今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年12月6日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は東京市場の昼前に日銀が追加緩和を実施する
    との観測が伝わり、81円台後半から82円30銭水準まで
    ドル高が進み、海外市場でもこの流れが継続。
    ドル円は82円48銭まで上昇し、ほぼこの水準で引ける。
  • ユーロドルは上昇傾向が一服。アジア時間に1.3126まで
    買われたユーロドルは、ユーロ圏の小売売上高が予想以上に落ち込んでいた
    ことを材料に反落し、1.3060まで下落。
    一時107円96銭まで買われたユーロ円も107円台前半まで下落。
  • 株式市場は3日振りに反発。オバマ大統領が条件つきながらも、財政協議に
    ついて約1週間以内に合意できると発言したことを手掛かりにダウは82ドル高と、
    1万3000ドル台を回復。
  • 債券相場は続伸。「財政の崖」問題解決に楽観論があるものの、景気に対する
    悪影響は避けられないとの見方から10年債利回りは一時1.57%台まで低下。
    株価が上昇したことで、やや売られたものの1.59%台で引ける。
  • 金、原油はともに続落。
  • 11月ADP雇用者数 → 11.8万人
  • 11月ISM非製造業景況指数 → 54.7



ドル/円82.05 〜 82.48
ユーロ/ドル1.3060 〜 1.3090
ユーロ/円107.18 〜 107.85
NYダウ+82.71→13,034.49ドル
GOLD−2.00 →1,693.80ドル
WTI−0.62 →87.88ドル
米10年国債−0.013 →1.593%



本日の注目イベント

  • 豪   豪11月雇用統計
  • 欧   ユーロ圏7−9月GDP(改定値)
  • 欧   ECB政策委員会
  • 欧   ドラギ・ECB総裁記者会見
  • 欧   ギリシャ9月失業率
  • 欧   レーン・欧州委員講演
  • 英   BOE政策金利発表
  • 米   新規失業保険申請件数
  • 加   カナダ10月住宅建設許可





前日海外市場で82円を割り込み、81円72銭まで「調整」したドル円でしたが、昨日の日本時間11時半頃に


伝わった西村・日銀副総裁の発言で、一気に82円30銭前後のドル高まで押し上げられ、


再び82円台半ばを試す展開が続いています。





副総裁は新潟市で行われた講演の中で、「今後も、当面の物価安定のメドの達成に向け、新しい手法も駆使しながら


強力に金融安定を推進していく」と述べています。(ブルームバーグ)


この発言内容で、今月20日から21日に行われる日銀決定会合で「追加緩和」が実施されるとの観測が高まり、


円売りドル買いが加速し株価も押し上げました。


また、ちょうどこのタイミングにブルームバーグが、安倍総裁のブレーンの一人とされる、浜田エール大学教授との


インタビュー内容を伝え、教授は「来年4月任期を迎える白川総裁の後任が今以上の金融緩和を行えば、数カ月以内


でデフレ脱却を実現できる」との見方を示したことも、円売りに拍車をかけたようです。





円安材料にはすぐに反応する足元の地合いにはやや違和感を感じますが、安倍総裁のこれまでの発言が徐々にその効果を


失いつつある中で、今度は日銀の当局者から「援護射撃」があったことで市場参加者がこの流れに飛び乗ったと


いった格好です。


新聞各社の世論調査の結果を見ても、安倍総理実現の可能性はさらに高まり、今月16日の選挙投票日前にも


もう一段の円安、株高が進む可能性があります。





ドル円は結局81円台での取引は「わずか19時間」に留まり、再び82円台半ばを試す展開になっています。


82円台半ばから上値はこれまでに3回試して押し戻されてきたことから、82円55〜82円85銭辺りが


やや壁になりつつあります。


この水準を上抜けできれば83円台が見えてきますが、「追加緩和観測」だけでは材料不足かと思います。


衆院選での自民党勝利、そして安倍総理誕生は既に相場に織り込まれていると思われ、明日発表される米雇用統計


で「ポジィティブ・サプライズ」などが出れば、一気に83円台に乗せることも可能かと思います。





米「財政の崖」問題は共和党が、富裕層に対する減税も他の所得層と同様に継続すべきとのこれまでの姿勢から


やや変化を見せています。


富裕層に対する所得税率を引き上げる代わりに、所得控除額を圧縮する方法を提案しているようです。


オバマ大統領はそれでも提案に対して「歳入、歳出のバランスが悪い」と依然批判的ですが、昨日企業経営者との


会合で財政協議に言及し、「私以上にこの協議を終わらせたいと望んでいる者はいない」「約1週間以内に解決する


ことは可能だ。それほど困難ではない」と発言し、これがNY株式市場の株価押し上げに繋がっています。


ただ大統領はそれでも、合意するには共和党側の歩み寄りが不可欠であるとの姿勢は変えていません。


市場の楽観論をよそに、両者の駆け引きはぎりぎりまで続きそうです。












What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


日時 発言者 内容 市場への影響
12/3 ダドリー・NY連銀総裁 「失業率は依然として、受け入れがたいほど高水準だ」講演で。 -----
12/5 オバマ大統領 「私以上にこの協議を終わらせたいと望んでいる者はいない。約1週間以内に解決することは可能だ」企業経営者との会合で。 NYダウ82ドル高、ドル高に。

※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和