今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年11月21日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は住宅指標の改善を手掛かりに81円台半ばから堅調に推移。
    指標発表直後には81円76銭までドル高が進み、連日ドルの高値を更新。
    欧州債務危機への楽観的な見方もあり、ほぼこの日のドル高値圏で引ける。
  • ユーロドルは1.28台を挟み一進一退。ユーロ圏財務相会合の結果を
    見極めたいとのムードの中、方向感のないもみ合いに終始。
  • 株式市場はまちまち。バーナンキ議長の講演内容で一時下げ幅を拡大した
    ものの、引けは前日とほぼ同水準に。ダウは7ドル安、ナスダックは小幅な
    プラス圏で引ける。
  • 債券相場は「財政の崖」への懸念がやや和らいでいる事を背景に3日続落。
    10年債利回りも1.66%台まで回復。
  • 金は反落。原油価格もハマスが停戦に合意したことを受け大幅に反落。
  • 10月住宅着工件数 → 89.4万件
  • 10月建設許可件数 → 86.6万件



ドル/円81.47 〜 81.76
ユーロ/ドル1.2786 〜 1.2829
ユーロ/円104.34 〜 104.76
NYダウ−7.45 →12,788.51ドル
GOLD−10.80 →1,723.60ドル
WTI−2.53 →86.75ドル
米10年国債+0.057 →1.668%



本日の注目イベント

  • 日   10月貿易統計
  • 中   中国 10月景気先行指数
  • 独   独10年債入札
  • 欧   ポルトガル短期入札
  • 英   BOE議事録(11/7、8日分)
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 米   11月ミシガン大学消費者信頼感指数(改定値)
  • 米   10月景気先行指数





ドル円は海外市場で81円76銭まで「ドル高円安」が進み、円は主要通貨に対して依然弱含む展開が


続いています。


80円台は底固めした可能性が高く、81円台も値固めしている展開の様にも見えます。





今週に入ってからのドル円は、東京市場ではドルの上値が重く、一方海外市場ではドル買い円売りが活発な動きを


繰り返しています。


これは、80円台〜81円台が約半年から7ヵ月半ぶりの水準だということもあり、東京時間では実需のドル売りが


出ていることが背景で、海外市場では円の先安感が急速に台頭していることを反映した結果かと思います。


「Brics」という言葉の考案者でもある、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのジム・オニール


会長は、「長期的に円安が続く」と、円に対してベアリッシュ(弱気)に転換したとレポートしています。





ドル円は81円台半ばがやや壁となり、昨日日銀の決定会合の結果が出た際や、その後の白川日銀総裁の記者会見


などを受けて下押しする場面もありましたが、下落幅は限定的でした。


米国の「財政の崖」問題がなんとか回避できるのではないかとの見方が広がり、さらに「ギリシャ支援」問題でも、


少なくともギリシャが向こう1年か2年程度持ちこたえられるような案を考えるだろう(ブルームバーグ)


といった楽観的な見方も円売りを誘っている背景です。


ドル円は81円76銭まで上昇したことで、14日の野田総理の「解散発言」以来、約2円30銭ほど円安に振れています。


4営業日連続で円が下落している訳ですが、やや下落スピードも早すぎるのではないかと感じます。


82円を目前に、一旦は「調整」する可能性もあります。また、今後さらに円安が進むには「調整」も必要です。


仮に82円台を覗くような状況になれば、「80円台の底固めは完了」したと思われ、80円〜85円の新しいレンジに


入っていくと予想しています。





これまで長い間79−80円台は「ドルの売り場」だったわけです。


輸出業者にとっては、この水準でドルを円に換えておかないと、77円台でドルを売ることになる不安感が常にありました。


正に、円高方向にバイアスがかかっていたことになります。


足元の81円台後半の水準から82円台に乗せれば、輸出業者にとってようやく一息つける状況になり、「円先高観」といった


呪縛から解放され、急いでドルを売ることを控えるようになります。


一方そのような状況になれば反対に輸入業者の方があわててドル買いを早めに手当てすることになり、「リーズ・アンド・ラッグズ」


が働いてきます。


これが市場での需給に影響を与えることになり、さらに円安方向に進むというストーリーも考えられそうです。





ドル円は8月の米雇用統計が発表された9月10日の77円13銭を底値に反発していますが、今週月曜日にも


記述したように、「週足」までの比較的長いチャートでは全てドル上昇を示唆しています。


今後さらに上昇するとすれば、「週足」の200日線が示す85円16銭が次のターゲットということになります。


この水準は足元の水準からは余りも遠いため、もう少しインサイドのマイナーなレジスタンスも探して見る必要があります。


3月15日の84円18銭から上記底値までの下げ幅は7円05銭です。


この値幅をフィボナッチ・リトリースメントで確認して見ると、既に半値戻しは達成しています。


また、61.8%にあたる、81円49銭も抜けています。


その結果、フィボナッチでいうところの最後のレジスタンスのメドとなる76.4%は、82円52銭になります。


もちろん、その前の82円は「大台替え」ということで意識はされ易い水準であることは当然です。


今週は22日〜23日にかけて日米ともに祝日であることを考えると、一旦利益確定のドル売りに押される可能性は


低くはないと思われます。


ある程度ポジションを軽くしておく必要があると考えます。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
11/1 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「FRBは失業率が7.25%に低下するまでMBS購入を継続し、失業率が6.5%に下がるまでFF金利の誘導目標をゼロ近くに維持すべきだ」講演で。 -----
11/5 レーン・欧州委員 「12日にブリュッセルで開催されるユーロ圏財務相会合でギリシャに関する決定を行う必要がある」G20後の記者会見で。 -----
11/6 ラホイ・スペイン首相 「支援要請でスペイン国債の利回りがどれだけ下がるか知る必要がある」スペインのラジオ局で。 -----
11/7 ドラギ・ECB総裁 「最新のデータは他国での展開がドイツ経済に影響し始めていることを示唆している」フランクフルトの会議で。 ユーロドル1.28台前半から→1.27台半ばに
11/8 ドラギ・ECB総裁 「決定は完全にスペインとスペイン政府次第だ。ECBは事前にいかなる保証もできない」スペインの支援要請に関して。  ----- 
11/12 サマラス・ギリシャ首相 「われわれは一層の団結力を発揮し、決定的な2歩目を記した。これからわれわれが目にするのは回復と成長だ」2013年予想案を可決して。  ----- 
11/12 ユンケル・ユーロ圏議長 「ギリシャは行うべき事柄の多くを実行し、実現した野心的な改革プログラムと、2013年予算は印象的だ」ブリュッセルで記者団に。  ----- 
11/13 オランド・仏・大統領 「(ユーロ圏やIMFは)支援を加速すべきだ」ギリシャ支援について記者会見で。  ----- 
11/13 イエレン・FRB副議長 「ゼロ金利政策を2016年初めまで継続する可能性もある」カリフォルニア州バークリーでの講演で。  ----- 
11/19 白川・日銀総裁 建設国債を日銀が買い取る案に対して「IMFが発展途上国に助言をする際に、やってはいけないことのリストの最上位だ」記者会見で。  ----- 

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和