今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年12月20日(木)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は本日の日銀決定会合で「追加緩和」に踏み切るとの観測が強く、
    一時84円62銭と2011年4月以来の円安水準を記録。その後は財政協議の
    行き詰まりを手掛かりに円を買い戻し動きに、84円40銭レベルまで押し戻されて
    引ける。
  • ドイツifo景況感指数が予想を上回ったことでユーロ買いが加速し、ユーロドルは
    1.33台に乗せる。米「財政の崖」問題が解決への進展を見せないことから、その後は
    利食いの売りを誘い、1.32台前半まで下落。
  • 株式市場は反落。財政協議が難航していることを材料に売り物に押され、ダウは
    98ドル安と、先行き不透明感を増す。
  • 債券相場は3日振りに上昇。財政協議の不透明さから安全資産として買われ、
    10年債利回りは1.80%台まで低下。
  • 金は小幅ながら続落。原油は在庫の減少を受け4日続伸し89ドル台に乗せる。
  • 11月住宅着工件数 → 86.1万件
  • 11月建設許可件数 → 89.9万件


    ドル/円84.21〜 84.62
    ユーロ/ドル1.3225 〜 1.3308
    ユーロ/円111.59 〜 112.50
    NYダウ−98.99→13,251.97ドル
    GOLD−3.00 →1,667.70ドル
    WTI+1.58 →89.51ドル
    米10年国債−0.019 →1.805%



    本日の注目イベント

    • 日   白川日銀総裁記者会見
    • 中   中国11月景先行指数
    • 独   独11月生産者物価指数
    • 欧   ユーロ圏12月消費者信頼感指数(速報値)
    • 欧   スペイン11月財政収支
    • 英   英11月小売売上高
    • 米   7−9月GDP(確報値)
    • 米   新規失業保険申請件数
    • 米   12月フィラデルフィア連銀製造業指数
    • 米   11月景気先行指数
    • 米   11月中古住宅販売件数
    • 米   10月住宅価格指数





    再び、米「財政の崖」を巡る駆け引きに踊らされた1日でした。


    財政協議を巡ってオバマ大統領がベイナー下院議長の案を拒否したことで、「両者の溝は埋まっていない」


    との見方に傾き、前日の「リスクオン」の流れがやや後退し、ユーロドルなどリスク通貨ではドルが買い戻され、


    ドル円では、本日の追加緩和期待が根強く円安の流れが継続しています。





    オバマ大統領は、財政協議で自分は議会共和党に「公正な取引」を提案したと述べ、共和党の「駆け引き」


    を批判。


    「私の方から歩み寄った」のだから、共和党側は提案を受け入れる必要があると迫り「クリスマス前に合意したい」


    と語っています。


    一方ベイナー議長は「大統領は上院民主党に法案を通過させるよう要請できる。さもなければ、米国史上最大の増税


    の責任を負うことになる」と反論しており、この期に及んでも「舌戦」を繰り広げています。





    市場はクリスマス前でもあることから、「今週末にも合意か」といった期待をしていましたが、未だその気配が


    見えないため米株式市場などは売り先行で反応しています。


    ドル円はもう少しドル安で反応してもよさそうなものの、やはり本日の日銀決定会合での緩和期待が強く、


    84円台半ば近辺でNYでの取引を終えています。





    注目の本日の日銀会合では「追加緩和」に踏み切るかどうかがポイントですが、10兆円程度の量的緩和は


    既に織り込まれているように思います。


    現在1%の物価目標を掲げている日銀ですが、白川総裁が安倍総裁と会談した際に要請されたとする「2%の物価目標」


    などに言及すれば円安に振れる可能性はあります。


    また、「今後日銀は政府とも緊密に連携を取りながら政策を進めていく」といった、政府寄りの発言をすれば、これも


    円安に振れる材料になりそうです。


    決定会合の内容に加え、午後3時半に予定されている白川総裁の記者会見にも注意が必要です。


    ただ、「追加緩和」が見送られた場合の反応は読みづらいものがあります。


    ポジション的には既に大きく「円売り」に傾いている上、クリスマス休暇前の最後の週末を控えています。


    ポジションの巻き戻しが起こっても不思議はありませんが、今回「追加緩和」が見送られても、その分来年1月に


    実施する可能性が高まるからです。





    ドル円は早朝のオセアニア市場で84円台前半から83円94銭まで急落する場面がありました。


    特に大きな材料はなかったように思いますが、上述のように「ポジション調整」はいつでも起こり得ます。


    もっとも、今回の上昇局面ではうまく拾えてない向きも多く、「押し目」ではドル買い意欲も強いようです。


    大きく上昇する前に「一度や二度は調整」があると予想しながらも、実際には調整らしい調整がないままに、84円半ばを


    超える展開でした。


    本日の日銀決定会合がそのきっかになるにかどうかといったところです。


    「85円の壁」はさすがに堅そうですが、このまま調整が無ければその水準を試すことも考えられます。





    短期的な値動きを表す「1時間足」では、83円80銭レベルを割り込むと下落に拍車がかかる可能性もありそうです。


    一目均衡表の「雲」の下限を下抜けするからですが、それでも83円台割れはそう簡単ではないように思います。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    12/3 ダドリー・NY連銀総裁 「失業率は依然として、受け入れがたいほど高水準だ」講演で。 -----
    12/5 オバマ大統領 「私以上にこの協議を終わらせたいと望んでいる者はいない。約1週間以内に解決することは可能だ」企業経営者との会合で。 NYダウ82ドル高、ドル高に。
    12/6 ドラギ・ECB総裁 「活動の弱さは来年になっても続くと予想される」政策金利据え置き決定後の記者会見で。 ユーロドル1.30台半ばから → 1.2950まで下落
    12/9 安倍・自民党総裁 「デフレ傾向がさらに強まっていくのであれば、これは上げることはできない」2014年4月の消費税率引き上げについて民放テレビ番組で。   ------  
    12/12 バーナンキ・FRB議長 「物価安定という状況で経済活動を促進するのに必要なだけ、緩和的な政政策を維持する」FOMC後の記者会見で。   ------  

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和