今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年12月18日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は昨日の朝方の急騰で84円48銭まで円安が進んだが、
    その後は84円を挟んで一進一退。海外市場では利益確定の売りに
    押され83円60銭前後まで下げる場面があったものの、明日からの
    日銀決定会合を見極めたいとのムードが支配的。
  • ユーロドルは小動き。ユーロ円の動きに左右される展開が続き、
    昨日の朝方の111円台を上値に徐々に下落。材料不足もあり1.31台半ば
    から1.31台後半でもみ合う。
  • 株式市場は朝方から堅調に推移。財政協議で妥協案が出されるとの
    観測もあり、ダウは100ドルを超える上昇。ナスダックも39ポイント高。
  • 債券相場は大幅に下落。ベイナー下院議長が妥協案を提出したことや、
    株高を嫌気して、売りが終始優勢となり10年債利回りは1.77%台まで
    大きく上昇。
  • 金、原油は小幅に続伸。
  • 12月NY連銀製造業景況指数 → −8.1


    ドル/円83.66 〜 83.92
    ユーロ/ドル1.3151 〜 1.3179
    ユーロ/円110.07 〜 110.46
    NYダウ+100.38→13,235.39ドル
    GOLD+1.20 →1,698.20ドル
    WTI+0.47 →87.20ドル
    米10年国債+0.070 →1.770%



    本日の注目イベント

    • 豪   RBA議事録
    • 英   英11月消費者物価指数
    • 欧   ギリシャ短期債入札
    • 欧   スペイン短期債入札
    • 米   7−9月経常収支
    • 米   NAHB住宅市場指数
    • 米   フィッシャー・ダラス連銀総裁講演





    昨日の朝方は自民圧勝の結果を受け市場参加者が少ない中、ドル円は値を飛ばし、一時84円48銭まで


    上昇しました。


    しかし、さすがに円安のスピードが早いことと、85円はひとまず目先の壁になるとの見方から、その後は


    上値を試す場面も無く、84円を挟み一進一退の展開でした。


    ユーロ円など、クロス円も急騰したことで利益確定の売りも多く持ちこまれ、利食いの円買いと、追加緩和を


    見越した円売りの攻防でした。





    84円ではドル売り需要も多くあったと思われ、アジア市場では84円台が徐々に重くなる展開でした。


    その後欧州市場が参入するとドルが徐々に売られ、83円台半ばまで押されましたが、その後は83円台


    後半まで反発しています。


    昨日のドルの高値からは約85銭程度の「調整」を見たわけですが、今回の円安局面では昨日のように


    50銭〜90銭程度の「調整」が見られるものの、大幅な「調整」は見られません。


    「一歩後退2歩前進」を繰り返し、84円台半ばまで反発したことになります。





    今後の焦点は明日から始まる日銀金融政策決定会合です。


    今回の選挙で圧勝した自民党の安倍総裁は、昨日も追加緩和を積極的に行っていくことを改めて表明しています。


    また来年の日銀総裁人事についても、追加緩和に理解のある人物が望ましいと発言しており、


    さらなる円安期待が高まっています。


    株式市場でも同様に、円安による利益の底上げ観測から輸出株を中心に株価が上昇し、日経平均は一時


    8ヵ月振りに9900円台を回復する場面もありました。


    株高は市場参加者のリスク許容度を増すことから、豪ドルなどリスク通貨の買いにも繋がり、低金利の円を


    売る動きを加速させている側面もあります。





    米「財政の崖」問題は依然として「合意」には達していませんが、報道によれば昨日ベーナー下院議長は


    ホワイトハウスでオバマ大統領と会談し、妥協に向けた協議を行ったようです。


    富裕層に対する減税を巡って妥協案も示され、現在25万ドル(約2100万円)以上とされている「富裕層」


    の扱いを100万ドル以上(約8400万円)にすることで、適用される納税者を減らそうとする案ですが、


    オバマ大統領は、それでは税収が足りず財政赤字削減の達成が困難なことから、今のところそれに応じる気配は


    見せていません。


    ただこれまでと違って残されている時間が限られて来たことから、お互いに非難の応酬はやめ、妥協点を探る動きに


    なってきた様です。


    上記富裕層に対する所得基準も、まだ隔たりがありますが、これが50万ドル程度に落ち着くのではないかとの


    観測もあります。





    NYダウが100ドルを超える上昇を見せたのもこの動きが材料になっていることを考えると、「合意」も近いのでは


    ないかと推測できます。


    米国サイドで暗雲が取り除かれるとすれば、材料は上記日銀の決定会合の中身になります。


    既にFRBが動いたこともあり、また今朝の新聞でも日銀が物価目標を議論することを報じていることを考慮すれば


    追加緩和に踏みきる可能性は高いと思われます。


    ただ、9月と10月に2ヵ月連続で追加緩和を実施したこともあり、その効果を見極める意味で来年1月に


    ずれ込む可能性も残っています。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    12/3 ダドリー・NY連銀総裁 「失業率は依然として、受け入れがたいほど高水準だ」講演で。 -----
    12/5 オバマ大統領 「私以上にこの協議を終わらせたいと望んでいる者はいない。約1週間以内に解決することは可能だ」企業経営者との会合で。 NYダウ82ドル高、ドル高に。
    12/6 ドラギ・ECB総裁 「活動の弱さは来年になっても続くと予想される」政策金利据え置き決定後の記者会見で。 ユーロドル1.30台半ばから → 1.2950まで下落
    12/9 安倍・自民党総裁 「デフレ傾向がさらに強まっていくのであれば、これは上げることはできない」2014年4月の消費税率引き上げについて民放テレビ番組で。   ------  
    12/12 バーナンキ・FRB議長 「物価安定という状況で経済活動を促進するのに必要なだけ、緩和的な政政策を維持する」FOMC後の記者会見で。   ------  

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和