今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2013年1月15日(火)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • ドル円は早朝のオセアニア市場で89円67銭を記録したものの、利益確定の
    ドル売りに押され、89円台前半まで下落。その後は堅調な株価を睨みながら再び
    反発し、89円台半ばで引ける。
  • ユーロドルもアジア市場でユーロ円の上昇に引っ張られ1.34台に乗せる。
    ただその後は伸び悩み軟調な展開に1.3336まで下落。ユーロ円の動きが
    ユーロドルの動きに影響を与える展開が強まる。
    ユーロ円は一時120円台に乗せたことで達成感が出るかどうかが注目される。
  • 株式市場は続伸。ダウは18ドル高で、1万3500ドル台を回復。
  • 債券相場は続伸し、10年債利回りは1週間ぶりの低水準に。
    ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁が「金融当局は下期に入っても
    しばらく資産購入を続けなければならない」と発言したことを手掛かりに
    買いが優勢だった。
  • 金は反発。原油は続伸し94ドル台に。


    ドル/円89.08〜 89.48
    ユーロ/ドル1.3336 〜 1.3395
    ユーロ/円118.88 〜 119.76
    NYダウ+18.89 〜 13,507.32ドル
    GOLD+8.80 →1,669.40ドル
    WTI+0.58→ 94.14ドル
    米10年国債−0.006 → 1.854%



    本日の注目イベント

    • 日   日銀支店長会議
    • 日   12月マネーストック
    • 独   独2012年GDP
    • 独   独12月消費者物価指数(確報)
    • 欧   ユーロ圏11月貿易収支
    • 英   英12月生産者物価指数
    • 英   英12月消費者物価指数
    • 米   12月小売売上高
    • 米   12月生産者物価指数
    • 米   1月NY連銀製造業景況指数
    • 米   ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
    • 米   コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
    • 米   プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
    • 米   世銀、世界経済見通しを発表 <





    東京市場が休場だった昨日のオセアニアで、ドル円は89円67銭まで円安が進行し、いよいよ90円台が


    視野に入ってきました。


    また、ユーロ円も昨年11月5日以来となる120円台に乗せ、円全面安が続いています。


    日銀総裁人事に関して、安倍総理は「金融緩和に積極的な方になっていただく」と。これまでの主張を繰り返し、


    円高修正への手綱を緩める気配がないことが材料視され、円が一段と売られた格好です。


    4月8日に任期を迎える白川総裁の後任には、既に4〜5名の名前が挙がっていますが、その誰が総裁に就任しても


    金融緩和には積極的で、円高阻止に前向きな点でも同様で、政府と日銀が一体となって政策を進めやすいとの


    連想も働きます。





    ドル円は昨日89円台半ばを記録した後は89円を割り込んではいません。


    アジア市場の株価が堅調なことから、NY株式市場も続伸しています。


    本日の日経平均株価も1万900円ー1万1000円を試しそうな気配で、これがさらに円安に繋がる可能性があります。


    本日の注目点は90円という大台に、どこまで近づけるかということになります。


    先週も触れましたが、やはり90円は当面のターゲットだったと思われ、かりに90円を付けたとしても


    「達成感」から反落するリスクは意識しておきたいと思います。





    このところの円安は来週開催される日銀決定会合を手掛かりに、一段と円売りが強まってきました。


    会合では安倍総理の主張する2%の物価目標率を日銀が受け入れる可能性が高く、これまで安倍総理が口にしてきた


    政策の一つが実現することで、円がさらに売られた側面があります。


    ただ、この材料はかなり市場に織り込まれていると考えるべきだと思います。


    90円台を完全に回復するには、2%の物価上昇率目標を受け入れるだけではなく、さらに追加の金融緩和を決定するなど、


    何らかの合わせ技も必要で、市場に対してさらに緩和観測を持たせることも重要かと思います。





    円は主要通貨に対して一貫して売られてきましたが、それぞれ重要な節目の水準を迎えていると思われます。


    ドル円の90円、ユーロ円の120円、そして豪ドル円の95円と、それぞれの通貨では一旦利益を確定したいと


    考える水準にあると想定できます。


    特にユーロ円は昨年7月の94円台からは27%を超えるユーロ高円安が進行しています。


    多くの専門家が「ユーロの危機はまだ終わっていない」とする認識を維持する中、円が安くなったというだけでは


    説明できない水準までユーロ高が進んでいます。


    ユーロの対ドル、対円の水準を純粋に眺めるのではあれば、既に「欧州危機は終わり」、今後は景気の悪さだけが


    焦点になってくるような水準に思えます。





    ドル円は「月足」の「雲の下限」を上回り、現在「雲」の中を上昇しているところです。


    先週も述べましたが、ここからの上昇には注意が必要です。


    何かの材料をきっかけに利益確定のドル売りが大量に出てくることは十分考えられます。


    もちろん、さらに上昇することこも考えられますが、やはりそのスピードはこれまでと異なり緩やかになり、


    相当なもみ合いも予想されます。


    少なくとも、この水準からドルを買い上げるには、ドル円が95円を目指すと考える他ありません。あるいは


    最低でも93円台程度には達すると考えない限り、個人的には怖くて買えません。





    日経平均株価とのキャッチボールを考慮して、本日レンジは89円−89円90銭を予想します。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    1/8 麻生財務相 「欧州の金融安定化が円を含む通貨の安定に資する観点から、外貨準備を活用して継続的にESM債を購入する予定だ」閣議後の会見で。 ユーロ円114円半ばから114円23銭まで急騰
    1/8 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「金融政策が過度に実体経済活動を刺激しようとすれば、景気刺激どころかインフレ高進のリスクを冒しかねない」サウスカロライナ州の講演で。 ------
    1/9 安倍総理 「日銀にはこのことを十分踏まえて金融政策をお願いしたい」2%の物価目標に関し経済財政諮問会議で。 NY市場では円売りが進み87円台半ばから88円に
    1/10 ドラギ・ECB総裁 「金融市場の状況は大きく改善した」、ユーロ圏の景気についても「緩やかに景気回復が始まる」政策金利据え置き決定後の記者会見で。 ユーロドルは1.31台前半から→1.32台半ばへ。

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和