今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2012年12月25日(火)




おはようございます。



ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は一段と円売りが進み、先週19日に記録した84円68銭を抜き、
    84円95銭を付ける、これは1年8ヵ月振りのドル高円安水準。安倍自民党総裁
    が民放テレビ番組で発言した内容が手掛かりに。
  • ユーロドルは1.32台が重く、1.31台後半で小動き。ドル円が円安に
    振れた分、ユーロ円も再び112円に向かった。
  • 株式市場は続落。「財政の崖」を巡る進展がないことを嫌気して、ダウは
    51ドル安で引ける。
  • 債券相場は反落。短縮取引のため参加者は少なく、値動きも閑散。
    10年債利回りは小幅に上昇し1.77%台に。
  • 金、原油は小幅に続落。


    ドル/円84.45〜 84.95
    ユーロ/ドル1.3174 〜 1.3225
    ユーロ/円111.57 〜 112.00
    NYダウ−51.76→13,139.08ドル
    GOLD−0.60 →1,659.50ドル
    WTI−0.05 →88.611ドル
    米10年国債+0.010 →1.776%



    本日の注目イベント

    • 英   ロンドン市場休場(クリスマス休暇)
    • 米   NY市場休場(クリスマス休暇)





    ドル円は先週19日の高値84円68銭を上抜けし、早朝には84円96銭まで円安が進行しました。


    先週末のNY市場は84円20銭前後で引けたものの、23日日曜日の民放テレビ番組での安倍自民党総裁の


    発言が再び材料視された格好です。





    安倍総裁は番組の中で、日銀が来年1月の金融政策決定会合で物価上昇率目標を見送れば、日銀法改正に


    踏み切る考えを示しました。


    さらに、「雇用についても責任を持ってもらう」を語り、従来の考え方を強調したものですが、市場はこの発言を


    「円安に向けた強い意志表示」と受け止め、円売りドル買いで反応したものと思います。


    先週の決定会合では市場予想通り10兆円の追加緩和を決めたことで、円安材料はほぼ出つくしたものと


    思われましたが、市場参加者が依然として「円安材料」には敏感であることが確認されたとも言える展開です。





    84円後半まで円安が進んだことで、いよいよ85円に乗せるかどうかが焦点になってきました。


    これまでの動きを見ると「85円台で越年」もあるかもしれませんが、個人的には85円を目前に、調整が入ると


    予想しています。


    市場参加者の多くが、「来年は円安が一段と進むと思われるが、その前に一旦調整がある」と予想しており、


    私もこの考えに同感です。


    安倍総裁の円安誘導発言にもそろそろ慣れてきたことや、既に材料を先食いしてきたこともあります。


    また、年末までの最後の週であることから、輸出企業にとっても、もう一段の円安が進む可能性が見込めるとしても


    85円水準のレートは魅力的であるに違いありません。


    ここは一旦実需のドル売りを持ち込んで来てもいい水準です。





    また、米「財政の崖」問題は、クリスマス休暇前には決着がつくと多くの市場参加者が考えていたにも関わらず


    どうやら「年越し」の可能性も出てきました。


    ここにきて「崖」からの転落は避けられないとの見通しもでてきています。


    リーバーマン上院議員はCNNの番組で「財政の崖から転落する可能性があると、初めて実感している」と


    語った、とブルームバーグは伝えています。


    「年収25万ドル」(約2100万)以上の富裕層に増税を求めていたオバマ大統領も、「40万ドル超」に譲歩


    しましたが、ベイナー下院議長は「100万ドル以下」にすることを主張しており、オバマ大統領の案を拒否して


    います。





    大統領は「ベイナー議長の提案は理解に苦しむ」と批判しており、共和党内部にもオバマ案を支持する議員もでている


    ようです。


    クリスマス休暇明けに再度交渉の余地は残しているものの、残された時間は1週間を切っています。


    「40万ドル」と「100万ドル」の間で妥協するとの期待は依然としてあると思われますが、最悪のケースが


    起こる可能性が徐々に高まっているのも事実です。





    本日もクリスマス休暇で、東京以外の主要市場はほぼ休場です。


    本来ならほとんど値動きのないドル円ですが、水準が水準だけにドル円に関しては動く可能性はあります。


    それでも午後3時ごろまでで、それ以降は市場がありません。


    参加者も少ないと思われますので値動きには注意が必要です。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    12/3 ダドリー・NY連銀総裁 「失業率は依然として、受け入れがたいほど高水準だ」講演で。 -----
    12/5 オバマ大統領 「私以上にこの協議を終わらせたいと望んでいる者はいない。約1週間以内に解決することは可能だ」企業経営者との会合で。 NYダウ82ドル高、ドル高に。
    12/6 ドラギ・ECB総裁 「活動の弱さは来年になっても続くと予想される」政策金利据え置き決定後の記者会見で。 ユーロドル1.30台半ばから → 1.2950まで下落
    12/9 安倍・自民党総裁 「デフレ傾向がさらに強まっていくのであれば、これは上げることはできない」2014年4月の消費税率引き上げについて民放テレビ番組で。   ------  
    12/12 バーナンキ・FRB議長 「物価安定という状況で経済活動を促進するのに必要なだけ、緩和的な政政策を維持する」FOMC後の記者会見で。   ------  

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。

外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和