今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年11月5日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 米10月の雇用統計が好調だったことを受けドルは主要通貨に対して
    全面高の展開に。ドル円は約半年ぶりに80円台半ばを超え、80円68銭
    までドル高が進む。米雇用市場の改善が続き、追加緩和観測が急速に後退。
  • ユーロドルでもドル高が進みユーロは下落。ユーロ圏製造業景気指数の
    悪化もありユーロドルは1.28台後半から、1.28台前半まで売られ
    約3週間ぶりの安値を記録。
  • 株式市場は雇用統計が改善していたにも関わらず大幅反落。大統領選を
    まじかに控え、先行きが不透明だとの見方もあったが、予想外の株価の下落
    を懸念する声も。ダウは前日比139ドル安で1万3100ドルを割り込む。
  • 株価の下落から債券相場は堅調に推移。長期金利は小幅に低下し、
    1.71%台で取引を終える。
  • 10月非農業部門雇用者数 → +17.1万人
  • 10月失率率 → 7.9%



ドル/円80.24 〜 80.68
ユーロ/ドル1.2822 〜 1.2892
ユーロ/円103.05 〜 103.78
NYダウ−139.46 →13,093.16ドル
GOLD−40.30→1,675.20ドル
WTI−2.23 →84.86ドル
米10年国債−0.020 →1.710%



本日の注目イベント

  • 豪   豪9月貿易収支
  • 豪   豪9月小売売上高
  • 中   中国10月HSBCサービス業PMI
  • 米   G20(メキシコ市)
  • 米   10月ISM非製造業景況指数
  • 加   カナダ9月住宅建設許可




    10月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上回る17万1千人だったことを受け、


    ドル円はこれまで抑えられていた80円35−65銭を一応抜けました。


    NY引けでは80円45銭水準で、ドル高値からやや下落しましたが、これまで抜けなかった重要な


    レジスタンス・ポイントをひとまず抜けた意義は大きいと思います。





    80円35−65銭の間にはテクニカル上でも重要な抵抗線が集まっており、これが意識されていたこともあり、


    ドル円は80円台半ばを前にして上昇が何度か止められていました。


    この重要な水準を上抜けするには、さらなる「ドル買い材料」か「円売り材料」が必要とのコメントも


    残しましたが、今回の雇用統計の結果が「ドル高材料」となりドルを押し上げたことになります。


    今回は、10月の雇用者数が予想を上回っただけではなく、9月の雇用者も11万4千人から、14万8千人に、


    3万4千人も上方修正されました。


    これで7月以来、4ヵ月連続で14万人以上の雇用増が続いたことになります。





    今回の上昇で、今朝の段階では「週足」のローソク足は「120週移動平均線」を上抜けしています。


    この移動平均線は3月に84円台までドル円が急騰した際に上値を抑える役目もしており、完全に上抜けする


    ことに失敗しています。


    その結果、ドル円はズルズルと値を下げ77円台前半まで下落したことは記憶に新しい所です。


    「120週線」を上抜けしたのは2007年10月以来、実に5年ぶりのことです。


    「週足」では「MACD」もゼロの軸を超えて来ており、中長期的なドルの上昇を示唆しています。





    しかし、まだ安心はできません。


    現在足元では「120週線」を抜けてはいますが、一目均衡表の「雲」の中を上昇している所です。


    この「雲」を完全に抜けるには80円82銭を明確に上回る必要があります。


    その意味ではドル円の上昇はまだ「正念場」が続いており、手放しで喜ぶわけには行きません。


    81円台に乗せた時にはようやく安心感が出てくると思われますが、明日は米大統領選もあることから


    依然ドルの先行きには不透明感が残っていると思います。





    米大統領選ではオバマ、ロムニー両氏への支持率は拮抗しているようで、先のハリケーンの対応を巡り、ややオバマ氏


    有利と伝えられています。


    市場では、オバマ氏が再選されれば、金融規制がさらに強まり「ドル安円高」に振れ、ロムニー氏が勝利すれば、


    「追加緩和」観測が後退することから「ドル高円安」に振れると読んでいますが、それほど明確な影響があるかどうかは


    疑問です。


    また、大統領選とともに、上下院議会選挙も極めて重要です。


    日本と同様に議会の「ねじれ現象」が解消しない限り、いわゆる「財政の崖」問題の解決が簡単ではないからです。





    また、2011年にもありましたが、財政赤字の上限問題も紛糾しそうです。


    米国が最上級格付けの「AAA」(トリプルA)から格下げされたのも、この問題がきっかけでした。


    このように、潜在的な「ドル売り材料」もあることは意識しておく必要があろうと思います。


    さらに現在行われている「ツイスト・オペ」が12月で終了します。


    そのため、FRBはもう一段「追加緩和」を実施するとの観測も根強くあります。


    今年最後のFOMCは12月11日(火)に予定されており、今年と言うより、来年の相場を占う意味で重要な


    イベントになろうかと思います。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    11/1 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「FRBは失業率が7.25%に低下するまでMBS購入を継続し、失業率が6.5%に下がるまでFF金利の誘導目標をゼロ近くに維持すべきだ」講演で。 -----

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和