今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年12月12日(水)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は米FOMCでの緩和期待が強まる中、日銀に対する緩和観測も
    根強く円売りが優勢の展開。ユーロ円などの上昇にも引っ張られ82円58銭まで
    ドル高円安に。上値が重いとされる82円60−80銭を前に上昇が鈍るものの
    下値も徐々に切り上がる。
  • ユーロドルは続伸。FOMCで緩和策を継続するという見方に加え、
    ドイツZEW景況感指数を受けてユーロドルは1.29台半ばから
    1.3015まで上昇。ユーロは対円でも107円台半ばまでユーロ高が
    進む。
  • 株式市場は5日続伸。ドイツの景況感の改善やオバマ大統領が財政協議に向け
    柔軟な姿勢を見せたことなどを背景にダウは78ドル上昇し、1万3200ドル台を
    回復。
  • 一方債券相場は続落。3年債入札が好調だったことも材料視されず軟調な展開に、
    10年債利回りは約2週間ぶりに1.65%台まで上昇。
  • 10月貿易収支 → 422億ドルの赤字


    ドル/円82.32 〜 82.58
    ユーロ/ドル1.2982 〜 1.3015
    ユーロ/円106.92 〜 107.41
    NYダウ+78.56→13,248.44ドル
    GOLD−4.80 →1,709.60ドル
    WTI+0.23 →85.79ドル
    米10年国債+0.038 →1.654%



    本日の注目イベント

    • 豪   豪12月ウエストパック消費者信頼感
    • 豪   スティーブンス・RBA総裁講演
    • 独   独11月消費者物価指数(改定値)
    • 欧   ユーロ圏10月鉱工業生産
    • 欧   EU財務相会合(ブリュッセル)
    • 欧   OPEC総会(ウイーン)
    • 英   英11月失業率
    • 米   バーナンキ・FRB議長記者会見
    • 米   11月月次財政収支





    「合意」か「決裂」か、残された時間が徐々に少なくなる中、ベイナー下院議長は昨日議場で「大統領の歳出削減策


    はどこにあるのだ」と語り、オバマ大統領に歳出削減案を提案するよう求めました。


    9日に行われたオバマ大統領との会談についても「有意義だった」との認識も示し、両党が年内に予算合意を


    まとめる可能性についてもまだ「望みがある」と語っています。(ブルームバーグ)





    また、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙は、「財政の崖」に関するホワイトハウスと


    ベイナー下院議長との交渉は、ここ数日着実に進展しており、暗礁に乗り上げたと思われた話し合いが息を


    吹き返している、と関係者が明らかにしたことを報じています。


    さらに、「関係者の話によれば、交渉はここにきて切迫感が増して大きく動いている。ただ、双方とも詳細については


    公表しないことで合意しており、どの部分で事態が打開されたのかは明らかでない」と伝えています。


    これらの動きを市場では好感して、NY株式市場ではダウが78ドル高と、5営業日続伸し、引け値では


    1万3248ドルと、オバマ大統領再選前の水準にほぼ肩を並べています。


    オバマ氏がロムニー候補を破ったことで、富裕層への減税が打ち切られることを見越した株価の急落で、一時、


    1万2500ドル台まで下落したダウ平均株価でしたが、既に700ドル程上昇したことになります。





    「財政の崖」問題が懸念されながらも上昇している株価は、昨日から始まったFOMCに対する楽観的な見方も


    反映していると思われます。


    今月末で期限が切れる「ツイストオペ」に替えてどんな緩和策を打ち出してくるのかが焦点で、場合によっては


    月450億ドルの国債を購入するのではないかといった見方もあります。


    「追加緩和」の継続は、株価と債券相場の上昇要因となり、為替ではドル安へと働きますが、ドル円については


    4日後に迫った衆院選での「自民圧勝」観測と、来週19−20日に開催される日銀金融政策決定会合での


    さらなる「追加緩和」観測が背景となり、円高には振れていません。





    一方ユーロドルでは昨日の動きが象徴的でしたが、モンティ・イタリア首相辞任など悪材料への反応は限定的で、


    ドイツ経済指標の好転には素直に反応しています。


    米「追加緩和」観測をベースにユーロ高ドル安の流れは、円売りユーロ買いにも繋がり、ユーロ円が上昇したと


    考えられます。





    ユーロ円は今月5日に107円95銭まで上昇した後106円台割れまで急落しましたが、再び上値を追う展開


    です。


    107円台半ばから上ではしこり玉も観測されることからここからの上昇にはやや懐疑的ですが、「4時間足」までの


    短いチャートでは先行指標ではある一目均衡表の「雲のねじれ」が観測されていることに注意が必要です。


    短期的には上値を試す展開が予想されることから、先週の高値107円台後半が上抜けできるかどうかが


    焦点になります。





    同時にドル円では、上値の「壁」を作っている82円60−85銭が抜けるかどうかも重要です。


    ドル円でさらに円売り圧力が高まって上記水準を抜け83円台に乗せるようなら、ユーロ円の108円台も


    見えてきそうです。


    注目の米FOMCは明日の朝4時に発表され、4時15分よりバーナンキ議長の会見が予定されています。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    12/3 ダドリー・NY連銀総裁 「失業率は依然として、受け入れがたいほど高水準だ」講演で。 -----
    12/5 オバマ大統領 「私以上にこの協議を終わらせたいと望んでいる者はいない。約1週間以内に解決することは可能だ」企業経営者との会合で。 NYダウ82ドル高、ドル高に。
    12/6 ドラギ・ECB総裁 「活動の弱さは来年になっても続くと予想される」政策金利据え置き決定後の記者会見で。 ユーロドル1.30台半ばから → 1.2950まで下落
    12/9 安倍・自民党総裁 「デフレ傾向がさらに強まっていくのであれば、これは上げることはできない」2014年4月の消費税率引き上げについて民放テレビ番組で。   ------  

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    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和