今日のアナリストレポート[月〜金 毎日更新]

2013年2月14日(木)




ひと目で分かる昨晩の動き

NY市場

  • 「G20」を控えドル円は小動き。値幅も30銭程度で
    ポジション調整の域を出ず、93円台前半から半ばでのもみ合いに終始。
  • ユーロドルは軟調な展開。ポルトガルの10−12月の失業率が
    ユーロ導入以来最悪になったことを嫌気して、1.34台後半から
    1.34台前半まで下落。
  • 株式市場はまちまち。ダウは史上最高値更新期待が高まる中、
    1万4000ドルの攻防が続くも35ドル安。ナスダックは
    10ポイント高で引ける。
  • 債券相場は3日続落。10年債の入札で、最高落札利回りが
    市場予想を上回ったことを手掛かりに売られ、長期金利は今月5日以来
    となる2%台乗せまで上昇。
  • 金、原油はともに反落。
  • 1月小売売上高 → +0.1%

    ドル/円93.33 〜 93.63
    ユーロ/ドル1.3427 〜 1.3496
    ユーロ/円125.35 〜 126.56
    NYダウ−35.79 → 13,982.91ドル
    GOLD−4.50 → 1,645.10ドル
    WTI−0.50 → 97.01ドル
    米10年国債+0.042 → 2.019%



    本日の注目イベント

    • 日   1−12月GDP
    • 日   白川日銀総裁記者会見
    • 独   独10−12月GDP(速報値)
    • 欧   ユーロ圏10−12月GDP(速報値)
    • 欧   ECB月例発表
    • 欧   仏10−12月GDP(速報値)
    • 欧   独10−12月GDP(速報値)
    • 欧   伊10−12月GDP(速報値)
    • 欧   ポルトガル10−12月GDP(速報値)
    • 欧   ギリシャ10−12月GDP(速報値)
    • 欧   ギリシャ11月失業率
    • 米   新規失業保険申請件数
    • 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演





    ドル円は昨日も93円台を割り込み、92円85銭近辺まで円高ドル安が進みましたが、欧州市場に入ると


    徐々に切り返し、93円77銭あたりまで反発しています。


    94円台が重くなりつつある中、下値の方もこれで先週末の「麻生発言」で92円台前半まで急落した時を含め、


    3度も92円台からは跳ね返されています。


    92円台が下値のメドと意識され重要な節目になりつつあることから、この水準を割り込むと下落に拍車が


    かかる可能性もあります。


    これまでのように連日大台を替えるような一本調子の円安の展開ではなくなって来たと考えられます。





    「G20」を週末に控え、為替水準を巡る発言が相次ぐなど「通貨戦争」という言葉が再び目につくように


    なっています。


    特に円安が急速に進んだことで「円」への風当たりが強くなり、アベノミクスにとっても「最初の試練」が


    立ちはだかって来たと言えそうです。


    「デフレからの脱却」「強力な金融緩和」を旗印に、円安株高が進み、その結果「安倍内閣」への支持率も


    急速に高まり、直近の世論調査では4人に3人の国民が「安倍総理」を支持するとの結果も出ています。





    確かに、これまでの民主党政権で、景気の低迷、終わりの見えない円高、そして株価の長期低迷など「閉塞感」も


    漂っていました。


    それが「16日にも解散しますよ」と公言した野田前首相の言葉から一変しました。


    政権奪回当初は「本当にできるのか」「口先だけではないか」といった見方が優勢でしたが、その後実際に


    マーケットが大きく動いたことで「期待できる」との見方に変わってきました。





    その後の展開は、麻生財務相が言い放った様に「想定以上の円安」が進みました。それまでの政策実現への不透明感が


    急速に「期待感」に変わり、むしろ「期待感」が先行する形で「円安、株高」が進行したわけです。


    特に海外勢の見方の変化は早く、「安倍政権は本物だ」との認識が円売り、株式への資金流入を加速させた


    と思われます。


    安倍総理が「小泉政権」の時には官房長官だったということも、「小泉政権下」での強烈なリーダーシップへの


    連想に繋がった面もあります。





    足元では今週末の「G20」で円安批判がでるのかどうかに焦点が当たっています。


    新興国からの批判が出てきそうだとの観測もあり、特にブラジルあたりから出てきそうですが、


    今回の議長国であるロシアのストルチャク財務次官は「円は過大評価だった。現時点で貿易を歪ませない」


    と発言し、ロシアからの円安批判はなさそうです。(ブルームバーグ)


