今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年11月30日(金)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は82円を挟み一進一退。円売り圧力が優勢なものの、
    82円台前半ではドル売り円買いも目立ち、81円台ではドル買い意欲も
    強くもみ合い。
  • ユーロドルは堅調に推移し、先月末以来となる1.3015水準まで
    買われたものの、再び1.29台に押し戻され引ける。イタリアの中長期債入札が
    好調だったことでユーロに買いが入ったことが背景。
  • 株式市場は続伸。ダウは引けにかけて上げ幅を縮小したものの、36ドル高で
    1万3千ドル台を回復。
  • 債券相場は4日続伸し、長期金利は1.62%台まで低下。
  • ドル安が進んだことから金、原油はともに反発。
  • 7−9月GDP(確報値) → +2.7%
  • 新規失業保険申請件数 → 39.3万件
  • 10月中古住宅販売成約指数 → +5.2%



ドル/円81.91 〜 82.26
ユーロ/ドル1.2946 〜 1.3015
ユーロ/円106.21 〜 106.80
NYダウ+36.71→13,021.82ドル
GOLD+13.00 →1,729.50ドル
WTI+1.58 →88.07ドル
米10年国債−0.01 →1.620%



本日の注目イベント

  • 日   10月失業率
  • 日   10月消費者物価指数
  • 日   10月鉱工業生産
  • 欧   ユーロ圏10月失業率
  • 欧   ユーロ圏11月消費者物価指数(速報値)
  • 米   10月個人所得
  • 米   10月個人支出
  • 米   10月PCEコア・デフレーター
  • 米   11月シカゴ購買部協会指数
  • 加   カナダ7−9月GDP





前日オバマ大統領とベイナー下院議長が「財政の崖」を巡る問題で楽観的な見方を示したことから米株式市場が


大幅な上昇を見せ、為替市場では「リスクオン」の流れから、ドル高円安が進みましたが、昨日は一転して


崖回避に対する懸念が台頭しています。





ベイナー下院議長は「ここ2週間、実質的な進展はない」と懸念を表明。上昇していた株価が引けにかけて


上げ幅を縮小する要因になっており、リード民主党院内総務も「中間層の減税が打ち切られたら、ベイナー議長の


責任になる」と応じ、オバマ大統領も富裕層に対する減税受け入れを拒否しています。





今週27日に行った「ブルームバーグ・グローバル・ポール」の調査によると、世界の投資家の4人に3人が


「財政の崖回避でオバマ大統領と議会指導部が短期的な合意に達する」と予想していると伝えています。


確かに崖回避を巡る様々な意見が飛び交う中、楽観的な見通しが優勢ですが、ギリギリまでお互いの立場を有利に


導こうとする「駆け引き」が続けられているように見えます。


足元には急峻な崖があり、その淵で戦っていることから、間違って落ちなければいいな、とヒヤヒヤしている状況です。





欧州情勢が一服したことからドル円は、米「財政の崖」を巡る要人発言と、国内では追加緩和に関する発言で


上下を繰り返している状態です。


日米では株価が上昇し、長期金利が歴史的な水準にまで低下しています。


本来ならば、リスク資産の株式と安全資産の債券は反対の動きをしますが、足元では株と債券が同時に買われる


という、奇妙な状況が続いています。


これは「追加緩和観測」が根強いという背景があるからです。


特に国内では、安倍自民党総裁の一連の発言以来、追加緩和に対してはより積極的進められるとの期待もあり


円安、株高が進んでいます。


米長期金利は4日続落し、1.62%台ですが、ドル円は依然として82円前後で推移しているのも、こういった見方が


背景になっているものと思われます。





ドル円は81円80銭ー82円20銭と、82円を挟み一進一退です。


しばらくはこの状況が続くと思われ、大雑把に81円50銭〜82円50銭程度のレンジが予想されます。


円が売られ易い状況には変わりありませんが、「財政の崖」と「衆議院選挙」という二つの不確定要因を前に


動きにくい状況です。


また、この水準は日本経済にとっても意外に「居心地がいい」水準なのかも知れません。


輸出企業にとっては想定レートを「78円〜80円」に設定しているところが多いため、ようやく一息つける


状況です。


輸入企業にとっても3−4円円安に振れたからといって、その分を価格に転嫁する水準でもありません。


また、輸入企業には「これまでの貯金」もありそうです。





今年の春先、日銀の予想外の追加緩和からドル円が84円18銭を記録したのが3月15日でした。


そこから81円台半ばまで下落するのに2週間強かかっています。


今回82円台に乗せたのが今月21日です。


既に10日程82円前後を維持しています。


来週後半までには、現在の水準を起点としてどちらかに動き始める「兆候」も出て来るのではないかと期待しています。






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今日で11月も終わり、明日からは12月です。


多くの人が「もう12月か・・・」といった感想を持っているのではないでしょうか。


街はすっかりクリスマスムードになっており師走を感じさせられます。


当社のビルの1階にも先週から巨大なクリスマスツリーが現れ


一気に気分を変えてくれています。


月日の経過が早く感じられるのはイヤですが、師走のこの雰囲気は何度味わってもいいものです。


良い週末を・・・・。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
11/1 ローゼングレン・ボストン連銀総裁 「FRBは失業率が7.25%に低下するまでMBS購入を継続し、失業率が6.5%に下がるまでFF金利の誘導目標をゼロ近くに維持すべきだ」講演で。 -----
11/5 レーン・欧州委員 「12日にブリュッセルで開催されるユーロ圏財務相会合でギリシャに関する決定を行う必要がある」G20後の記者会見で。 -----
11/6 ラホイ・スペイン首相 「支援要請でスペイン国債の利回りがどれだけ下がるか知る必要がある」スペインのラジオ局で。 -----
11/7 ドラギ・ECB総裁 「最新のデータは他国での展開がドイツ経済に影響し始めていることを示唆している」フランクフルトの会議で。 ユーロドル1.28台前半から→1.27台半ばに
11/8 ドラギ・ECB総裁 「決定は完全にスペインとスペイン政府次第だ。ECBは事前にいかなる保証もできない」スペインの支援要請に関して。  ----- 
11/12 サマラス・ギリシャ首相 「われわれは一層の団結力を発揮し、決定的な2歩目を記した。これからわれわれが目にするのは回復と成長だ」2013年予想案を可決して。  ----- 
11/12 ユンケル・ユーロ圏議長 「ギリシャは行うべき事柄の多くを実行し、実現した野心的な改革プログラムと、2013年予算は印象的だ」ブリュッセルで記者団に。  ----- 
11/13 オランド・仏・大統領 「(ユーロ圏やIMFは)支援を加速すべきだ」ギリシャ支援について記者会見で。  ----- 
11/13 イエレン・FRB副議長 「ゼロ金利政策を2016年初めまで継続する可能性もある」カリフォルニア州バークリーでの講演で。  ----- 
11/19 白川・日銀総裁 建設国債を日銀が買い取る案に対して「IMFが発展途上国に助言をする際に、やってはいけないことのリストの最上位だ」記者会見で。  ----- 
11/27 ユンケル・ユーロ圏議長 「きょう決定された全ての措置により、ギリシャの公的債務が持続可能な道筋に乗るは明らかだ。これは非常に難しい合意だった」ブリュッセルで記者団に。  ----- 
11/27 フィッシャー・ダラス連銀総裁 「無制限の量的緩和などありえない。MBS購入の第一弾には支持したが、今はもう十分だ」フランクフルトの講演で。  ----- 

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和