2012年12月5日(水)
おはようございます。
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- 「財政の崖」問題で進展がないことや、82円台半ばが徐々に重くなってきた
ことを背景に、ドル円は82円を割り込む。一時81円72銭までドル安が進み、
3営業日振りの水準を付けたが、その後は買い戻しも入り、81円台後半で引ける。 - ユーロドルでもドル安ユーロ高が進む。前日1.30台にしっかり乗せたユーロドルは
ドル安の流れを受けたことや、スペイン、イタリアなどの国債利回りが低下したことを
手掛かりに、1.3108まで続伸し、1.30台後半で取引を終える。 - 株式市場は、オバマ大統領が富裕層の税率引き上げを改めて主張したことから続落。
ダウは13ドル安と小幅に下落。 - 債券相場は堅調。市場が「リスクオフ」の流れに傾いたことから債券への需要が高まり、
10年債利回りは1.60%台まで低下。 - ドル安が進み「リスクオフ」の流れから金は大幅に反落し、約1ヵ月振りに1700ドルの
大台を割り込む。原油価格も下落したが下げ幅は小幅。
| ドル/円 | 81.72 〜 81.98 |
| ユーロ/ドル | 1.3073 〜 1.3108 |
| ユーロ/円 | 106.95 〜 107.34 |
| NYダウ | −13.82→12,951.78ドル |
| GOLD | −25.30 →1,695.80ドル |
| WTI | −0.59 →88.50ドル |
| 米10年国債 | −0.017 →1.606% |
本日の注目イベント
- 豪 豪7−9月GDP
- 中 中国HSBC11月サービス業PMI
- 独 独11月サービス業PMI(改定値)
- 欧 スペイン長期債入札
- 欧 ユーロ圏11月総合景気指数(改定値)
- 欧 ユーロ圏11月サービス業景気指数(改定値)
- 欧 ユーロ圏10月小売売上高
- 欧 ファンロンパイ・EU大統領講演
- 欧 アスムセン・ECB理事講演
- 英 英11月サービス業PMI
- 米 11月ADP雇用者数
- 米 11月ISM非製造業景況指数
米「財政の崖」回避に向けた合意がなかなか進展しないことに市場はややいらだちを感じ始め、為替市場では
ドルが売られ、円やユーロが上昇する展開に傾きつつあります。
株式市場では株価の上値が重くなり、債券市場では債券への需要が高まり長期金利が低下して、金融市場全体が
「リスクオフ」という名の門前で思案している状況です。
オバマ大統領は、昨日ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「共和党が提案する財政の崖回避策は
中身が十分でなく、向こう10年間で4兆ドル(約327兆3000億円)の赤字を削減するには不十分だ」
と語っています。
またホワイトハウスでも、「合意できる可能性はある」としながらも、「残念なことに」ベイナー下院議長の提案は
「現在ところ、依然としてバランスを欠いている」と指摘していました。
ブルームバーグのよると、オバマ大統領がテレビインタビューに応じるのは、大統領選での勝利後初めてのことで、
議会との間の溝は依然埋まっていないことは明らかだとしています。
「財政の崖」回避は時間との勝負という面もあり、市場では進展のなさに次第にいらだちと不安感が台頭して
きた状況です。
82円台を順調に維持してきたドル円はNY市場で一時81円72銭まで下落し、3営業日ぶりに81円台後半を
付けており、ユーロドルでもドル安が進み、こちらは1ヵ月半ぶりに1.31台までユーロが上昇しました。
ただそれでも、市場の楽観的な見方は維持されており、円高修正の流れは変わっていないと思われます。
むしろ、円高が進めば、ユーロ円、ドル円などでは「買い意欲」が根強いと思われ、この水準からの大幅な円高は
想定しにくいと予想されます。
投機筋の円売りポジションが記録的な水準にまで積み上がっていることを指摘する専門家もいますが、一旦構築した
ポジションをそう簡単に解消するものでもありません。
売った円の買い戻しを徐々に進めることはあっても、現在の円安の流れを変えてまでポジション解消を図るとは
思えません。
昨日衆院選が公示され、各党首が一斉に街頭演説に繰り出しました。
注目の安部自民党総裁は、これまで発言してきたことを繰り返すばかりで、特に新鮮味はありませんでした。
目立ったのは、第3極と言われている政党の党首が安部総裁と似たような発言をしていたことです。
「景気回復」、「雇用の創出」、あるいは「日本再生」など、安部総裁の発言がきっかけに、マーケットが実際に動いた
ことを意識して、取ってつけたような言葉が飛びかい、その実現策を訴える声は聞かれませんでした。
今回の衆院選の結果がどうであれ、結局これまで以上に追加緩和圧力が増すことは「既定路線」と考えられそうです。
ギリシャやスペインが財政再建に向け行動を起こしたことで、再び上昇傾向を示したユーロは「財政の崖」問題もあり、
約1ヵ月半ぶりに1.3108まで上昇しています。
ドイツでは最大与党である、キリスト教民主同盟(CDU)が党大会を開き、メルケル首相を党首に再選しました。
メルケル首相は挨拶の中で、「通貨ユーロを守るのではなく、強くしなけらばならない」と、ユーロに対する楽観論を
牽制しています。
昨日もこの欄で述べましたが、1.30台に乗せたユーロドルは1.34台まで重要なレジスタンスはありません。
意識されるのは10月中旬に記録した1.3130−60水準で、ここを抜けると上昇が加速しそうです。
ドル円も82円台半ばを3度試しながら83円台を伺う勢いもなく、「財政の崖」を嫌気したドル売りに転じていますが、
これで先週の高値から約1円強下落したことになります。
ここからの下落幅は限定されると思われますが、やはり気になるのは「財政の崖」問題です。
可能性は低いものの、最悪の事態も想定しておかなければなりません。
81円の半ばが軽いサポートレベルで、その下では「4時間足」の「120日線」が示している81円29銭
が意識されます。
| 日時 | 発言者 | 内容 | 市場への影響 |
| 12/3 | ダドリー・NY連銀総裁 | 「失業率は依然として、受け入れがたいほど高水準だ」講演で。 | ----- |
※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。
本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。
What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)
What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)



