2013年1月16日(水)
ひと目で分かる昨晩の動き
NY市場
- ドル円は東京時間での甘利大臣の発言をきっかけにドル安円高の流れに傾き
上値の重い展開に。欧州市場では一時88円29銭までドル安円高が進んだものの、
NYではユーロ安の影響や、小売売上高が好調だったことを手掛かりに88円台後半まで
反発して引ける。 - ユーロドルは1.33台から1.32台半ばまで売られる。ユンケル議長がユーロ高を
懸念する発言をしたことで、ユーロ売りが進み、対円でも前日比2円以上の大幅なユーロ安に。 - 株式市場はまちまち。NY連銀製造業景況指数の悪化で軟調に推移したが、小売売上高が
予想を上回ったことを好感し、ダウは5日続伸。ナスダックは6ドル安。 - 債券相場は3日続伸。連邦債務上限問題への懸念から堅調に推移。10年債利回りは小幅に
低下し、1.83%台に。 - 金は続伸。原油は利益確定の売りに押され小幅安。
- 12月小売売上高 → +0.5%
- 12月生産者物価指数 → −0.2%
- 1月NY連銀製造業景況指数 → −7.78
ドル/円 88.42〜 88.94 ユーロ/ドル 1.3263 〜 1.3358 ユーロ/円 117.64 〜 118.75 NYダウ +27.57 〜 13,534.89ドル GOLD +14.50 →1,683.90ドル WTI −0.86→ 93.28ドル 米10年国債 −0.023 → 1.831%
本日の注目イベント
- 豪 豪1月ウエストパック消費者信頼感指数
- 日 12月消費動向調査
- 欧 ノボトニー・オーストリア中銀総裁講演
- 欧 ユーロ圏12月消費者物価指数(改定値)
- 欧 アスムセン・ECB理事講演
- 米 ベージュブック(地区連銀経済報告)
- 米 12月消費者物価指数
- 米 12月鉱工業生産
- 米 12月設備稼働率
- 米 1月NAHB住宅市場指数
- 米 コチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁講演
- 米 企業決算 → JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス
円安基調は変わらないものの、ドル高円安の流れに一服感が出てきました。
昨日の昼前、安倍内閣の閣僚の中でも重要な一人とされる、甘利経済財政・再生相が「過度の円安は輸入物価に
跳ね返り国民生活にマイナス」と発言したことが伝わると、ドル円は89円60銭前後から急落し、
88円63銭まで1円ほど円高ドル安が進む場面がありました。
株価も順調に上昇し、90円台が目前という水準だったことも下落に勢いを付けてたと思われます。
この動きでドルの上値は重くなり、海外市場でも円買いの流れが続き、欧州市場では一時88円29銭まで円高に
振れました。
その後は、ユンケル欧州議会議長が現在のユーロ高に対して「相場は危険なほど高い」と発言したことで、
ドル高ユーロ安が進み、これに引っ張られる形でドル高円安に振れ88円台後半まで反発しています。
昨日も述べましたが、一本調子の円安も88−90円の水準ではもみ合い、90円台の乗せるとしても時間が
かかりそうです。
それでもNY株式市場が5日続伸していることもあり、ドルは堅調に推移していますが、米連邦債務上限問題など
も今後新たな局面を迎えそうなことや、FRBが実際に量的緩和策を変更する可能性はまだまだ先の話であることなど、
ドルが下落する材料が無いわけではありません。
足元では安倍政権への期待感と、日銀の追加緩和観測が円売りをけん引し、円安で業績の上振れ期待の高い輸出を中心に
株価が上昇するなど、「好循環」が続いている状況です。
それでも、ドルが買われ、円が売られれば、その流れに乗らないわけにはいかず、既に昨年10月後半からの上昇幅は
10円を超えています。
円安の流れが始まったばかりだとは思いますが、「ファースト・ステージ」はそろそろ終盤を迎えているように思えます。
これからは来週の日銀決定会合で、安倍総理が要請している「2%の物価上昇率目標」を日銀が受け入れるのかどうかなど
政策の「実現性」が厳しく問われる、「セカンド・ステージ」になるのではないかと思います。
安倍総理の「ABE」をもじって、「アセット・バブル・エコノミー」などと比喩されるなど、今後は「期待度」から
「実現度」に、市場の眼も変わってくると思われます。
今後期待通り、無制限の金融緩和を通じデフレからの脱却が見通せる様な状況になれば、本格的な円安への流れが加速し、
期待外れといった声が出てくるようだと、80−85円程度の円水準に戻されるのではないでしょうか。
第二次安倍内閣が発足してちょうど一月(ひとつき)が経ちます。
昨日発表された政権に対する世論調査をみても、まずまずの支持率を維持しています。
先ずは好スタートを切った安倍政権の最初のハードルは上記日銀決定会合と、3−4月の日銀総裁、副総裁人事だと
思われます。
また、もう少し長いスパンでは2014年からの消費税引き上げを正式に決める6月頃と、TPPへの参加問題が
相場の行方を決める重要なテーマになるのではないかと思います。
円安基調はまだ変わっていませんが、水準的には昨日のドル急落場面の様に、いつ利益確定のドル売りがでてもおかしくない
レベルであると思います。
「What's going on ?」とは・・・
会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
為替はさまざま事が原因で動きます。
その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。
日時 発言者 内容 市場への影響 1/8 麻生財務相 「欧州の金融安定化が円を含む通貨の安定に資する観点から、外貨準備を活用して継続的にESM債を購入する予定だ」閣議後の会見で。 ユーロ円114円半ばから114円23銭まで急騰 1/8 ラッカー・リッチモンド連銀総裁 「金融政策が過度に実体経済活動を刺激しようとすれば、景気刺激どころかインフレ高進のリスクを冒しかねない」サウスカロライナ州の講演で。 ------ 1/9 安倍総理 「日銀にはこのことを十分踏まえて金融政策をお願いしたい」2%の物価目標に関し経済財政諮問会議で。 NY市場では円売りが進み87円台半ばから88円に 1/10 ドラギ・ECB総裁 「金融市場の状況は大きく改善した」、ユーロ圏の景気についても「緩やかに景気回復が始まる」政策金利据え置き決定後の記者会見で。 ユーロドルは1.31台前半から→1.32台半ばへ。 1/14 バーナンキ・FRB議長 「現在のところ、ある程度の効果があるとみているが、まだ初期の過ぎない」追加緩和の影響について対談で。 ----- 1/15 ユンケル・ユーロ圏議長 ユーロの為替レートは「危険なほど高い」ルクセンブルクでの行事で。 ユーロドル1.33台半ばから → 1.32台半ばへ。
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