入プログラム(OMT)を開始する用意がある」理事会後の記者会見で。 ユーロドル1.29台半ばから → 1.3032まで上昇
       10/9  ドラギ・ECB総裁 「ECBの国債購入(OMT)は理論上、無制限だが無条件ではない」欧州議会で。 -----
       10/9  メルケル・独首相 「(ギリシャでは)多くのことが達成されたが、なさねばならないことも多く残っている」サマラス・ギリシャ首相との会談後の記者会見で。 -----
       10/13  ポリ・スウェーデン財務相 「われわれは半年以内にこうした事態(ギリシャのユーロ圏からの離脱)が起こる可能性を否定すべきではない」ブルームバーグとの電話会見で。 -----
       10/21  前原・経済財政担当相 「その競争を続けても意味は無いと思うが、相対的な意味で日本の金融緩和はまだまだ足りない」フジテレビの番組で。 -----
       10/23  グリーンスパン・前FRB議長 「(米経済は)将来の税率の水準を巡り途方もない大きな不確実性がある」米証券金融市場協会の年次祖総会で。 -----

      ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


      What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

      What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和