    また「G7」諸国でも、ドイツを中心に欧州からも批判が出てくる可能性もありそうです。


    そんな中でも「本丸」である米国からはむしろ安倍政権の政策を支持する発言も出ており、米国からの円に対する


    批判は今のところ想定されません。


    昨日米議会では公聴会が開かれ、ルー新財務長官は「民主党および共和党が政権を取ったいずれの時代も、財務省は


    米国の成長と生産性、競争力を促す上で強いドルがもっとも国益にかなうとの姿勢を長期にわたって貫いてきた」と


    証言し「長官就任が承認された後も私はこの方針を変更しないつもりだ」と述べ、「強いドル政策」を堅持する


    ことを宣言しました。





    「強いドルは国益にかなう」という言葉は、かつてあのルービン財務長官が使った言葉です。


    米経済が回復の兆しを鮮明にする中で、「強いドル政策」は裏を返せば「円安を容認」とも取れます。


    ドル高円安の流れにややブレイキがかかりそうな状況ですが、トレンドに変化はないとみられます。


    本日も「G20」を控え神経質な展開が予想されますが、予想レンジは92円70銭〜93円80銭とみます。












    What's going on ?」とは・・・
    会話でよく使われる砕けた言い方で 「何があったんだ?」「どうなっているんだ?」というような意味。
    為替はさまざま事が原因で動きます。
    その動いた要因を確認する意味で 「What's going on ?」というタイトルを付けました。


    日時 発言者 内容 市場への影響
    2/1 ブラード・セントルイス連銀総裁 「過去3ヵ月の雇用者の伸びは米経済にとって明るい兆し。今年の経済成長が約3%に加速するとの自身の予想を支持するものだ」ワシントンでインタビューに答えて。。 ------
    2/6 ストゥルナラス・ギリシャ財務相 「私はユーロ相場が高い水準にあることを懸念している」ブルームバーグとのインタビューに答えで。 ------
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場は政策の目標となるものではないが、成長と物価にとって重要だ」政策金利据え置きを決め後の記者会見で。 ユーロドル1.35台半ばから→ 1.33台に。
    2/7 ドラギ・ECB総裁 「為替相場に対してG20の総意を反映しないような結果をもたらすならば、われわれはそれについて話し合う必要がある」記者会見で。 ユーロ円127円から→125円台に
    2/9 甘利・経済再生担当相 「期末までには、1万3千円を目指して頑張るぞという気概を示すことは大事だ」株価の見通しについて。 ----
    2/9 黒田・アジア開銀総裁 「日銀が年内に追加緩和を行うことは正当化できる」。 ----
    2/9 ブレイナード・米財務次官 「デフレ克服と経済成長の活発化に向けた努力を支持する」 ドル円93円台前半から → 94円台に
    2/13 ルー・米財務長官 「民主党および共和党が政権を取ったいずれの時代も、財務省は米国の成長と生産性、競争力を促す上で強いドルがもっとも国益にかなうとの姿勢を長期にわたって貫いてきた」「長官就任が承認された後も私はこの方針を変更しないつもりだ」米議会公聴会で。 ----

    ※尚、このサイトは情報提供を目的としており、投資勧誘を目的とするものではございません。投資の最終判断はご自身でなさるようお願い致します。 本サイトの情報により皆様に生じたいかなる損害については弊社及び執筆者には一切の責任を負いかねます。


    What's going on ? バックナンバー 2009年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2010年(PDF)

    What's going on ? バックナンバー 2011年(PDF)


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外為オンラインのシニアアナリスト 佐藤正和