今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年12月17日(月)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は欧州市場で83円96銭までドル高円安が進んだものの、
    NYでは米長期金利の低下と、週末のポジションン調整も重なり、
    83円32銭までドルが下落。小幅な調整を経て83円35−45銭で
    引ける。
  • ユーロドルは続伸し、1.3174まで上昇。対円でユーロを買い戻す
    動きが活発となり、ユーロ円も一時109円92銭まで上昇する。
  • 株式市場は続落。「財政の崖」交渉の行き詰まりを嫌気してダウは
    35ドル安。
  • 一方債券相場は4日振りに反発。この日発表された11月の消費者物価指数
    がマイナス0.3%だったことを手掛かりに買い物を集める。
  • 金価格は小幅に続伸。原油は反発したものの、値動きは閑散。
  • 11月消費者物価指数 → −0.3%
  • 11月鉱工業生産 → +1.1%
  • 11月設備稼働率 → 78.4%


    ドル/円83.32 〜 83.75
    ユーロ/ドル1.3066 〜 1.3174
    ユーロ/円109.16 〜 109.92
    NYダウ−35.71→13,135.01ドル
    GOLD+0.20 →1,697.00ドル
    WTI+0.84 →86.73ドル
    米10年国債−0.027 →1.700%



    本日の注目イベント

    • 欧   ユーロ圏10月貿易収支
    • 欧   ドラギ・ECB総裁議会証言
    • 欧   バローゾ・欧州委員長講演
    • 米   12月NY連銀製造業景況指数
    • 米   ラッカー・リッチモンド連銀総裁講演





    昨日の衆院選では、事前予想通り自民党が圧勝し、自公で325議席を獲得しました。


    この結果来週26日にも「安倍内閣」が誕生し、「円高是正」「追加緩和」が進められることが確実になってきた


    との見通しから、週明けのオセアニア市場では先週末のNY市場の引け値からは大きく「窓を開け」ています。


    円は主要通貨に対して一段と下落し、ドル円は84円台半ばまでドル高円安に振れています。





    先週までの予想では16日の衆院選後、材料出尽くしで一旦ドルが売られ「調整」が観られるのではないかと


    といった見方も多くありました。


    予想外の自民党圧勝でそう言った見方を押しのけるように、「円売り」圧力が高まり円は対ドルだけでなく、対ユーロ


    でも一気に111円台に乗せてきました。


    確かに、選挙結果を見ればそう考えても不思議はありませんが、さすがにこの水準からさらにドルを買い上げ85円台に


    乗せるには「調整」が必要と思います。





    既に「安倍政権誕生」と「一段の追加緩和」を見越して円を売ってきた訳です。


    今回の円安が78円台から始まったとすれば、わずか2ヵ月弱で6円近く円安が進んだことになります。


    ドル円は早朝に84円48銭まで円安が進んだことで、今年3月15日に付けた84円18銭を抜き、今年の円の


    「最安値」を記録したことになります。


    これである程度の「達成感」も出てくるものと思われ、今後は「安倍内閣」の実行力が問われるのではないでしょうか。





    国債の日銀引き受け、インフレターゲットの設定、あるいは2〜3%のインフレなど小気味よく政策を連発してきましたが、


    今度はその実現性を市場が吟味して行く段階に入って行くものと思います。


    自民党の圧勝はこれら政策の期待度が高いことの裏返しと見ることも可能です。


    安倍自民党総裁は明日にも経済団体の首脳との会談が予定されています。


    ここでも従来の主張を繰り返し、その内容が報道されることで円安に振れる可能性がありますが、それでも85円を


    大きく抜けて上昇する可能性は低いと思われます。





    先ずは今週19−20日に行われる日銀金融政策決定会合が注目されます。


    先週米国ではFOMCで月450億ドルの長期債購入を決めたばかりです。
    .

    FRBが既に動いたことで日銀もここは「追加緩和」に前向きな姿勢を見せる必要があります。


    特に今回は衆院選での自民圧勝を受けた後での決定会合になります。日銀に対するプレッシャーも高まるところです。


    だた、ドル円が84円台を維持しているようだと、この決定内容も織り込んでいる可能性もあります。





    忘れてはならないのが米「財政の崖」問題です。


    個人的には先週末の「合意」に期待していましたが、どうやらクリスマスまでもつれ込みそうな気配です。


    先週末のNY株式市場はこの問題が進展しないことを嫌気して下落しています。


    最後の最後に合意すると見ている市場も、進展のなさにやや不安を覚え始めている状況の様です。


    NY株式市場がさらに不安を織り込んでくるような状況になると、債券が買われ長期金利が低下することから「円高要因」に


    なることも頭の片隅に入れておくべきでしょう。


    今週は円が一段と売られる可能性があるものの、大きな調整があれば、ドルの急落も考えられることから「値幅」が大きく


    振れる展開が予想されます。


    ポジションは抑え目に取引することをお勧めします。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    12/3 ダドリー・NY連銀総裁 「失業率は依然として、受け入れがたいほど高水準だ」講演で。 -----
    12/5 オバマ大統領 「私以上にこの協議を終わらせたいと望んでいる者はいない。約1週間以内に解決することは可能だ」企業経営者との会合で。 NYダウ82ドル高、ドル高に。
    12/6 ドラギ・ECB総裁 「活動の弱さは来年になっても続くと予想される」政策金利据え置き決定後の記者会見で。 ユーロドル1.30台半ばから → 1.2950まで下落
    12/9 安倍・自民党総裁 「デフレ傾向がさらに強まっていくのであれば、これは上げることはできない」2014年4月の消費税率引き上げについて民放テレビ番組で。   ------  
    12/12 バーナンキ・FRB議長 「物価安定という状況で経済活動を促進するのに必要なだけ、緩和的な政政策を維持する」FOMC後の記者会見で。   ------  

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和